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供給能力のない国=発展途上国

僕は日本に生まれ
そして日本に住んでいます。

だから何?ですよね。

日本に生まれたことに感謝をしています。
そして、日本を知れば知るほど
日本に生まれ生きていることを
誇りに思えます。

ただ日本を知るほど
今の日本が歯がゆくもなるんです。

僕が生まれた年は
戦後から20年ほど経過していて
日本が完全に復興を遂げていたんです。

これは先人の人たちのおかげです。

とても豊かになり
さらに豊かになっていく途中に
僕は生まれたんです。

さらなる豊かさを求めていくための
インフラ整備の基礎となる
道路や水道・鉄道などはすでに整っていたんですね。

そして、老人から子どもまで
笑顔で日々過ごす時代
「いざなぎ景気」と言われた好景気時代に
僕は生まれたんです。

日本の供給能力がドンドン高まっていく中
家の中には色々なモノが溢れていきました。

テレビがカラーになっていったり
電子レンジが登場したり
庶民も自動車を持てる時代です。

未来が明るく 眩しく見えていた
そんな時代だったんですね。

あれから50年以上が経過して
今はどうなのか?

1989年に消費税が導入され
時代はグローバルな方向に向かいました。

バブル崩壊後、みるみる
日本人の実質賃金が下がっていき
貧困化の道をたどります。

そして2019年10月にはついに
消費税が10%まで引き上げられ
経済が大きなダメージを受けました。

そんな矢先、今度は疫病蔓延です。
2020年に入りCOVID-19のパンデミックにより
世界的な大不況に突入です。

第二次世界大恐慌と言えるのが今です。

折しも政府は緊縮路線で
停滞する経済にあえぐ中小企業を政府の力で
救済する必要がある時期ですが。

政府は緊縮財政を堅持しているため
救おうとしません。

ここで政府の使命について少し
政府の使命とはなんなのか?

それは「経国済民」または、「経世済民」です。
どちらも意味は同じですね。

経国 = 国(くに)を経(お)さめ
済民 = 民(たみ)を済()う

経世 = 世(よ)を経(お)さめ
済民 = 民(たみ)を済(すく)う

民 
つまり、経済ですね。

政府の使命は
国民が安全で豊かに暮らせるようにする
これが経済です。

エネルギー安全保障・食料安全保障などなど
国家安全保障ですね。

にもかかわらず
有識者の中には、この状況で潰れる会社は
潰れればいいという
企業新陳代謝論を論ずる輩がでてきます。

無責任な自己責任論ですね。

政府が中小企業などを救わないと
どうなるんでしょうか?

日本の企業が潰れると
どうなるんでしょうか?

簡単ですね、供給能力が毀損するんです。
供給能力が失われるということなんですが
供給能力を失うとはどういうことなんでしょうか。

元々、日本は先進国モデルを使って
経済成長のシュミレーションをしてきました。

ところで先進国モデルって?
ですよね。

下の図をみて下さい。

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本来の供給能力(グリーン)を下回る総需要(オレンジ)がありますね。

需要より供給能力が高いんですね。
ということは、需要を増やせば
その需要を満たす供給が可能なので
総需要は増えますね。

GDPが増えるということです。
つまり、経済成長するということなんですね。

さらに、供給能力を超える需要を増やしたら
どうでしょうか?

日本の場合は
技術力・人材・企業もありますから
設備投資・人材投資をして生産性向上を図って
供給能力を上げていくことができます。

やっぱり、経済成長できるんですね。

人手不足で人材足りないんじゃないの?
という人が出てくるかも知れませんが
そこを設備投資、公共投資や技術開発、AIの活用によって
埋めていくことで成長できるんです。

実際、過去の高度経済成長期には
ほぼ完全雇用状態で人手不足でした。
それでも驚異的な成長を成し遂げたのは
・技術投資
・設備投資
・公共投資
・人材投資
を継続的に行ったからですね。

人材に関して言えば、売り手市場でしたから
雇用される側が強かったんです。
そこで、企業は簡単に転職して欲しくなかったんです。
だから、終身雇用だったんですね。

君の生活は保証するから、他にいかないでね。
ってことだったんです。

ちょっと話がそれましたが
供給能力が十分にあり
さらに高めてける国のモデルを
先進国モデルというんですね。

逆のモデルもあります。
先進国モデルに対して発展途上国モデルです。

またまた、下の図をみてください。

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こっちは、本来の供給能力(グリーン)より総需要(オレンジ)が
上回っていますね。

この状態で、総需要を増やすとどうなりますか?

元々、供給能力を需要が上回っているわけですから
需要に対して供給が間に合いませんね。
需要が満たされないのでGDPは増えません。

需要があってもモノやサービスがなかったら
買われることはないというか
買えませんからね。

この状態では、経済成長できないということです。

さっき「元々、日本は先進国モデルを使って
経済成長のシュミレーションをしてきました」
と過去形でお話しましたが

あれっ!!今は違うの?

はい、今は違うんです。
いつから違うんでしょうか?

2001年 第一次小泉内閣発足のとき
民間人でありながら 初入閣した人間がいました。

そのとき経済財政政策担当大臣に
就任した人物がいたんです。

竹中平蔵です。
彼がそれまでの先進国モデルから
発展途上国モデルに変えてしまったんです。

この罪はかなり重いものだと思います。

現在の日本が経済成長できずに
低迷している一因になっている
というのは確かな事実です。

彼が色々な人から嫌われ、攻撃を受けるのも
わかりますよね。

でも今、彼を攻めても何の解決にも
結びつきません。

それよりなにより
政府が今、大きく政策転換を図らないと
日本の供給能力は大きく毀損され
取り返しのつかないことになるということですね。

今はまだ日本は供給能力を維持できています。
でもなんで経済成長しないのかは
デフレ不況がつづき 消費が低迷しているからですね。

この状況は個人の力では太刀打ちできないんです。
だ・か・ら政府が財政拡大し
さらに減税することが必要なんですね。

消費税については
こちらの記事をどうぞ!→ 消費税は、なぜ導入されたのか!?

他の国が少なからず発展していく中
我が国 日本だけが
発展途上国化していくことになるんです。

今の世代はまだ残されたインフラや技術があり
なんとかなるかも知れませんが
未来の世代はどうなるのかということです。

今のインフラや技術を
先人が僕らに残してくれたように
今の大人世代が
つまり、僕らが未来の世代に対して
残してあげる番が回ってきたということです。

できるか できないかは置いておいて
まずは、何ができるのか
真剣に考えてみませんか?

国民同士がいがみ合うんじゃなくて
一緒に協力して何ができるのかを。

最後までお付き合いくださって
本当に、ありがとうございます!

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