#23 カナヘビとり

「おじいちゃん、お腹がすいた~。なんか食べるものある?」夕方、カナヘビとりから帰ったしょうとは言った。ピザを食べ終え、少し落ち着いたしょうとは、「今日はほんまに焦ったわ」と話し出した。「俺が一番初めに大きいカナヘビを見つけたんやけど、素早いので逃げられたんや。みんなもカナヘビはいるねんけど、なかなか捕まらへんので、ちょっとあせってたんやわ。ようやく、りくとが1匹つかまえた。それからは、みんな今日は無理やな~とあきらめかけていたんや。終わろうとしたとき、たけしがカナヘビを捕まえたんや。『おお~』と大きな声を出してたわ。それからしばらくして、はじめてのカナヘビとりに来たくみこもつかまえたんや。『捕まえたわ~。はじめてやわ~。うれしいわ~。』と喜んでたわ。それからあいつら話しながらカナヘビを探してたわ~。おれは焦ってのどがカラカラやったけど~。その次に、りくとが2匹目捕まえたときはほんまに焦ったわ。そのあとすぐに俺もやっとカナヘビを捕まえたわ。ほんまにほっとしたわ~。」

話を終え、しばらくしてしょうとは飼育箱でカナヘビの家をつくりはじめた。黒い土を敷き、その上に竹の筒をおいて家を作った。ここは日向ぼっこのところ、ここは水飲み場、ここは草がたくさんあるところなどいろいろ工夫してカナヘビがくつろげる家をつくった。しょうともくつろいで楽しそうにカナヘビの家を眺めていた。

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