入道雲を見てた

なにもやる気が起きないから、久々に書いてみようと思う。家の中で一番風通しのいい部屋のベッドの上で、何するでもなくうだうだしていた。今日は朝に雨が降ったせいか、風が吹くと涼しい。コーンフレークの牛乳の最後のひと口みたいに、その瞬間が好きで、クーラーもつけずにまた風が吹くのを待っている。

去年も一昨年もここで夏を過ごした。いつだったか、窓から虹が見えたのを覚えている。クレヨンで描いたみたいにくっきりとした虹が、街に着地しているのが見えた。コロナのなんやかんやで毎日毎日何にもなかったけれど、去年、半分ヤケっぱちの行動力があったおかげで今は少し賑やかになった。今日は虹、見えないけど、それでもいいと思える。

小学生の頃、友達の大切さを知った。独りぼっちだったから、誰かといることの楽しさを強く思った。今でも「独り」は苦手だ。
孤独は人の故郷だという。人は常に孤独だけれど、永遠の孤独を人は耐えることができない。独りぼっちを忘れるために、誰かと繋がろうとする。孤独の万有引力。さみしさを忘れるための、努力をみんながしている。かわいい生き物だと思う。

3年になってしまった。やりたいことが最近やっと出てきたのに、何もするなと「今」を奪ってった大人が「学生時代がんばったこと」なんぞを聞いて、未来ばっかり求めてくる。この世は理不尽だ。それが当然で、独りぼっちもデフォルト。

ずっと一緒に遊んでたいなんて、望んでいる自分を随分かわいらしいと思う。世の中そんなに甘くねえぞって過去の経験が嗜めてくる。私が思うほどの絆はないんだろうか。続いていく絆の形を私はよく知らない。変に張り切ってしまうけど、終わりに抗うより、今日を楽しんでいたい。夏の蝉みたいな今日の騒がしさを、忘れないでいたい。何度でも描けるように。