《Zen-On Talent CB-15》 資料[3-7]
Zen-On Talent CB-15 資料[3-7]
内部のラベルが重ねて貼られており、下のラベルにはオリエンテのラベルの模様が見える。ゼンオンのTalentはかつてオリエンテが製作していたのかもしれない。オール合板製というスペックと型番からこの製品は初期オリエンテのBO-15に対応するものではないか。おそらく80年代のものだろうと推察している。
ゼンオンに尋ねてみたところ、昔の事は記録がなく詳しい事は分からないそうなのだが、1986年(昭和61年)のカタログには既にTalent製品は記載されているらしい。(因みに現在のTalent製品はマックコーポレーションに製造委託をしているとの事だ。)
この個体を見ると、使用されている化粧板、大きさや姿形、弾いたときの感触、音、どれをとってもオリエンテがかつて製造していた合板製楽器と酷似している。
全体のバランスが良く弾きやすく、出る音もバランスが良い。伸びやかさがあり、輪郭がなく軽くなりがちな合板材の音を伸びやかさでカバーしていて、低音も充分にでている。
Zen-On Talent CB-15 資料[3-7]
total length : 184cm
string length :105cm
(body)
upper Bout : 51cm
middle bout : 36.5cm
lower bout : 65.8cm
side : 21.5cm
height : 110.5cm
(sound sample)
strings : belcanto(thomastik-infeld)
※傾向として昭和時代の国産量産型コントラバス(特に70年代くらいまでのもの)は同一型番であっても“つくり”に大きなムラがある。また古い楽器はその個体がどの様に扱われてきたかで現状のコンディションに大きな差異が生じる。交換可能な部位はオリジナルかどうか疑わしい場合もある。録音は私がたまたま資料として出会った個体の記録でしかなく、記述は個人的な見解に過ぎない。採寸は素人採寸。
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