【鴻雁北(こうがんかえる)】

七十二候第十四候
冬を日本で過ごしていた雁が子育てをするために北のシベリアやアラスカなどに帰って行く頃です。

清少納言の「枕草子」にも
「秋は夕暮れ。ゆうひのさして、山の端いと近うなりたるに、からすの寝所へ行くとて三つ四つ、二つ三つなど、飛び急ぐさへ、あはれなり。まいて、雁の列ねたるが・・・」など、その連なって飛ぶ優美な姿が描かれています。
春に飛来して秋に去る燕と対をなして、暮らしや文学の上からも親しまれて来たのですね。

今日は嵐のような大雨でしたが、ここ数日曇りの日が続きましたね。


この時期の曇りのことを「鳥曇り」と言って春の季語にもなっています。
昔から日本人は、自然の中の鳥たちの生き様をかんさつしながら、季節の移り変わりを感じていました。
そんな細やかな季節の移り変わりが最近感じられなくなっているのは寂しいですね。

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