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運動未経験の方が柔術青帯になるまでの期間

タイトルの通り、運動未経験、初心者の方がアカデミーに入会し青帯を取得するまでおおよそどれくらいの期間が必要かについて書きます。

前提として、他のアカデミーや指導者の方の意見はそれぞれあると思うので、あくまで自分のアカデミーでこれまで青帯になる会員さんを沢山見てきた経験と統計、私的な考えの話になります。

結論から言うと、運動未経験の方がブラジリアン柔術青帯になるには
「1000時間」の練習量が必要になると思います。

1年を52週間として、1回の練習時間は約2時間とします。
そうすると週3回、6時間のクラス参加を平均とした場合、青帯になるまで約3年ちょっとかかる計算です。

単純に計算すると、週6回だと1年半。
週2回だと5年。
週1回だと約10年かかることになります。

これはあくまで「運動未経験」の方の場合です

柔道やレスリング、他格闘技の経験者。あるいは高校や大学までスポーツをしっかりやっていた方。県大会上位に入るような部活でスポーツをしていた方。社会人でもスポーツを継続的にやっていた方はもっと短い期間で青帯になる場合がほとんどです。

上記に当てはまる方は、自分の身体の使い方を既に身に付けている為、同じ練習量でも上達が早いからです。
何も運動を経験していなくてもごく稀に自分の身体の使い方が凄く上手な方もいます。

運動未経験の方が1000時間をブラジリアン柔術に費やすのは非常に難しい事だと思います。

多くの方が白帯の時に柔術を辞めてしまうという話も良く聞きますが、それは事実だと思います。

この記事では運動未経験の方に絶対に上達を諦めて欲しくない。
ぜひ青帯、紫帯になるまで長くブラジリアン柔術を楽しく継続してほしいという思いで、記事の続きを書いていきます。

〜運動未経験の方が青帯になるために〜

①クラスに出るだけが練習時間ではない
‥先程書いた、週3回で3年かかる計算はクラスへの参加時間を合計したのですが、なかなか忙しくて週に1〜2回しか練習に来れない方もいると思います。
その場合はやはり自宅でジムに来れない時にやる柔術の基本運動やトレーニング、有酸素運動が大事になって来ます。
足回しや腰上げなど自宅でできる柔術ムーブ、筋トレ。
初心者向けのテクニック動画を見て研究する時間も立派な練習時間です。
30分の自宅トレーニングを週に4回。ジムに来れない時に行うと1回の練習参加と同じくらいの練習量になると思います。

②「質」は関係ないのか?
‥練習量の話だけをすると練習の「質」は関係ないのか?と疑問が湧くかもしれません。
もちろん関係はあります。
しかし、白帯時代は自分の中の練習の質を上げようとするよりはとにかく練習量を考えるべきだと思います。
質量転換の法則と言いますが、これは柔術にも当てはまります。
最初は量が大事。量をこなせば質が上がってくる。ということです。

関係する質とすれば、アカデミー自体の質、指導者の質だと思います。
良い指導者とアカデミーの下で練習をしないといつまでたっても上達はしません。
ブラジリアン柔術は正直です。

私自身の努力でアカデミーと指導の質を上げられるよう頑張っていますし、これからも頑張ります。
白帯会員の皆さんは最低限の集中してクラスに参加出来るコンディションを整え、練習の量に意識を持ちましょう。

クラスへ参加出来る機会が少ない方は自宅でできる運動をどれだけやるかです。

③白帯時代、自分で質を高める唯一の方法
‥1000時間の量を意識しましょうと書きましたが、実は白帯時代でも劇的に練習の質を高める方法があります。
それは「試合にエントリーし、勝つ為に練習をする」という事です。
試合に向けて練習をした期間は普通の練習量の何倍もの上達効果があります。
格闘技未経験、運動未経験の方が最短で青帯になる場合、多くの方が数ヶ月に1回ペースで試合に出場しています。

今はコロナの状況で試合はありませんが、いつか再開した際に試合に出場したいという意識で日々の練習と生活に取り組むだけで練習の質は上がると思います。

④1000時間を超えた先の世界
‥格闘技未経験の方が青帯になる1000時間の壁を突破した先、そこからは質量転換の分岐点を超えますから、1回の練習で得られる楽しさや気付きも大きく向上します。

簡単に言うと、柔術が凄く楽しくなります。
さらに2000時間、3000時間を超えると質は高まり続け、ついには生活全てが柔術的思考に変化していきます。

他人のスパーを見ている時間も、柔術の事を1人で考えている時間も、極端に言えば居酒屋で柔術仲間と飲んでいる時にだって。いつだって上達のヒントを見つけられるようになります。

茶帯や黒帯の方の多くは大袈裟に言えばそういう状態なんだと思います。

多くの黒帯の方が「Jiu-Jitsu is Life」という言葉を言いますが、そこまで言えるようになるには何千時間という練習量が必要になると思います。

個人的な話で、私が柔術を始めてから黒帯になるまでの合計練習量をざっと計算したら、15年で5000〜6000時間くらいでした。
マットの上で練習している時間で、1人でトレーニングしたり走ったりしていた時間は除きます。

最初の3年は週一回ペースでしたので、徐々に練習量が増えていった感じです。

運動のセンスは無いですが、柔道の経験があったのと120試合くらいの試合経験と、テクニック動画研究も好きだったので、なんとか黒帯になれたのかなと思います。

センスのある方はもっと少ない練習量で帯が昇格するんだと思います。

最後に。

現在、白帯の会員さんは自分の今の練習ペースで練習量を計算してみてください。

ジムに来るペースを増やすには少し自分の生活や環境を見直す事も必要かもしれません。

自宅で工夫してトレーニングを継続する事を考えてみましょう。

私は全員が青帯、紫帯へと昇格していく前提で毎日ジムを運営し、クラスを指導しています。

最終的には、人間の行動は2つ。
やる。かやらない。かだけだと思います。

私も沢山のことを途中で投げ出した経験があります。

でもブラジリアン柔術は楽しいからずっと続けてこれました。

白帯会員皆さんが楽しく柔術に取り組めるようこれからも頑張ります。
ぜひ一緒に頑張りましょう!!



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