プロフェッショナルファームに戻ってきた感
弁護士、会計士といった「士業」。加えてコンサルや投資銀行、ファンドといったものも広義では含まれるプロフェッショナルファームの世界に戻ってきたことを日々感じる。長期的にどっちの世界にいたいのかはまだわからぬ
良い悪いでなく、違う
プロフェッショナルファームの世界に戻ってきた。前回コンサル→事業会社に移った際にも色々と違って驚いたことがあった。それぞれ良いとこ悪いとこあって、向き不向きがある
プロフェッショナルファームの特徴をざっくりまとめると、①投下時間に対する意識 ②よく働く③キラキラ履歴が多い こと
①投下時間
プロフェッショナルファームはクライアントがいて、時間や日数単位でチャージすることが多いため、クライアントの視点から見た際に時給XX円とか日給YY円というのが如実に数字に出る。ので、クライアントとしてもその分元とったろ!と思うし、中にいる人も「その時間でアウトプットをきちんと出さねば」そういう意識になる。ファンドは少し違うけど、投資家から預かった資金を単位時間で増やさなくてはいけないことは一緒
事業会社にて、投下時間やアウトプットをそこまで気にしないということではない。特にアウトプットというのはどこにいっても求められるし、むしろ時間を投じるだけではお金を稼げないので、より結果を求められるとも言える(コンサルは結果というけど、最終的な数値責任までは負わないので結構ファンタジーな世界と思う)
ただ、投下時間については違う。事業会社も、上場していれば四半期ごとに説明が求められ、それは各部署に所属する人にとっても一緒だろう。月次報告等も求められる。ただ、やはり「今日これやらないと死ぬ!」みたいなことはそんなない。「明日」はいつも来るという思想が根底にある気がする。プロフェッショナルファームに戻ってきて、久しぶりに1日1日の重みを感じて、今日とか今週自分は時間をうまく投下できたのか?と日々感じることが増えた
②よく働く
プロフェッショナルファームの人はよく働く。特に弁護士や会計士は時間単位なので、クライアント側からすると、あまり働かせたくないというのもある。ただ仕事の量が往々にして多いので、よく働くし、残業代云々ではなくそれを所与のものとして熱心に取り組む人が多い。コンサルは特に、契約期間中は基本的に定額働かせ放題プランなのでそういった構造になりがち
コンサルから事業会社にうつったとき、常に「忙しい忙しい」と言ってレスポンスが遅かった別部署の部長が、でも18時に帰ってる姿を見て素直に驚いた。「今日これ終わらさないと死ぬ」みたいな気持ちで日々生きてたコンサル時代とは違って新鮮だった。そんな自分も、時間が経つと「今日これ終わらさないと死ぬ」というのは幻想であって、明日はいつも来るみたいなことをコンサル時代の同僚に言うようになった
振り返ると「今日これ終わらさないと死ぬ」みたいなのは、結局締め切りがあるからそうなって、その締め切りはたいていクライアント側も自身の経営陣へのプレゼン等の時間軸を踏まえてバッファーを入れてたりするので、割とクライアントと交渉すればなんとかなったりするので、あの消耗はなんだったんやと思ったりする
別にその部長がサボってたわけではなくて、単にメンタリティ(①)と働き方(ルーティーンvsプロジェクトベース)の違いなだけとは思う。ただやっぱ、依頼でも意見でもなんでも投げかけて、ポンポン返ってくる環境はひとまず懐かしく、心地よいとは感じる
③ 履歴がキラキラ、同質的な人が多い
これは言わずもがな。東大、MBA、外資系xx、投資銀行etc.いわゆるピカピカの履歴書の人が多い。今は在宅なのでディスカウントはあるが、そういう中にいるとどこか心地よさを感じてしまう自分はいる。同じビジネス言語を話す同質的な人が多い(=コミュニケーションコスト低い)こともあるし、キラキラの一部になった感覚ゆえというものあると思う
最近はどこのプロファームも多様性!多様性!と叫んでいるが、まあ人種という意味での多様性はあれど、意外と学歴しかり、考え方(ロジカル)しかり、結構同質的な人は多い。事業会社にいた頃の方がよっぽど、そういう考え方するのか。。と驚いたことは多かった。プロファームの環境にいると、現実というか現場と感覚がズレてきてしまうので、定期的に振り返るポイントは持ちたいと思う
現状: 様子見です
「あー、戻ってきたな」という、懐かしさと焦燥感のあいまった感覚で一旦いる。(事業会社での)3年間は結構夏休み感あったなと思うことも。ひとまず仕事は進めやすいのでそれは良いこと。プロファームは心地よいけど、でも色々な世界はあると認識しながら、どっちで長期間時間を過ごしていきたいか考えていきたいと思う
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