#41 昼休み

新学期になって1週間ほど経過したときに、「今の4年のクラスどう?」と私は孫のりこに聞いた。「3年の時より真面目そうやで。今だけかもしれんけど」とりこは言った。「何か楽しいことあった」と私が聞くと、「別にないわ、面白い話もないわ。」とりこは言った。

宿題をおわり、漫画を読みながら、グミを食べながらりこは話をつづけた。「3年の時から、りこら女子とよく言い争いしてた口の悪い男子のことやけど。4年になってりこのクラスに2人だけになったけど、あいつら今でも口が悪いわ。」といって、りこは今日の出来事を話した。

昼休みに、りこが「トランプするで・・・」と呼びかけると、すぐに女子4人と、おとなしい男子があつまった。その、5人でババ抜きをしようとしたとき、「ババ抜きではぜったいに、女子に負けられへん」と言って、口の悪いあいつが来た。りこら女子はムカッとした。ゆきちゃんが「ほんまにババ抜きでは、ぜったいに、女子に勝つんやな。絶対に、負けへんねやな。」と怒りを込めて言った。あいつ「せやで」といったので、結局6人でババ抜きをすることになった。ゲームが進み、手持ちのカードが少なくなり、一人ずつ終わっていった。

最後は、りことあいつの争いになった。その時も、あいつ「絶対に勝つ」と気合入れた。ゲームの終わった女子は、「りこ、がんばれ」と応援してくれた。何回もババを引き合い、ゲームが長くなった。最後にりこがババをひかずにゲームが終わった。女子は、「りこ、よー頑張った」と喜んでくれた。負けたあいつ「もーあかん」といって、廊下に出て行った。それに廊下を走ったので、先生に「廊下は歩きなさい」と注意されていた。あいつ、大げさなんや。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?