自分語り「天然石」


東京で暮らしていた頃、住んでいた町から二駅離れたところにある図書館へ向かう途中に小さい天然石屋さんがあった。


図書館へ行くたびに気になっていたのだけれど、なかなかどうして入りづらい。
狭い店内、常連さんらしき人と喋る店員さん。ちょっと見たいだけのために入ってもいいだろうか、何か買わなきゃいけないだろうかと考え、遠目に外観をチラ見して通る日々だった。


そんなある日、友人の誕生日プレゼントに悩んでいたとき、あの天然石屋さんでブレスレット買おうと思い立った。

自分が誕生日のとき、天然石好きの友人からオリジナルの天然石ブレスレットを作ってくれたことがあった。
それがとっても嬉しかったから、わたしも天然石のブレスレットを選んでプレゼントしようと思ったのだ。

買う予定もあるし、行く理由ができた!と天然石屋さんへ足を運んだ。
常連さんがいないであろう開店すぐの時間に訪れた。
客はわたし一人で、ゆっくり店内を見ることができた。

散々悩みまくった末に、友人のイメージカラーがピンクだったので、ローズクオーツのブレスレットに決めた。


お会計をしている途中、

「守護石鑑定1000円」

という文字が目に入った。

どんな鑑定なのかすごく気になってしまい、予約してないけれど今すぐ鑑定できるか聞いてみたところ、ラッキーなことにふたつ返事でオッケーだった。
(もともと予約とかいらないのかもしれないけれど)


守護石鑑定とは
陰陽五行説に基づいて生年月日から、
自分を形成する核となるエネルギーと
自分に足りてないエネルギーを割り出してくれる というものだった。
(詳しい説明は難しくてわたしも分かっていないので割愛)

天然石屋さんなので、
自分に不足しているエネルギーを補ってくれる石は何かを教えてくれる。

わたしの場合は陰陽五行の
「木、火、土、金、水」のうち
木と水が足りてないから、
木と水に当てはまる石

ラピスラズリ
アメジスト
カイヤナイト
ブラックオニキス
ラブラドライト

などの石を身に付けるといいとのこと。

だけど、石じゃなくて
その色をした服を着るとか
その色のものを身に付けることでも補ってくれる効果があるとのことだった。

足りてない色が
紺や紫、青、黒、銀系だった。

わたしが黒い服ばかり好んで着ていたのは

無意識に自分に足りてない部分を補っていたのか??

と考えながら守護石鑑定の説明を聞いていた。


友人へのプレゼントを購入したばかりのため、自分用の石を買う余裕などなく、
名残惜しく店を後にしたのだった。



天然石好きの友人から

石屋さんに入ってそのときパッと一番に目に入った石が、今自分に必要な石なんだよ

と教えてくれた。


違う日に
こことは違う石屋さんで
天然石ブレスレットを作ってもらったのだけれど、

パッと目に入った石は
アメジストだったのだ。


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