《マリオ・ナガタ》昭和時代の国産コントラバスメーカー#2

《マリオ・ナガタ》
・ラベル/VIOLIN MAKER MARIO.NAGATA

詳細不明。極希少。オール単板タイプのみ確認。国産では珍しいフラットバック。表板上部の縁どりが特徴的なものがある。ラベルには製作年、型番(シリアル(?))が記される。
マシンヘッドの板に「NGS mario nagata TOKYO JAPAN」と記された個体があるのを見ると東京にあった工房なのだろう。
コントラバスの他、バイオリン、チェロも製作していたようだ。

購入したものはバイオリンシェイプで、よく見かけるこのメーカーの定形ラベルに「Nr 3  1965」と記されており、メーカー名MARIO.NAGATAを打ち消すようなかたちで、上から「Kiyoshi Onodera」と手書きでサインがされている。このメーカーの製品は1940年代終わり頃から50年代はじめ頃のものしか確認でいていなかったこともあり、私はてっきりこのメーカーは60年代には存在していなかったのではないかと推察していたので、ラベルを見て驚いた。この個体はマリオナガタの職人「おのでら きよし」なる人物の個人的な製作で、便宜上職場メーカーのラベルを使用したのかもしれない。マリオナガタの代表者だったのだろうか。(この資料は個人銘という理由により昭和時代の国産量産製品資料からは除外した。)

【私が確認した型番(シリアル(?))】
Nr 27 1948
Nr 47 1949
Nr 57  1950
Nr 141  1952
(Nr 3  1965(Kiyoshi Onodera))

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