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3歳児の被写体からの脱却

思ったより早くやってきた役割の逆転現象

3歳の息子の最近の趣味は、スマホでの写真撮影。

私のスマホのスタート画面から、カメラボタンを選択し一人で写真撮影を行えるようになった。これがピントもあっていて構図も素晴らしく親ながらカメラのセンスがあるなと感心する日々。

と同時に彼の写真撮影スキルの高さ以上に私にとって衝撃だったのが、「常に被写体であった息子が撮る側になった」ということだ。

衝撃というよりとまどいに近いもの。初めて彼が私を撮影し写真の出来の素晴らしさを見たときに、じんわりと「嬉しい、けど少し寂しいような、何だろうこの気持ち?」と何とも説明しがたい感情がずっとあった。最近この気持ちの正体が「想像以上に早くやってきた役割の逆転現象」からかもしれない、と思うようになった。

もちろん、この成長は嬉しいことで喜ばしい「とまどい」だ。

複数のライフロールが人を成長させる

2か月前に妹ができて「兄」というライフロールが加わった息子を見ていると大きな大きな成長を感じる。

私が家事をしているときに妹が泣けば、「ママは今洗濯をしているの。ちょっとまってね」と私と同じ手つきで妹の胸を優しくポンポンとしてくれる。

「あっ、うんちした!」と私が妹のおむつを替えようとすると、おむつとゴミ袋とおしりふきのセットを猛スピードで持ってきてくれる。

もちろん、妹が我が家にジョインし始めた当初は、多くの葛藤が見られていじわるな態度もたくさんあったけれど、その過程で彼は自分の役割を自分なりに認識し家族の一員として妹の「兄」としてできることを精一杯、自分で考えながらやっている。

その姿を見るだけで自分も母として成長せねばと鼓舞させられる。

ライフキャリア・レインボー 

「ライフキャリア・レインボー」とは、1950年代にドナルド・E・スーパーによって提唱されたキャリア理論。キャリア=職業とは考えず、キャリアを人生のある年齢や場面のさまざまな役割(ライフロール)の組み合わせと定義。社会や家庭でさまざまな役割の経験を積み重ねて、初めて自身のキャリアが形成されるという考え。

3歳の息子は生まれて「子供」という役割だけから、わずか3年でたくさんの役割を属するコミュニティで担うようになった。それは「兄」という立場だけでなく、「園児」にもなり近所のお友達の中で弟的存在にもなる。

これから少しずつ属するコミュニティも多くなり、生活範囲も広くなりその中できっと葛藤も学びも多くの機会が彼に訪れるのだろうな。あらゆるコミュニティでも彼らしくbeできることを願いながら、いつの日かスマホに代わる最新AI機器が出てきたときに彼に教えてもらう日がくるのかもしれない、と遠い遠い未来のことを想像してみる平和な今日です。


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