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長い作品を楽しみたくてみてきた海外ドラマ+α | 金曜日のひとりごと

好きな作品の最終回って、どんなにハッピーエンドでもじわじわと寂しさがやってきませんんか。物語の結末は気になるものですが、終わりを迎えたときはなんともいえない気持ちになります。

なるべく長く、その物語の世界を漂っていたい。
好きな登場人物たちとの別れは寂しい。

そう思うようになってから、ここ2年くらいはシリーズの長い作品を好んでみるようになりました。

感想を交えながらこれまで一気見してきたものたちを紹介します。

プライムビデオのリンクを貼っていますが、ほかの配信サービスでもあるかと思うので、ご自身にあった環境で探してみてください!

人が濃ゆい!なぜそうなる!?がいっぱいな海外ドラマ


プリズン・ブレイク(2006 - 2017)

ざっくりあらすじ


主人公のマイケルは優秀な建築設計士。ある日、兄のリンカーンが副大統領の兄弟殺しの罪で逮捕され、死刑判決を受けてしまいます。
マイケルはリンカーンの無実を信じて、兄を刑執行から救い出すため計画を練ります。そして、自らも銀行強盗を装って事件を起こし、同じ刑務所へ。2人は無事に脱出できるのか——。


日本でも放送が開始された当時からとても話題になっていたドラマですが、わたしは2020年にはじめてみました。

ざっくりとしたストーリーは知っていたのですが、わたしがシーズン1をみ終わった時の感想は「シーズン1でこの展開なら、残りのシーズンは何が起こるの?」でした。先を予測しながらみるのが楽しかったです。

ことごとく外れましたが。笑

わたしはシーズン2から登場する、マホーン捜査官が好きでした。とっても切れ者でマイケルたちにとっては脅威の存在。な・の・で・す・が、話が進むにつれていろいろありまして。この人には幸せになってほしいと思って見守っていました。

全体を通して人気だったのも頷けるドラマでした。


Dr.HOUSE(2004 - 2012)

ざっくりあらすじ


優秀でありながら、患者や同僚の医師に対して横柄な態度をとる医師のグレゴリー・ハウス。しかし、原因がわからない難しい症例の患者が訪れると、チームを率いてあらゆる手をつくしその病名を突き止め、治療にあたります。ハウス自身が抱える問題や複雑な人間関係の移り変わりもみどころなドラマです。


日本の医療ドラマといえば、外科医が主人公であるケースが多いように感じます。

手術によって患者を救う—— 。それが王道だと思っていたので、「正しい診断によって患者を救う」アプローチが斬新だなと思って見入ってしまいました。

また、基本的に1話完結型なのもみやすい理由の一つ。物語に登場する患者の中には、社会的な課題の渦中に置かれている人も登場します。さまざまな立場の人とかかわるのが医療の現場なんだと改めて感じました。

ハウスの型破りすぎるキャラクターも相まって、たびたびまったく予想できないことが起こります。患者を救うというお話のほかに、主要人物たちの生き方にも変化があるというのもポイントです。

最終話は、本当にまさかまさかの展開すぎて、はじめてドラマをみながら「まじですか〜」と頭を抱えました。

8シーズンまで展開された人気シリーズ、ぜひ最後までみていただきたいです。


ウォーキング・デッド(2010 - )

ざっくりあらすじ


警察官のリックが病院で目覚めると、周囲に人の姿はなく、外は「ウォーカー」と呼ばれるゾンビが歩き回っていた。病院を出たリックは、出会った人たちと協力し合って、安住の地を求めて移動し続けることに。ところが、法律などルールがなくなった荒れ果てた世界で脅威となるのは「ウォーカー」たちだけではなく……。


「ゾンビは苦手です」と言って、すすめられてもとにかく拒否してきたわたしが、まんまとハマったのがこちら。

とても人気だというのも頷ける、魅力的な登場人物たちと世界観だと思います。最新シリーズはまだみれていないので、物語がどのように進んでいっているのかがとても気になります。

『フィアー・ザ・ウォーキング・デッド』『ウォーキング・デッド:ワールド・ビヨンド』というスピンオフも出ていて、本編に登場していたキャラクターがースピンオフにも登場したり、本編とは違う人たちの視点でその世界がみられたりというのが、またおもしろかったです。

Huluだと『トーキング・デット』という、スタッフやキャストがドラマ放送後にそのお話を振り返るトークショーも配信されています。

キャストの生の声を聞けるのも嬉しいですが、ゾンビが歩き回るという特殊な世界をつくっているスタッフたちのこだわりを知ると、またドラマをみるときのおもしろさが増していきます。

余談ですが、このシリーズをきっかけに少し日本のゾンビ作品をみるようになりました。『カメラを止めるな!』はまだ大丈夫でしたが、『アイアムアヒーロー』とか『君と世界が終わる日に』で出てくるゾンビは足が速くて……。

もし、自分の生きる世界がゾンビでいっぱいになったとき、自分は生き残れるのかなとか考えてしまいました。


LOST(2005 - 2010)

ざっくりあらすじ


無人島に墜落した飛行機。医師、元バンドマン、妊婦……立場や国籍もさまざまな生存者たちが、生きるために協力し、衝突し合う。救助はなかなか訪れず、やがてその島が"普通の無人島"ではないとわかり新たな恐怖がおとずれる。


「ここから離れろ」と言えば「嫌だ、ここにいる」と返す
「ここにいろ」と言えば「嫌だ、行く」と返す

絶対危ないのに、全然いうことをきかない人たちがたくさん出てきます。これが、一番印象的だった。笑

逆に言えば、「一寸先は闇」ともいえる極限の状態で、自分は何を考えて決断するのか。一人ひとりのバックグラウンドがさまざまあるというのも、このストーリーをつくっているのかなと思いました。

生存者の中には、韓国人の夫婦がいて夫はまったく英語がわからず、グループから孤立してしまう描写があります。いちドラマのなかでそういった展開はあまりない気がします。言葉の壁を超えて関係を築いていくところも見所かなと思いました。

登場人物たちの選択は決して共感できるものばかりではないので、みていて落ち着かないかもしれません。でも島の謎がなんなのか、彼らは生きて島を脱出できるのかが気になり、最後まで目が離せませんでした。

日本のドラマとアニメで歴史について考える

こちらは「+α」の部分。


大河ドラマ『鎌倉殿の13人』

今年は「三谷幸喜の大河はおもしろい」と友人に教えてもらい、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』をチェックしています。

これまで何度も取り上げられてきたであろうこの時代。

源頼朝役を大泉洋さんが務められるというのもわたしの中ではかなり注目度が高かったのですが、実際にみはじめて引きこまれたのは、小栗旬さんの北条義時。

いまはまだ、義時はまわりに翻弄されている感じがあり、これが視聴者であるわたしの心境と重なってみえます。三谷幸喜さんの大河は、"現代っぽさ"があるときいていたのですが、義時の感情がフィルターになってわたしたちと作品の世界をつないでいるのかなと思いました。

あとは、菅田将暉さんが演じる源義経が、これまで多くの作品で描かれてきたような義経像と違っていて、かなり衝撃的でした。個人的には、これによって、まったく新しい"はじめてみる源氏の物語"だと感じました。

さらに言えば、長澤まさみさんの語りもすごくいいです。やはり描かれている時代は決して明るいことばかりではないですし、登場人物たちに起こることを静かに見届けたくなるような気持ちになります。

そしてなんと、5/3の『プロフェッショナル』は、小栗旬さんです。この記事を読んで絶対みようと決めました。録画予約済みです。


アニメの『平家物語

「+α」のもう一つは、アニメの『平家物語』です。

つい先日、プライムビデオで一気見したのですが、大河ドラマと時系列的に重なるので、平家側からその時代をみることができておもしろかったです。

そして、同じ時代、同じ人物でも、作品によって視点が変わるのもありますが、描かれ方も変わるんだなとしみじみ。

たとえ権力者であっても時代に飲み込まれる、翻弄されるのだと思いました。そうなのだから、その家族や近しい人たちも自分の意志ではどうすることもできないことばかりだったのだろうと思うと、いろいろと考えさせられます。

いまの時代はどうだろうか……?そんなことを思いました。

おうち時間で、いろいろな世界にふれてみる

動画配信サービスのおかげで、たくさんの作品をみることができています。思い返せば、2年前のGWにどこにも出かけず『プリズン・ブレイク』をみはじめたのが、"シリーズ一気見"にハマったきっかけでした。

とくに海外ドラマはあまりみたことがなかったのに。ここでは紹介していない作品もいろいろとみるようになりました。

アニメもドラマも映画も、おうちにいながらさまざまな場所、時代、物語をみせてくれます。

まだ知らない人たち、世界に触れられる作品をもっともっと楽しみたいと思います。

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