【サラリーマン生活】カバンはそこに
わたしはサラリーマンだ。
どちらかといえば昭和のサラリーマンだ。
以前メーカーに勤めていた時のことだ。
勤務初日、わたしの席の後ろにコピー用紙が入っていた空箱が置いてあった。
案内役のパイセンがその箱を指してドヤ顔でこう言った。
「カバンはそこに入れていいよ、他の人は床に置いてるから特別だよ」
白目を剥きそうなわたしに向かってさらに、
「コートも入れていいよ、他の人は床に‥‥」
いちおう上場企業なんだが、
ロッカーどころか、コート掛けすらない。
自分が辞める日は近いと、勤務一日目にして悟った。
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