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祈りのかたち

9・11。
ニューヨーク同時多発テロを
目の前で目撃した著者の
稲田美織さん。

それからしばらく、
稲田さんはその日から
一枚の写真も撮ることが出来ず、
失意の底にいました。
そんなある日。

ネイティブアメリカンの
聖なる大地を写した写真集を
手にした時から、まるで
導かれるかのように
世界の聖地を旅していき、
そこで撮影をするようになります。

ハワイ、ギリシャ、トルコ、
メキシコ、イスラエル、
パレスチナ、カンボジア、
ウクライナ。
そして、日本の伊勢。

各地に根ざした宗教、
自然、聖地。
そして祈る人々。
それぞれの宗教の教典、神様。
祈りのかたちは様々です。

けれどその核にあるものは
一緒ではないのか。
あとがきの一部を抜粋します。

『世界中に多様な宗教が存在するのは、そこの文化、気候風土、人種など地域で一番受け入れやすく馴染みやすい形に合わせた宗教を、神様が私たちの学びのために用意してくれたからではないだろうか。そして、それぞれの宗教は登山口のひとつで、それらが目指す山頂は同じなのかもしれない。』

深く、染み渡るように
納得しました。
そうであって欲しい。
心からそう思います。

日本では伊勢が紹介されていました。
お伊勢さま。
一生に一度は詣でたい、
日本人の心の故郷です。

お伊勢さまでは一年を通して
様々なお祭りが奉じられていますが、
一番大きな祭事が
「神嘗祭」。

10月15日から8日間かけて
催される大祭です。
ちょうど今日、終わりの日です。
本にはこの大祭の様子が
美しい写真と共に
詳細に記されており。

読みながら、ちょうど今しがた
お祭りが催されていることに
思いを馳せました。
この大祭は、午後10時からと、
夜遅くにも祭事があるそうです。

その大祭の、清らかな夜のことを
浄闇(じょうあん)と
呼ぶのだそうです。
闇の中を松明の炎の明かりが照らす。

闇があるから光が見える。
なんだか色々考えてしまいました。

清らかな闇。
闇の美しさ。
怖いと思っていた夜や闇が、
また違ったものに感じられそうです。

✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨

ここまで読んでくださいまして、
どうもありがとうございます!





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