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《Oriente Bo-10 (1984)》資料[3-4]

《Oriente Bo-10 (1984)》資料[3-4]
昭和時代からのメーカーで現存する数少ないメーカー、オリエンテの初期モデル。オリエンテは現在はオール合板製はつくっていないようなので、このスペックは今では珍しい。
裏板と側板は化粧板の木目が木を切り出した感じでなんとなく古いチャキを彷彿とさせる。ボディは横幅が厚く大柄だが、ネックとのバランスが良くとても弾きやすい。全体的にもバランスが優れていて音の伸びやかさが心地よい。合板楽器のなかには鳴りが軽く音像がぼやけ、特に低域が弱いものも多いが、この個体の低域は音の伸びやかさでカバーできそうだ。

この資料は、大量に購入してしまった合板製の楽器をその先どうするのか、まだこのプロジェクトの形式が定まっていない頃にこれを売却する事となり、引渡し直前に記録することを思いついて慌てて録音を行なった。
思いたったのが引渡しの直前だったこともあり時間的に余裕がなく、録音時間はとても短い。残念ながらサイズも測り忘れてしまった。しかし、このときに記録を行った事で、その後の調査資料の扱いが定まっていった。個人的に思い出深い資料だ。

《Oriente Bo-10 (1984)》資料[3-4]
(sound sample)
strings : original flat-chrome(pirastro)



※傾向として昭和時代の国産量産型コントラバス(特に70年代くらいまでのもの)は同一型番であっても“つくり”に大きなムラがある。また古い楽器はその個体がどの様に扱われてきたかで現状のコンディションに大きな差異が生じる。交換可能な部位はオリジナルかどうか疑わしい場合もある。録音は私がたまたま資料として出会った個体の記録でしかなく、記述は個人的な見解に過ぎない。採寸は素人採寸。

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