400字前後エッセイ/7/チ。

漫画「チ。-地球の運動について-」が良い。地動説を扱うマンガなのでタイトルのチは地の事だと思っていたが、作品を読んでみると、チは知であり智でもあった。血の匂いもぷんぷんである。
昨年からの学術会議問題やそれに対する世論、それ以外でも現在の日本の大学を始めとした教育機関や教師、学者のおかれた立場などについて考えていると、この先に希望がほとんど無いような気がして暗い気持ちになっていたが、主人公の台詞を聞いていると、例えこの国が結果的に衰退して滅んだって、知識や知性は絶対に残るから大丈夫だと思えて妙に安心した。学問の目的が真理の追究なら、悪政は学問を弾圧して然りなので、今の状況は自然ではある訳だと変な納得までしてしまった。
自分は大学まで出してもらったにもかかわらず死ぬほど頭が悪いので、こういった問題について何も貢献はできないが、個人的な思索や探求の楽しみくらいは持っていけたらと思っている。
第2集は今月発売なので(嬉しいけど早くない??)とても楽しみである。