亀戸のディーバ

私にはかつて『亀戸のディーバ』と呼ばれた時代があった。
と言うと完全に盛りすぎであり、実際はそう一人の男性に言われたことがあるという話。

15年ほど前、亀戸に住んでいた頃のこと。
合コンで知り合った人からみんなでカラオケ行くからおいでよと呼ばれた。
そこにいたのがその男性である。
ボーダーのTシャツを着ていて、痛快ウキウキ通りを楽しそうに歌っていた。モノマネっぽいけど笑っていいのかギリギリの感じだった。
テレビ関係の仕事をしていると言っていたような気がする。名前は覚えていない。
彼とカラオケに行ったことがあるという別の友達もオザケン歌ってたと言っていたので本当にオザケンが好きだったんだと思う。たぶんいい人だった。
で、いい人だが特にタイプというわけでもなかったので恋愛に発展することはなかったが時々メールのやり取りをした。と言うか私から送ることはなかったのでいつも向こうから来るメールに返したり返さなかったり。
そのメールの中で『亀戸のディーバ』と呼ばれた。
私は思った。ディーバって何?と。もちろん今ならわかるのだが当時は本当にわからなかった。でも聞かなかった。なんとなくニュアンスは理解できたがその事には触れずに返信したように思う。キモ..て思いながら。申し訳ない。
いつしかメールは来なくなった。と言うより私が機種変更の際に電話番号まで変わったのを連絡しなかったのでエラーになっていたのかもしれない。酷い。

先日、一人でカラオケに行った時にふとそんなことを思い出した。
それにしても『亀戸のディーバ』って場末のスナック感...。

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