見出し画像

恋するように旅して〜サラエヴォ編⑥19年年明け

疲れてすっかり寝てしまい、起きたらもう22時。

今日は12月31日。あと2時間でサラエヴォでも年明けを迎える。

どことなくだるい気持ちを堪えつつ、準備をして近くのお店へ。

昨日の晩ともまた違う、ちょっと浮かれ模様の街並みに年末感を味わいつつ。

サラエヴォビールで2018年にsay goodbye。

とはいえお腹がまだまだいっぱいなので、野菜たっぷり海老サラダを注文。

な、な、なんぞ!

うまー!!

海老がおいしすぎる。

ぷりっとしているのに、きちんと海老の繊維感があり、何より海老の風味がしっかり生きてる。

正直なところ、街のレストランで手軽に食べる海老入りサラダでこんな海老久しく食べてない。

いや、それなりのお金払えばいけることは知ってるけど…

海老好きからすると、何だかカルチャーショックだった。

そんな感情に打ちひしがれていると、そろそろ新年のカウントダウン突入。

イェーイ!A HAPPY NEW YEAR!!

盛り上がってたグループが外に出て一層盛り上がる。目が合うとニコニコしながら新年の挨拶を交わす。

店員さんと落ち着いた感じで、
「HAPPY NEW YEAR」と返してくれて、そのままわたしもワインに突入。

日本のしっぽり年越しも大好きだけど、
異邦人として身を委ねる年越しも、整理がつかない感情でいろいろ思いが交錯する。

お店を出た。
どこか静かな雰囲気かなと思って路地を曲がるとそれが勘違いと分かる賑やかさ。

花火が上がる音が遠くから聞こえる。

と思ったら、すぐ近くのガチ教会のど真ん前で個人が花火打ち上げ中。

やっぱり石造文化やからノープロブレムなんかしら。
日本の木造寺院でこんなん個人でやったら、それこそ正月早々タイーホされて大炎上するわ…

景気のいい爆竹音はバンバン聞こえてくるけど、ある意味新年を迎えて喜ぶ気持ちは、形は違えど一緒なんやなぁと。

ひとしきり爆竹音を堪能したので、ホテルに戻る。

サラエヴォの旅も、今日で終わり。

人もあたたかく、愛想がよい、ステキな街。

でも明らかに40歳以上の方々は、25年前を経験している。

表立って歪み合うようなシーンには出会わなかったからこそ、
何を見て、経験して、今に至っているんだろう。

慮っても、それは想像の域を出ない。
だからこそ、今見えたものからヒントを得たいと思っているけれど。

今街には、無数の弾痕と、人々のはにかんだ笑顔と、素晴らしい食文化がただ残っている。