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R4BY無窮天穏 縁起


◎無窮天穏 縁起 生酛Φ山廃Φ水もと純米吟醸 縁起ブレンド 山田錦60%



2年目の縁起です。今季も山田60%の生酛・山廃・水もとのブレンドです。

この酒は縁起思想による醸造と、そのブレンドにより、全方位360℃、裏も表も香味がするように設計した酒です。矛盾する様々な要素を含ませて1つにまとめています。そうすることで必ず誰かの何処かにフィットする酒となります。

生酛
山廃
水もと

性質的には中庸な白ラベルや上撰に近い考え方の酒で、多くを包む懐のある酒です。無窮天穏のスタンダードとして、どの方向から見ても美しい富士山のように、飲んでいただけることを望んでいます。

縁について

出雲の酒をつくっているからといって、縁起という雰囲気ワードを使いたくない。御神酒と同じで、ちゃんとその意味を理解してから使いたいということで、縁についてのコラム↓。

.イトナミコラム いわゆるひとつのメークドラマ

.イトナミコラムnag
https://note.com/kojima_jouzou/n/n31a6220d91d0

.R3BY縁起


寄せ鍋は全てが習合される天照大神的ななべ

縁というと難しいと思うので、鍋のお出汁を想像してみてください。

齋香は昆布だし、天雲はかつおだし、縁起は合わせ出汁の寄せ鍋オールスターです。

締めは雑炊でも、うどんでも、ラーメンでもいけます。子どもでも老人でも食べられます。

それが縁起でやっている縁起的醸造法と縁起ブレンドです。

◎酒と縁起


概念は全ての人が持っている
しかし現実世界では他者の概念構造を知ることはできない
他者と概念を共有して群れになるには
概念を具現化して共有する必要がある
神社や酒、仏像やお金、国旗や天皇や王など
概念を誰もが五感入力可能な形式に変換しなくてはならない

酒を調べていく上でぶち当たった古代人の縁起思想とその儀礼。

昔の人は、水・土(米)・人という異なる存在を縁起させて、神と酒という存在を作り上げました。

酒は神と人を結ぶ架け橋となり、酒を神に贈与する儀礼を祭りと呼び、神に贈与された酒を御神酒と言うようになりました。

神は私たちの脳内の世界に存在する共通概念として人々の心に浸透し、酒は現実世界に存在する五感で体感できる神として人々の体に浸透していきました。

自然と言われる水や土には、自然生命(動物・植物・微生物)はもちろん、ご先祖様も溶け込んでいます。

酒を飲むということは、自然と先祖と自身が同化することを意味します。

こうして酒を飲むことで神と先祖と溶け合った人々は、自然の力と祖先という過去の力を借りて群れをつくり、米や子どもという未来を造りました。

人は酒を造って飲むことで、神・水・土・命といった万物共通の群れへ還る体験をして、自分と世界のつながりを強く感じ、自身と世界を縁起させて様々なものを造ってきました。それが穀物栽培以降の歴史(時間)や文明、国ですね。それ以前では祖霊や酒ではなく、もっと純粋な自然精霊とのやり取りが大きいのでしょう。

このように先人たちは縁起の連鎖によって日本という国に2000年以上のイトナミをもたらしたのです。

◎縁や神、それにまつわる分かりにくい言葉のまとめ


夫婦岩
夕焼けによって男岩と女岩が互いに闇に溶けていき縁起する
朝、太陽(明日)という子を生む縁起物

・縁(N)…見えないけれど満ちている。触れられないけど感じられる。空気のようなもの。個(A)と個(B)のあいだを満たしていると考えられる東洋の概念(脳内でつくった設定)。光や闇、土や水など多の概念と結びつく。

西洋では見えるもの=ロゴスに対して、見えないもの(縁)はコーラ、レンマ、ピュシスとも呼ばれる。

縁を操れる人を念能力者という(嘘)。
縁は概念なのでこのように捉え方は個々のイメージで良い。
縁を見つける目、野生の思考を凝と呼ぶ。
その範囲を円と呼ぶ。
縁は個々の情緒によって形を変えて発となる。
漫画も概念だから相性がいい。

・縁起((A+B)×N=C)…個(A)と個(B)が同一(C)になるときに起こる現象。その瞬間やその時の縁のエネルギー。縁を意図的に起こすためには贈与の儀礼(祭り)が必要。

フュージョンはまさしく縁起だ
同じようだけど違う矛盾した存在との儀礼(あの謎のダンス)により合体する。

私たちの世界においても、日中の明るいうちは個々がはっきりと見えて、それぞれ言葉を当てて分類されて、区別しながら生きている。

しかし夕焼けになると全てが夕日に照らされて、個々はいずれ分類不可能な闇となる。

私たちは個であるが、毎晩、闇という多の世界(縁)に還元されて(夢を見て)、新しい明日を迎える。

昨日の私と今日の私は違う。新しい私だ。

古代の縁起思想は1日の太陽の動きから導き出されたのかもしれない。

神絵本
ゆうやけにとけていく
人も動物も植物も鉱物も
喜びも哀しみも
夕焼けに溶けていく

夕焼けの色が本当の世界の色だとしたら 
全ての小さな子どもたちに
今すぐそのことを伝えなくてはいけないだろう

ブランキーの綺麗な首飾りも同じことを言っている。さすがベンジー。昔っから変わっとるってよく言われるよ。でも俺は自分に正直でいるだけ。


・縁結び(C)…個(A)と個(B)が同一になった新たな個体(c)

ゴテンクス(悟天とトランクスの縁起)、ゴジータ(悟空とベジータの縁起)。ベジットはポタラによる強制合体で縁起の儀礼がないから縁起ではない。悟空とベジータ、悟天とトランクスが同時に描かれていたら縁起物だ。

消して交わらない存在に虹を架けられたらそれは縁結びだろう。息子よ、まずお友達と手をつなぐことから始めよう。

・縁起物…縁起して結ばれそうな状態のものを縁起物という。赤飯(米と豆・赤と白)、鶴と松(男と女)、しめ縄(縄と縄)、鏡餅(男と女と子)など矛盾しているものが存在しているものや、未来が生まれそうなものが縁起物と呼ばれる。

米と豆、赤(女)と白(男)の縁起
縁起から何やら色々と生まれている。まさしく子種。
生きるとは生命の可能性の根を演技によって伸ばすことだ。

・縁とヘビ…昔の人は個と個を結ぶ縁の道筋を龍や蛇に見立てて信仰していた。 虹や北斗七星、雷、流れる川や木の根や枝、土地から土地への道や航海ルート、親子の血の繋がりなど、文明が始まる前の狩猟採集時代からの信仰と思われ、全世界に共通する信仰。天皇陛下の熊本水サミット講演でヘビ信仰も日本人の中に習合されていることが確認された。

岡本太郎は縁起の瞬間にヘビが現れることを見抜いている。
民俗・人類学に精通し、縄文土器を見出した彼には縁起が見えていた。そう、間違いない。念能力者だ。

・縁起儀礼…縁起させたい個と個に互いに贈与(プレゼント)させる儀式。
 神(先祖)→人へ米の贈与。
 人から神へ口噛み酒(まぐわい:米+巫女)の贈与。
 神(先祖)+人→子ども
 神(先祖)→人へ米の贈与
 この無限ループがイトナミ

・西洋の縁起=ヘーゲルの弁証法。テーゼ(A)とアンチテーゼ(B)をアウフヘーベン(縁起:(A+B)×N=C)してジンテーゼ(縁結び:C)を導く。

縁起と同じことを言っているが、止揚のときに現れる力の正体や、それをヘビに例えるなどのピュシスやコーラ的な芸術視点の話までは発展しなかった。ロゴスは西洋、ピュシスは東洋と得意分野が異なるが、この2つの関係もいずれ縁起して開花するだろう。

縁起と同じ仕組み
縁起の連鎖で時間が発生している

・神…人々の脳内に共通する現実には存在しない抽象的概念。自然神、祖霊など種類は様々であり、縁起によって合体もする。神は人の現実世界にはいない。神は人々の概念に存在する。現実と概念をしっかり分けて考えて使用する。

・巫女・シャーマン…神とまぐわった女。具体的には米をかんで酒を作った子供の産める女。神とまぐわい、人と神の中間地点である両義的な存在となったので、人間界で一番強い。神は実際には存在しないので、神のお告げという占いで思いのままに人々をコントロールできる。狩猟採集時代の巫女はまさしく魔女でカオスだが、穀物栽培時代の巫女には明確な国家運営の目的がある。男性社会、穀物国家日本となる中でその力は消滅していった。

手塚治虫の卑弥呼イメージが強い
ニュータイプも縁を見れる人
サイコフレームは縁を増幅する。
ファンネルはビーム兵器ではなく縁を伝える中継機であればよかった。カテジナさんは強化人間なのでウッソに絶縁された。

・自然神…精霊、産土神など気候風土に宿るとされる神

ピクシーといえばメガテン、神といえばメガテン
ベルセルクは時間も存在も神も妖精も悪魔も何もかもを繋げる
スーパーファンタジーとしてとても好きだった。
触以降もシールケ以降も好きだよ。


・祖霊…祖先、先祖(人間)の神

祖霊をスタンドにして戦うシャーマンキングは画期的だった。
仏ゾーンが好き。

・荒神…自然神の一種で多様な面を持つ。生命信仰や縁起信仰に密接に関わるとされる。水やヘビ、龍とも関係が深い。良い面も怖い面もある魔人ブウのような概念。出雲では縄を巻いた蛇か龍が荒神とされし、ちっちゃい祠の荒神もある。おそらく総称。

・幸神…境目の神、塞の神、土地を守る神、生命信仰の神や縁起信仰の神とも言われ、荒神と同一ともされる。良い方の魔人ブウ。

・天照神…神話的、歴史的には色々あるだろうけど、構造的には日本に存在する全ての神を習合した神。天皇の祖先。日本人共通の祖霊。天照→天皇→日本人→日本酒なので日本酒は天照の具現化した酒とも言える。超天元突破日本人。後の仏教伝来で日本の神々は仏とも習合していく。

・酒…s+kの音で呼ばれる。酒、齋香(佐香)、避け、境の意味も込められていると思われる。いずれも神を表していたり、モノとモノとの境界線、人と神との境界線、荒神を避ける、またその境界線の架け橋とも思われるため縁起思想とも密接に関わっている。酒の贈与が縁を起こすと考えられている。構造的な目線で物事の境目を見つけ、そこに贈与で橋を架けて縁起させる。酒以前では銅鐸や土偶がその役目を担ったのではないかと推測する。

銅鐸の入れ子
なぜか境界線に埋められていたという
境界線で合体しているということはジョイントのように
交わらない神や祖霊の違う民族の土地と土地を繋げていたのだろうか神も祖霊も民族も習合して日本になっていった。
インセスト・タブーがある僕らは横に根を広げていくしかない
一緒に酒を飲んで習合していこう。
富(出雲系)で、蛇剣で、盾(鏡)も多重丸と対の円とヘビ柄(△柄)で、それが重なって出てきた。
完全に数え役満で縁起芸術
時を超えて感動させる造形めちゃくちゃすごいわ

また次回

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