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商店街がある街は貴重|阿佐ヶ谷

杉並区「阿佐ヶ谷」。東京都の西部に位置し、JR中央線・総武線・東西線の3系統が利用できる。浅い谷地だったことが、阿佐ヶ谷の地名の由来とされている。電車で「吉祥寺」に7分、「新宿」に15分ほどで到着でき、人気の街へのアクセスは抜群だ。

明治時代には世尊院本堂に旧杉並村役場が設置されるなど、古くから杉並の中心として発展。大部分が戦災に遭わなかったことなどにより、区画整理等による基盤整備がされないまま市街化が進む。 中杉通りやケヤキ並木の整備、パールセンターの発展などは、地域の方々の尽力があって実現したものであり、古くから地域主体でまちづくりに取り組む気風が見られる地域だ。

「古くから杉並の中心」として栄えた阿佐ヶ谷には、今も杉並区役所が置かれ、東京メトロ丸ノ内線『南阿佐ヶ谷駅』から徒歩2分、『阿佐ヶ谷駅』からバスを利用すれば5分でアクセスできる。

阿佐ヶ谷の一番の魅力は商店街だろう。阿佐ヶ谷駅の改札を出て右手に、駅の南口がある。南口を出て左に進むと、アーケードのかかる商店街『阿佐ヶ谷パールセンター』が現れる。大正時代に商店街の原型が形作られた、歴史ある商店街だ。長さ400mほどのとてつもない長さだが、端から端まで活気にあふれていることに驚かされる。歴史を感じる個人経営のお店もたくさん残っている。

商店街には多種多様な店舗が集積しており、住民の生活やコミュニティを支えている。最寄駅や生活圏の近くに商店街があれば、生活利便性は高い。そんな商店街の衰退とシャッター化が、全国的に問題視されている。東京都内でも、平成13年から平成28年の間に338件(約1割)の商店街が減少している。商店街が残っている街は、今や貴重な存在になった。住む街を選ぶときは、その街に商店街があるかどうか、確認してみるといいだろう。

阿佐ヶ谷駅北口を出て中杉通りを進み、一つ目の信号を右に曲がると、旧阿佐ヶ谷村の鎮守「神明宮」が現れる。境内ではセミの鳴き声と涼しい空気に包まれ、心地よい気分になれる。8月のうだるような暑さの中で、ここだけ隔離された別世界だ。

中央線の高架下は開発されており、スターバックスコーヒーもテナントとして出店している。

【美味しいお店ガイド】
箸とレンゲ|ラーメン屋。ランチでラーメンを注文すると白御飯が無料で、杏仁豆腐を100円で食べることができる。山椒ジャムが添えられた杏仁豆腐は、ふわふわでめちゃウマだった。店内は綺麗で清潔感があるので、女性も入りやすいだろう。紙エプロンを提供してくれるので、シャツを着ていても気兼ねなく立ち寄ることができる。

◆参考
『阿佐ヶ谷駅等周辺まちづくり方針中間まとめ』(杉並区)
『平成28年度東京都商店街実態調査報告書』(東京都産業労働局)

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