舞台「キノの旅II」 感想【誕生編】※おめでとう受付中

舞台「キノの旅II -the Beautiful World-」
2023年6月15日(木) 19:00(初日)
櫻井さんファン歴1474日
原作一部履修済み

べったーにあげてるものと同じものです。今後はべったーとnoteの両方に上げていきます。(過去のものもおいおいミラーしていきます)

※いろいろネタバレしています。
※どうでもいい自語りが普段の3倍増しなのでショートカットしたい方は「★★★」まで飛ばしてください。



誕生日おめでとうわたし!!!
ということで…いつか誕生日に櫻井さんの舞台観劇したいなーって思っていたけど、こんなにはやく、しかも主演の、しかも初日で叶うなんて、ほんとうにほんとうに幸せ。
そもそも、キノステ初作を観て、すっごく楽しくて、まだまだ旅に出たくて、絶対絶対続編作ってほしくて、それが叶ってめちゃくちゃハッピー!と思ったところに初日の日付が目に入ったわたしの気持ちがわかるか。わかれよ!
無事にチケットも取れて、もう後はとにかく恙無く幕が上がり、わたしが劇場に行く、それだけ、なんだけど、それだけ、のことがきちんと当たり前にクリアされるのか、毎日毎日祈る日々。
客席で開演待ってる時、泣きそうになって早すぎるというか不審者過ぎると笑った(不審者)
しかーも!買ったパンフをしまおうと壁際に寄ったら、まだ開いてない客席入口手前にチラシがあって、「何のやつ?」とおもったらあんた…で、、で、、、でーぶいでーーーー!!!!!!しかも!!!!初作も!!!!!!!!泣くよりも喜ぶよりもチラシを眺めてそのまま処理落ちでフリーズかけて、あかん取り敢えずいったん落ち着こうとパンフと一緒にケースにしまってから、あ、もしかして公式からアナウンス出てるのかな?やだもうわたしったらテヘだったらRTしよっておもってチェックしたけど無くって、これは…SNS禁止?とは見当たらないが…と、そこにいたスタッフさんに「このことSNSに書いてもいいんですか?」って聞いたら、責任者に確認してくれて

「この後、間も無く公式Twitterアカウントからツイートするので、それを待って頂けたら…ということで、お願いできますか」

との回答で、その時は「やはりな!」とおもって「じゃあ待ってます」と言ったらスタッフさんもすごく申し訳なさそうに「ご配慮ありがとうございます!」って…やりとりしたけど、客席開場しても開演前にはツイートされず、どころか終演後も、というか今をもってされておらず。間も無くって「あいだがねえ」って書くんだぞ日本語どうした。

売る気があるのか無いのか?????

ずっと「円盤くれ」って言ってる客の気持ちがわからないゴーチくんのことがわからないよ…
「円盤にしてほしい」と言う人にひとつひとつ「もう予約できますよ」って言って回るのも流石に気持ち悪いし、でも現地観劇済みの人ならチラシを手にする権利はあったはずだから教えてもいいよな、それを弾みで見て知ってしまう人がいても仕方がないよなっていうか予約ページも予約完了画面にもシェアボタンがあるんだからSNS待てされてる意味ってなんなのかな?ね??ゴーチくんもしかして予約してるの忘れてる?????それともあれか「おまえらが円盤円盤ってネバダ州みたいに喧しいから出してやることにしてチラシも作ってやったんであとは知らん」てこと?いや、だったら「公式がツイートするまで待て」された意味とは???嫌がらせか!躾??上下関係をわからせてやる的なもの??

というか、キノステくんとかゴーチくんとか関係なく、最近「この運営はマーケティングの担当がいないのか??」というくらいへのへのなこと多くない?いや、それでも資金は潤沢で、キャストスタッフのギャラばばーんと払って、続編もきちきち作れるくらい余裕あるならこちらから言うことは何もないんだけど、この話長くなるからやめよっか。
とはいえ、その円盤が、コスト的には初めから2枚組で売った方が安くて簡単だろうに、きちんと1と2単独でパッケージしてくれる上に、セット購入がかなりお安いっていう、え、やっぱり資金潤沢なの?(すぐ金の心配をする厄介オタク仕草)
円盤円盤騒いでる人間は何の得もなくてもどっちも買うし、どこぞの阿漕な運営ならぜったい、セット特典にぺろっと非売品ブロマイドL版1枚こっきり付けて寧ろ高値で売るってスンポー取りそうなやつ、なんならそのブロマイドも複数種類ランダムとかやりかねないくらいの中でこの方式にしてくれたのは、ひとえに「これからもこの舞台を作り続けるんだ」という気概の表れだと思ってる。セットパッケージにしてしまったら、3,4,,,と続く時に並べるとちょっと美しくないし、セットしかなかったら初作、或いは今作にしか出てないキャストのファンがしんどいし、独立していればこの先3,4,,,と続いた時に「そんなに続くくらい好評なら取り敢えず1作目を試しに観てみようかな」って思った時にも手に取りやすいし、そういう未来までを見通してるって信じてる。ゴーチくんの気持ちは理解できないけど信じてるから。
てか今回は間屋口さん観劇できたのかい?健康に気をつけろよ。

ほんとにさ、キノステ初作の時から、それでなくても2.5に批判的、懐疑的な原作ファンもいるだろうに、その上キノ役が男性キャストということで、嫌悪や怒りすら抱く人もそりゃたくさんいる。でもその中で「観てみないとわからない」とか「それはそれで楽しいのかも」とか「キノの旅を名乗るものならどんなことになっても受け容れられる気がする」とか、原作者(絵師さん含む)が納得してるならとか、いろんな理由、流れ、きっかけで劇場に足を運ぶことを決めた人が毎日のように観測されて、始まってからも「好評みたいだから取り敢えず配信だけでも観てみるか」とか「不安は消えないけど後悔したくないから当日券取っちゃった」とか、わたし自身、基本は原作至上主義だから、そういう気持ちすんごいわかるし、尊敬する。勝手に感謝もする。「キノの旅」という作品の力を信じ、「キノの旅」を愛してきた自分自身を信じて一歩を踏み出してくれる。そして、そういう、これまで原作が積み上げてきたファンとの信頼に寄りかかりながらもしっかり自分の足で歩き、自分だけの旅を成し遂げたキノステくんが好きだったし、嬉しかったし、誇らしかった。
今作発表になってからも、「舞台化!?とおもったら2なの!?」とか「前回配信で観て良かったから今回は劇場に行きたいな」とか、前回より日程も公演数も増えたことで「今回は行けそう!」って地方の方とか、YouTubeの無料配信で「どんなもんかと観たけど悪くないじゃん」とか「普通におもしろくてチケット取っちゃったよ」とか、もちろん「なんで舞台?」「なんで男?」「エルメス人間?」師匠は、陸は、、みたいな反応もたくさんある、それはそう、でも、これまでキノの旅が舞台になってることを知らなかった人に「舞台やってるよ」ってことが届いただけでも嬉しかったし、わたし、自分のチケット追加したくて毎日ローチケぴあイープラを巡っていたので、そりゃ余りまくってるかもしれない、爆発的に埋まるわけではない、でも、毎日、ほんとに毎日、一枚、また一枚と売れていく、そのチケットを買った人がどんな気持ちで、覚悟で、期待で、購入ボタンを押したのか、勝手にあれこれ考えて勝手ににこにこ幸せになってた。あとさ、なんか売れ残ってると悪いことみたいに感じる人多いけど(そりゃさっさと売り切れてる方が興行的に安心なのは当たり前なんだけど)観たいと思った時に観たい人がチケット買えば、当日劇場に行けば、観られるって、すごく良いことだとわたしはおもう。

で、だ。
そうは言っても1作目が良かったから2作目も良いとは限らないじゃん。おいおい(笑)いや、でも、ベタ褒めしてめちゃくちゃオススメしたのに新作がびみょーでオススメした立場としてもひじょーにびみょーに…という可能性もあるし、ごくごく単純に自分の中でうーんガッカリしょぼん…という可能性も無いとは言い切れない。
稽古場配信とか、初作のオーコメ出してくれたりとか、期待値は上がって行くし、基本凄く劇団感のある座組だけれど、シズリクはキャス変でメインキャスト以外でも入れ替わりはあるわけで。エピソードも違うし劇場も変わるし。
取り敢えず、アニメで観た魔法使いの国と、前回ウィルの予習のついでに読んでた英雄の国はわかるけど、祝福のつもりがわからないから取り急ぎ図書館で借りて読んで、他のエピソードは予測できんから知らん!という感じで臨みました。
そんななのでロビーの目次もさっさと見て「他の話ぜんぜん知らんやつだな!」ってなった(笑)

★★★ショートカットしてきた方ここからどうぞ★★★

あうるすぽっと自体は何度か入ったことがあり、劇場としての信頼度は高かったけど、踏み入れた途端に「あれ!?あうるすぽっとってこんなだっけ!?」て足を止めてしまった。あ、良い意味で。そこにキノの旅の世界、世界の入り口、が広がっていて、なんだろ、結界の中にでも入ったような感覚。後ろから入るからってのもあるかな、舞台のセットが初作よりも広々と感じられて、客席まで含めて一体の舞台のような、ああ、ここで演劇をやるんだなって感じがすごくした。降り注ぐ照明が柔らかくてふんわりしていてとてもわくわくした。蒸気の音のようなSEが「旅先の町の息遣い」を感じさせて心がふわふわした。

今回は下手の通路席で、とても観やすいお席を頂けて凄く嬉しかったです。窓の向こうと遊ぶキノも堪能できたwエルメスに嗜められてたのはキノなのか櫻井さんなのかwww
開幕5分前にエルメスの注意事項アナウンス〜と思ってたら、突然キノ乱入でびっっくりしたよね(大笑)「ご飯は麺」から間髪入れずに「お役御免」を導き出すのスキル高すぎんか(笑)
やがてすうっと照明が暗くなって、その落とし方もとろっと溶け出すようですごくすごく好みだったー!からの、まさかの「無限大地の真ん中で」スタート!つ、繋がってる…!!!そしてダンス!もう、見惚れる。ロングコートひらひらさせてくるくるするの嫌いなやつはいない(断言)やわらかく、鋭く、強く、しなやかに、切ないようで、微笑むようで、雨が降っていて。そう、雨に唄えばってやつ。振り付けやスキルがメインのダンスではなく、身体表現として語りかけるようで、初作は闇の中から先に台詞が届いて、観客は声を聞きながら目を凝らしたけど、今作では言葉より先に光と所作を受け取って、目に映るものに耳を澄ます、そこも真逆で好きだった。なんて美しい始まりなんだろう。身体の動き、表情、視線にいろんなものが乗ってて観ていてとても心地よい。

初作の時も言ったけど、舞台のキノを女優さんが演ったとしたら、どんなにボーイッシュにしても、どうしても女の子に見えるとおもう。原作を知らない人なら特に「キノは女の子なんだな」ってみるとおもう。
櫻井さんの「おとこのこ(30だけど)だけど…あれ?もしかしたらおんなのこ…?なのかも?」みたいな感じはやはり贔屓目ではなく、キノの舞台化としてとても合っていると改めておもう。
「最初は何でと思ったけど原作読んでる時にキノの性別を重視したことはないしな」って仰ってた原作ファンの方がいたけど、舞台を観ていても特に男に見える、女に見える、を意識することはない。ただ、ちょいちょい「おんなのこだなぁ」とか「役者は男なんだけどなぁ」とか思ってはふふっとなる。そのふふっ、は、ギャグや違和感や嘲りではなくて、例えばシズがキノを女の子と教えられて「さん」呼びに改めるのを観た時の「ふふっ」て感じなんだよ。いいんだよ。キノは、キノなんだから。

そうして始まってまずは砂漠の真ん中でbからの魔法使いの国なんだけど、最初ちょっと櫻井さん声出てないかなーってのは気になった。2.5が多いとマイクありでの芝居のほうが馴染んでて、あと客入りすると音が吸収されたり打ち消されたりあるから塩梅が難しいよなとはおもう。わたしは前列だから聞こえないわけではないんだけど、前列で聞こえない程ではないが、と思う音量って中列以降どうなんだろって心配にはなるよね。キノ旅は特に言葉の一つ一つがとても大切なタイプの作品だし。エルメスは声出てるからそっちに引っ張ってもらえば…と思ったら逆にエルメスが引っ張られて辻さんも声ちっちゃくなってきたのはややハラハラしたけど、国長やニーミャ小口さんの元気いっぱいに揉まれてるうちに調整が済んで、あと、キノステ客席の集中力も凄く高くてそういう意味でノイズも少ないから困ることはなかったのかな。ぼーっとして慌てて拍手したりカップを避けたり普通に可愛くて可愛い。
飛行機の表現はどうするのかなーと思っていたけど、仕方ないとはいえ全部映像頼りで、かつ映像ももうちょい作って欲しかったかなーって感じもあって個人的には少し物足りなかった。ただ、あの短時間に詰め込む展開の速さ、ニーミャのばーーーっと説明する勢いはかえってキノの「実はそんなに親身になってるわけでもない」ってニュアンスにも一役買ってて面白い。
ちなみにロープをバケツリレー式で片付けるところは地味に好きポイント(大笑)ちゃんとおえってなるところも大好きwww
あと、ニーミャがキスするとき、位置的に完全にキノエルメスがその陰になって、「ゴイン」てSE鳴ったところ全く見えてなかったので、その後キノがめっちゃ手を痛そうにしてたのどんな勢いで叩いたのか心配になって笑っちゃったww

英雄の国と祝福のつもりがかなり重いから、師匠の話は今回も軽妙さを重視するのかなって思ってたのに保護の話が何気にいちばん痛烈でえぐかったwwwww賭けの話でやっとちょっと口直しなのかと思ったのにこっちもなんか様子がおかしいな…って観てたらしまいに突然出てきた三好さんがなんかやべーこと言い出してこちらの情緒wwwwwってなったしね。てかシズとして出る前に妙な兼役ばっかり楽しそうに演ってるの面白すぎたよ(笑)ギャップよ…

そんなわけで今回120分もあるのになんとずっと重い!!という、誠に容赦の無い構成で、初日は初めましての話もあるからそのあたりのバランスが自分の中でうまく落ち着かなくて、これは構成としてどうなのかなぁっても感じた。完全初見の人はついていくの大変ではと思ったけど、逆にわたしが中途半端に知ってたり知らなかったりするから余計にバランス崩しただけなのかなーとか。素直に受け取ればそうでもないのかも?この辺は2回目以降でどう感じるか楽しみな部分。ところで保護動物の一番やんちゃなの、中身は伊東さんかなって思ってるんだけど、野生の群れに帰った後で見事な歓迎蹴りをかますのは誰なんだろwww加納さんかなぁ?スペースとかYouTubeとかで明かしてほしい所存(笑)加納さんは調査隊でのお芝居が凄く好き。てか調査隊みんなすごくいいよね…めちゃくちゃしびれる…。
仮面も一人飛び抜けてダンスうまいのは伊東さんかなっておもってるんだけど(笑)そんな伊東さん、初作の時はちょっと芝居が押し付けがましい印象もあったのが、めちゃくちゃ柔らかくなっててわたし好みで嬉しかったー!あと草野さんはいないとキノステ成り立たないレベル…今作も大活躍。てか、杖を突いて舞台上を元気にヨタヨタ右往左往するご老人は持ち回りなんですか?ww草野さん調査隊で「リアル禿頭の男じゃん」って納得しかなかったから、ブリーチさせた人にはわたしとしては感謝すべきかもしれん(笑)

そうそう、構成といえば、今作は割とはっきりキノ、師匠、シズとエピソードが独立していて、直接絡まないところもやや残念な気持ちでした。まぁ原作がそうなんだから当たり前だし、第二弾だし、オムニバスとしても当然のことなんだけどさ。残念っていうとあれだけど、不満という意味ではなくて、「そっか〜でもまぁそうだよね〜」っていうか。これもまぁ次回は感じ方が違うかもしれん。ほんとは次の観劇までに未読のエピソードも原作あたろうと思ってたけど、翌日のリピチケを取ってしまったので読んでいる時間は無い(笑)せめて配信アーカイブくらいは観たかったけどそんな時間もありませんでした…ご利用は計画的に…

ところで、初作のシズリク、けして芝居には満足してなかったもののあれはあれでとても好きだったし、関さんは初めましてだからビジュ含めて保留としても、三好さんのお芝居に関しては信頼とは別にやや気になっている部分もあったので、今作のシズリクどうかなーって思ってたんですよね。めっちゃ合うだろうなって気持ちと、「合いすぎるのでは」というか…でも実際観たら、まず…ビジュアルがシズすぎてとんでもなかった!普段のほっっっっそ!!!!!さもさることながら、その細さが防寒着着たときのシルエットが10億点だった…え、良………。でもどうしてセーターの肘当てなくなっちゃったの…あれめっちゃ好きなのに…どうして…ともあれ心配してたお芝居はこのくらいの三好節が好きだなってことで、特にラファがわたしも一応オンナなので〜とか言い出すところで「このこは何を言い出すつもりだ」って顔に太字マジックで書いたみたいにギョッとして口空いてるところ、シズさま根のお育ちよろしくていらっしゃるからそういうとこマジでおもろかったww膝枕〜ってなったあとの、拒否より脱力の方が強いのとかほんと流石よ(笑)一方、関さんの陸はビジュも執事っぽくなったからそう感じるのか、特に地の文担当してる時がちょっと固いのと、あの衣装で犬っぽい動作されるとまるで人間を犬として飼ってるヤベー作品みてる気持ちになって微妙(笑)かわいいんだけど(笑)そして無理矢理お手させられるのわろたwwあとしっぽ立派でいいよね…知ってた?いぬのしぽーて、自然にああやって上がってるものじゃないらしいよ。ほんにんの気持ちが上がってないと下がっちゃうんだって!陸えらい!ごきげん!かわいい!!!ああ、陸と戯れるキノ見たかった…そうなんだよなー、エルメスが殆どキノとしか絡まないのもちょっと物足りなかったんだよな。ただ英雄達の国での退屈エルメスはとても良かった。
それから、ラファ役の鈴木さんも、個人的にちょっとマイナス要素があって(これはほんっとにわたしの超個人的な事情で、彼女に非があるとかでは全く無く申し訳ない限り)お芝居が受け容れられるか心配してたんだけど、これがめっちゃちょうど良くて凄かった。ラファって原作ではちょっと芝居染みててキャラクター感が強くて抵抗あったんだけど、そのまま舞台に投影されるとすんなりと入ってきて、前述の膝枕案件も文章で読んだ時のザラつきがなくて、また、鈴木さんのお芝居だけでなく、国外に出た後の銀世界、素舞台のような半面に強く照明を当てての表現が寒々しさというか自然の厳しさと美しさと温もりとを同居させてて、それが物語の結末とマッチしてめちゃくちゃうまかったな。客席入って舞台のセットがシンプルで広いと感じたのは主にこのためだったんだ、と思った。前後したけど、陸にここで別れるかって「どうする」って訊くシズの声も凄く切なくて泣くよね…からの「おいで」泣く…先の展開知ってるから、ラファと「その未来は望めない」っていう会話するのもまた辛い。でもあの時のシズにはその未来は見えなかった。それがまた辛いわけだけど。
キノと師匠が一般的な女性の持つ強さを超越している中で、ニーミャとかラファは一般的な女性の持つ強かさ、芯の強さを女優が真正面からシンプルに演じあげてくれてて大変によいですよね。小口さんはシチューの人も好き。シチュー食べなよ。子供もシチュー好きだよ。書き忘れたけど賭けの話、小説版出オチみたいなのすごおもろすぎるししっかり「ですよね!」ってところに落ちるのほんと気持ちいい(笑)
なお、王子として生まれて復讐に生きて、果たせなくて死に損ねて、先に逝ったラファの命も携えて生き直し旅してる先で仮面の操作がんばるシズ愛おしすぎ。コロシアム観てた時はラファとのエピソード知らんかったから、いまコロシアム観たらまた情緒変わってくるよな…ところでシズの弟(と勝手に思ってるけど)は原作には出てきているんか?

そうそう、キノと師匠、そしてシズと言えば…今作を観ていて、キノと師匠とシズのビジュアルというか…わたしは人の顔の認識ができないので、そういう意味で似ているってことじゃないんだと思うんだけど、でも「似てるんだな」って思った。それぞれ全然、ルックスも立場や考え方、やり方みんな違うんだけど、どうしてそう感じるんだろう、不思議。でもなんか、「同じ人が3人を演じている」みたいな、或いは「同じ人物を3人の人間がそれぞれに演じている」みたいな、なんかとても不思議な感覚になったりしました。内面がじゃなくて、舞台に立ってる姿をそれぞれ見てるとふと重なるというのかなぁ。並んで立ったら全然違うんだけどな。

キノ旅には銃が欠かせないけど、特に英雄達の国がかなりキツいし、まさかの保護の国もあんなんで、いま現実に戦争終わらなくてしまいに射撃場で厭な事件があった翌日の初日とかで、正直、こういう時そこまで一般認知度の高くない舞台だとしれっと演れちゃうのは強いよなっておもった。けど、どうしたって単なる「非日常」として切り離してただエンタメとして楽しむって、こっちの気持ちとしても難しいし、そもそもキノ旅という作品自体が現実を写し取って綴られている、表裏というかさ、密接にリアルと繋がっているものだから、余計に重さがのしかかって時々持て余しそうになったけど、そこでベーン!と師匠と相棒の曲が流れたら「どうした!?これはフィクションですから!楽しくいこうぜ!!ヘイヘイ!れっつエンタメ!!」って感じで大変に救われる。「あ、殺戮とか戦争とか命とかをショーとして笑って良いルールなんだった!ブラボー平和!!」ってなる。たすかる。
仮面の国でテーブル(?)に座って運ばれる師匠の絶対感最高だったし、あと、わたしたぶん、キノの旅の登場人物でいちばん好きなのは相棒なのかもしれないっていうか、林さんの相棒が好きすぎるというか(笑)どこ切り取っても好きしかない好きです。

えー、触れてないキャストさんもいますがなんか細かいこと書き出すとキリないから取り敢えず初日分はこんなもんでいっかい終わっとくかな(笑)明日すぐ2回目観るし、土日で初日の全景アーカイブも観るので、また後々の感想で書き忘れてることは抱き合わせていきますわ。
取り敢えずリピチケ買うんだったのすっかり忘れてのんびりしてて、あーもう規制退場とかもなくなったんだなぁとか出てきながら、あ、リピチケ忘れてた!に列できてるかな?って思ったのに売ってないのか?ってくらい人いなくて…なもんで前の人もスタッフさんとどれがいいかなってたっぷり悩んでたから便乗してわたしもあれこれ見せてもらって、何しろ直前までプレガを毎日チェックしてたので「へーーー…リピチケより当日券優先なのか…」と思いつつ、後方寄りドセンを買って満足したのでした。前に行きたいなら当券当引なんだろうけど、こちらは席が選びたいんだよ…でももうちょいリピチケに割り当てくれても良くない…?(苦笑)
いやね、ほんとは楽しかマチネのチケットがないので、最初は土曜のマチネにしようかと思ってたんだけど、なんか初日観て、早くドセンの景色が見たい気持ちがむくむく強くなってて、選べる席もどの公演でもあんまり変わらなかったから、まぁせっかくだから栞もらうか!って。ちなみに前回の栞どこにやったんだろ…って思ってたけどパンフレットに挟まってた…おいおい(笑)
そんなやっとのことで選んだ席のチケット、当日券束にでも入っちゃってたのかちょっと購入待たされたので、ダメ元で留守番スタッフさんに「まだ公式から円盤の告知ツイート無いんですけど待ってないとダメですかね?」ってきいたら「えーーと分からないのですがそう言われたのならそうしてもらえると…(苦笑)(苦笑)(苦笑)」というお返事だったので「アハハ」って返しといた。そんなわけあるか、のアハハである。

ということでここまで読んだ危篤な方に予約ページ置いておくね。

https://kinonotabi-stage.stores.jp

Twitterでも「円盤無いのもったいない」とか言ってる人ちらほらいて、ほんとは片っ端からURL押し付けたいけど流石に怖いからあんまりやってない(あんまり?)

初作単品
Ⅱ単品
すげえ安い1+2セット

とありますので、お好きなものをお好きなだけどうぞ。早期予約特典も会場特典もねぇ。わかりやすい。欲しい人が買え。素晴らしい。ありがとうございます。スプステくんもお待ちしてます。

で感想終わると見せかけてもう少しだけ書くと、ロビーにネタバレとして目次置いてあるのもめっちゃセンスあるなっておもったけど、なんと今回のパンフレットには何巻にそのエピソードが載ってるかまとまってる!しかも!黒星さんの、「舞台のキノ&エルメス」のカラーイラスト載ってるから!買ってないひと、今すぐ買って。時雨沢さんも黒星さんもめっちゃ舞台のこと喜んで楽しんでツイートしてくださってほんと幸せだよな…
あとさ、キャストページの主な出演作、普通は作品名には役名が添えてあるもんじゃない?キノステくん、作品名に演出家の名前が添えてあって、前回は気付かなかったんだけど、なんかおもしろいなーって。それとも2.5だから役名のほうが多いのかな?そんなことないよね?てか一般的には作品名のみってことの方が多いかな?
前回衣装や振付さんなど裏方スタッフさんのコメントも載ってて大喜びしたけど、今回は対談載っててそれはそれで嬉しくて円盤の特製ブックレットも楽しみだよー。もしどうしてもブロマイド無理ならフォトブック出してくれ。スプステでも言ってるなこれ。てかゲネのサギサカさんの写真をセット売りしてくれ!!!!冒頭ダンスのシルエットとかエルメスとの新婚さん…じゃなかった、モトラド押して立ってるやつのキノの笑顔とか手元にくれよん!!!!!
メインじゃないキャストさんのさ、兼役の写真とかも欲しいでしょ?ね?売れーーー!!!!売る気のないゴーチ!!!!なんなの!マーケターいないのか!!!!!金が無いからグッズつくれないんじゃなくて金を集める気がないだけなの?なんなの?(金の話しかしない

以下次号!

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