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アルモドバルとペネロペ・クルス


実にnoteを書くのは6年ぶりで。笑
コロナの状況いかがおすごしでしょうか。

僕はもともとインドア派なのでまぁ休日の過ごし方は相変わらず
本読んだり、映画見たり、散歩したり、花吊るしたり、酒飲んだりと本当相変わらずです

あ。

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写真は散歩中にぶっ刺さってた「のんたん」です。


なんか最近noteの投稿目立ってて、こうして描いてる今も6年前とは違って描きやすく、いろんなことができるようになったんだなぁと。
こういう書き物系とか久しく描いてないのでリハビリ兼ねて最近見た映画でもレビューします。

「オール・アバウト・マイ・マザー」と「トーク・トゥー・ハー」であまりにも有名な監督ペドロ・アルモドバル監督の「ボルベール 帰郷」を観ました。

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なんでも上記2作品に続く「女性賛歌3部作」の最後の作品なんだとか。

カンヌ映画祭で最優秀脚本賞と最優秀女優賞を受賞したヒューマンドラマ。彼の映画に出て来る女性って、けっして綺麗という訳ではない中年の女性(男 性含む)のインパクトが強い印象。

うって変わって今回のこの映画では、違いました。
主役のペネロペ・クルスのまあ美しいこと…

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それでいてなんだか飾らない美しさというか。。


あらすじ(以下ネタバレ注意です)

さて、あらすじなんだけど、舞台はスペインはラ・マンチャ。

本作では、粋でクールな女社会が徹底的に描かれます。この映画の登場人物、男は1人しか出てきません。笑。

主役のライムンダ(ペネロペ・クルス)は、娘のパウラと失業中のダメダメ夫・パコと3人で、小さなアパートに暮らしています。
で、このパコ。これが徹底的なダメ男なんです。一日中家にいて朝からビール片手にTV鑑賞…。そんなダメ夫と娘を食べさせるべく、ライムンダはその美貌を払拭し働きます。

そんな重労働の日々、疲れ帰ってきたライムンダ。車から降り、家のカギを探すためバッグの中を漁り、ふと顔を上げるそこには明らかに動揺しているパウラ。
様子が変です。
何があったのか問いただしても、黙りこくるばかり。不吉な空気を感じつつ、部屋に帰ってみると、夫・パコが血みどろになって死んでいる。
聞くと、「俺は本当の父親ではないから」と関係を迫ってきたパコ。恐怖心からか殺してしまったそうな。

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「本当の父親じゃない」というのは、事実。実はライムンダも自分の父親に犯された経験があり、その時に身ごもった子供がパウラなのです。つまりパウラは娘でもあり、妹でもあったのです。
ライムンダはその「美貌」を駆使し、「死体隠し」をたくましく行います。

話は180°変わり、この母子(姉妹とも言えちゃいますが。)の事件に「死んだ」とされていたライムンダの実母が登場し、まさかのファンタジー展開に!

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実母を中心に過去の絶句なエピソードが出てきて…
この辺の流れは実際に映画をみてください。僕の文章力では伝えきれません…ただ巨匠・松本清張も絶賛する流れがあります笑、本編を是非観て下さいな。

結局最後は実母、ライムンダ、パウラがダメ夫・パコの埋まっている湖の畔にたたずみ、めでたし、めでたし。

ラストシーンは『風と共に去りぬ』のエンディングに通じるものがありますね。これも、ある意味女のたくましさを描いた作品だからね。

で、この母子三代の波乱万丈伝の脇役に欠かせないのは、たくましい女社会の住人たち。
日々の貧困生活、おまけに男は働かない、使えない…。その中で生まれた女同士の結束力の強さは「粋」です。かっこいいです。
困っていれば、「はいよ」と手を貸す心の広さ。ライムンダ親子の事情(人殺し)に気づきながらも協力する姿勢。これも男顔負けです。
どん底の状態にあっても、「生」に前向きな女たちが、全編を通して描かれているのも、この作品のポイントです。

アルモドバルとペネロペ

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で、このアルモドバル監督、実は同性愛者なんです。
「僕はゲイなんだけど、この映画の撮影中は、ストレートに戻りそうだった」なんてこぼしていたそうです…そのくらいペネロペが美しかったんだろうな。いや、すごくわかります。冒頭にも述べたように、美しさの中にある素朴さ…うまく言葉にできません。


何が言いたいかというと…

起きてしまったことは変えられない。それも人生として受け入れるしかない。犯罪を隠し通す女たちの行為は決して許されるべきものではないけど、そうやって生きてゆかざるを得ない人々がいるというのもやはり事実。

女性ではないけれどなんだか元気をもらった気がしました。

と、やっぱりペネロペが綺麗。彼女の作品チェックします。

ボルベール 帰郷(トレーラー)



filmarksもやってるのでぜひ、チェキりもお願いします

次何書こうかな。


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