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1年に50回面接を受けて気づいたこと。

1年で50回の面接を受けた


1年であんなに面接を受けることももうないんじゃないかと思う。
2021年は、実に50回面接を受けた。

そんなに面接を受けたのは、(結果的にではあるが..)2回転職をしたから。しかも、PEという、なぜか面接数が驚くほど多い業界を中心に受けていたためだ。

受けた社数は10社も行かないくらい。なので、1社あたり平均5回以上は面接していることになる。PE各社はだいたい6-7回は面接する。多いところは、カジュアル面談も含めれば、14回面接したところもある。

面接のハードルは下がっている

コロナ下でオンラインの面接が常態化したことで、明確に面接のハードルが下がっている。これは面接をする人・受ける人どちらにとってもそうで、移動時間などないので、連続で面接を受けることも可能になる。

一番顕著だなと思ったのは、日本進出を予定していたある海外の企業。1次はオーストラリアの人と電話で話し、その後オーストラリアの人と30分x3の面接、翌日にカナダとアメリカの人とこれまた立ち代わりで30分x3。タイムゾーンも異なる人と2日間で6人もスムーズに話し、週内に結果が出るのはとても新鮮な経験だった。

エージェントと話していても、これまで1ヶ月とか2ヶ月かかっていたものが、2週間〜4週間に縮んできているという話も聞いた。これは求職者にとっては基本的に良いことだと思うが、ある意味競争も増えているとも聞いた。考え方次第であるが、昼休みの期間にサクッと面接を受けたり、面接でなくともセミナーを聞いたりなど、新たな機会に目を向ける機会がよりカジュアルになったのはいいことだと感じた。

自己紹介はもう録画したらいい

と、ずっと思っていた。1日で1時間x7回の面接をしたことがあったのだが、基本的に面接の最初は9割方、自己紹介と志望理由である。どちらも、1日の中で自分が話す内容は変わることは基本ない。1日に7回面接した最後の面接は「沢山やられてると思うので、渾身の自己紹介をお願いします」と言われて、確かに相当に滑らかな自己紹介をしたが、別に自己紹介のプロを目指しているわけではないので、もう録画しておいてくれと思った。

なかなか自己紹介は録画でOKですという企業を聞いたことはないのだが、実際、準備の段階では自己紹介を録画してみることをおすすめする。1分で、とか3分で、と指定されることもあるっちゃあるが、大体は暗黙の了解で3-5分なので、その尺(1分ver.と3分ver.を撮ってもいいだろう)で録画してみる。人間、結構ノリで話だすとテキトーなことを話すものである。自己紹介はほぼ確実に聞かれるものだから、企業側が録画に対応してくれるまでは、自分で録画して、何度やってもスラスラと出るようにするのがいい。自分が面接官の側に回ってみると、意外と自己紹介を考えながら話している人も多かったりして驚くことがある。

SNS含め、面接官のことを調べられるだけ調べる

これは、結構大切だと思う。会社にもよると思うが、人の情報は結構色々調べれば出てくるものだ。偉い人になればそうだし、若めの人でも、社内のインタビューだったり、社外の活動での記事が出てきたりすることもある。海外の人であればほぼほぼLinkedInをやっているので、基礎情報は得られるが、日本だと必ずしもそうではない。それでも、facebookはほぼ必ずやってることは多いし、場合によってはtwitterなども出てくるかもしれない。

常々、面接というのは50%が準備で50%がその場のノリだと思っている。思った以上に話が盛り上がり、選考の如何に関わらず印象に残る面接がある(盛り上がる時は大体通過するが)。それはアドリブ力とかその場の雰囲気みたいなものはあるが、やっぱり準備の力はあると思う。相手の人間に対して興味が芽生えれば、会話の中での質問も心から思う内容が出てくるし、興味を芽生えさせるには、まずは知ることである。

ある面接で、地元が一緒で、なんなら高校が隣だったということで盛り上がったことがあった。これはもちろんお互いに驚きがあって盛り上がったということなのだが、実は自分はfacebookで事前に見て、そのことを知っていた。なので、会話の後半の方にそこに繋がるような差し込みをした。facebookを見るというとプライベートを覗いているような感じもするが、別に友達申請をしているわけではなく、ただただ公開されている情報を見ただけだ。意外と表になっている情報というのはあるものだ。

より正攻法的なもので言えば、インタビュー記事があれば目を通しておき、質問を考えておく。大体逆質問というのは必ずあるし、「質問ありますか?」「特段ないです」をする人もさすがにいないと思うが、「御社は5年後に〜」とか「入社後のキャリアは〜」みたいな質問よりも、より踏み込んだ質問の方が目にとまる事が多いし、何より自分としても会話が面白くなる。繰り返すが、好奇心の絶対量に人による差分はあると思うが、基本的に人に興味を持つきっかけは、まずは知ることである。面接をうまく乗り切る方法を考えるのもよいが、まずはググってみることをおすすめする。個人のが出てこなければ、当該の人が所属するチームに関する記事や情報でも良い

面接まあ勉強になるけど、少ないに越したことはない

自己紹介がその最たる例だと思うが、面接はとても勉強になるし、やれば慣れてくる。これはやはり真理としてあるので、数を重ねることは大事だ。自分もPE業界を初めて受け始めたときなどは、今振り返ってもボロボロの受け答えをしていたなと感じることがある。なので、1社だけに絞るんじゃなくて、場数という意味でも複数社を受ける意味はある。

一方で、基本的に面接というか、転職活動そのものというのは、それをやっている期間自体が生産的なものとはあまり思えない。むしろ、知らない相手を深堀りして、多くのケースはお互いにマッチしない(落ちるとか、辞退するとか)。企業にとっても採用活動はとても大切だけど、そのプロセスの中で事業が成長するわけではない。面接でうまくやることも大事だけど、入ってから貢献することの方が大事だ。

なので、場数を踏めば自己紹介も志望理由もモデルテストも上達はするけど、たいていの人にとっては就活強者みたいになることが目的ではなく、その後仕事で事業に貢献するとか、良い人間関係を作ることだと思うので、重要だがあんまり生産的ではない転職活動や面接というプロセスはそこそこにハックしつつ、目の前のコトに向かうのがいいと思います。

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