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【ワンポイント英文法】to不定詞の入門

文法の解説、大学受験、英検、TOEIC、大人の学び直しなどに。



大事なこと

 まず、to不定詞で絶対に覚えないといけないことは、to V(動詞の原形)の形を取って、名詞、形容詞、副詞のいずれかになるということです。動詞の性質を持ちながら違う品詞になるのです。

不定詞とは

 不定とは、定められないこと、つまり「限定を受けない」ということです。何の限定かというと、主語の人称、単数、複数の限定を受けないのです。そのまま動詞を活用せず、原形のまま使うのです。だから不定詞と呼ばれているそうです。

 そして、不定詞には、to不定詞と原形不定詞が2種類あります。このtoは何かというと、前置詞のtoです。「方向へ到達」するという意味が核となるイメージです。
 
 ここから派生して「未来へ到達する」「これから~に向かう」というイメージになります。だから、to不定詞が表す行為や動作は、これから先のこと、つまり時間的に未来を指向する行為や状態を示すことが多いのです。

 原形不定詞とは、toがないタイプということです。

名詞的用法

 ex. To run is fun. 「走ることは楽しい」

 1つ目は名詞的用法です。「To 原形」で「~すること」という訳になります。名詞になることができるので名詞的用法です。

 たとえば、例文を「Run is fun」とはできません。それは主語の箇所には名詞しか置くことができないからです。「run」は動詞なので、名詞にしないと置けません。日本語でいうと、「走るは楽しい」と言っている感じです。「走ることは楽しい」にしないと意味が通りませんね。

 名詞になれるということは、SOCの箇所に置くことができるようになります。
 
 ex. To learn English is interesting.
  「英語を習うことは興味深い」

 これはSの位置にある。

 ex. He likes to read mangas
  「彼は漫画を読むことが好き」

 これはOの位置にある。

 ex. My hobby is to collect old coins
    「私の趣味は古い硬貨を集めることです」

 これはCの位置にある。

形容詞的用法

 ex. I have something to do at home today.
  「私は今日、家ですることがある」

 次は、形容詞的用法です。「To 原形」で「~するための(名詞)」という意味になります。例文では「to do at home today」が大きな形容詞のカタマリになって、somethingにかかっています。

 訳し方は、「~するための」以外に「~する」「~するという」「~すべき」のどれかにするとうまく訳せる

 ex. 電話をする → 電話をする時間

 日本語で考えてみましょう。「電話をする」というのは動詞になります。しかし、「電話をする時間」とした時はどうでしょう?「電話をする」は「時間」という名詞にかかっています。名詞に修飾できるのは、「形容詞」だけです。

 つまり、「電話をする」が「動詞」から「形容詞」に変わったのです。動詞に「to」を付けてあげることで「形容詞」になることを不定詞の形容詞用法といいます。

副詞的用法

 ex. I went to the stadium early to get good seats
  「私は良い席を取るためにスタジアムへ早く行った」

 最後は、副詞的用法です。タイプはたくさんありますが、よくあるのは、「~するために」と訳し、目的の意味になります。

 名詞、形容詞と来て、最後は副詞です。文型が終わった後にあるので、副詞と判断します。基本的に訳から判断しません。形→訳で判断しましょう。

疑問詞 to V

 ex. I don't know what to do next
  「次に何をすべきなのかわからない」

 「疑問詞 to V」で名詞の役割をし、「疑問詞の意味+すべきか」と訳します。だから、when to Vなら「いつVすべきか」になります。また、「which 名詞 to V」などの形にも注意しましょう。「どの名詞をVすべきか」と訳します。

 whyはあまりお見かけしませんが、一応あります。

形式主語

 ex. To tell lies is wrong. 「ウソをつくことはよくない」

 この例文のように、名詞的用法で主語にある時、その部分を「it」に置いて、後ろで説明する形を取ることができます。

 ex. It is wrong to tell lies.

 まずは、「to tell lies」の部分を「it」にします。そして、まずは、「それはよくない」と簡単に結論を言ってしまいます。その後、「it」の内容を後ろに置きます。「それはよくないんだよね、ウソをつくことは」のように情報が流れていく形になります。

 主語だけでなく、第5文型の目的語でも同じことが可能です。

意味上の主語

 ex. It is wrong to tell lies.  「ウソをつくことはよくない」
 → It is wrong for adults to tell lies.
  「大人がウソをつくことはよくない」

「for ~ to V」で「~がVすること」という意味になり、to不定詞に主語をつけることが出来ます。本来の主語は別にあり、to不定詞の主語なので、意味上の主語と呼ばれます。

否定形

 ex. He told me not to go to the library. 
  「彼は私に図書館に行かないように言った」

 to不定詞の否定形は、toの前にnotを置けばいいのです。notを置く位置で訳に違いがあるので注意しましょう。

 He didn't tell me to go to the library. 
  「彼は私に図書館に行くように言わなかった」

 notは基本的に後ろの文を否定します。違いに注意してください。

覚えるポイント

1、to Vでなる品詞

2、それぞれの訳し方

3、形式主語、意味上の主語のつけ方、

4、疑問詞 to Vの訳し方

5、notの置く位置

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