8月のジャングルカフェの課題図書「メディカル・ダイアローグ入門」
前回のジャングルカンファレンスでは、難しい患者(クライアント)さんの対応について話し合いました。
難しいといっても、色々な意味合いがあるので、この回では、自分の提案する方針を受け付けてもらえない場合、敵対的な場合にテーマを絞りました。
提案を受け入れないという場合にも、実に多彩なパターンがあり、当然、答えがでるような問題ではないのですが、そもそもが何らかの相手の「抵抗」を引き出しているということが少なくない、という流れになりました。
この抵抗という概念も、なかなかに厄介なので、簡単には取り扱えそうにないのですが、これらをうまく回避しながら、奥底に到達しうる方法がないわけではありません。そうした技法のひとつがエリクソン催眠になります。
催眠といっても「あなたはだんだん眠くな~る」の古典的なものとは違い、あからさまな誘導を用いません。あからさまであれば、そこにはこちらの意図が垣間見えるので、相手の抵抗を引き出してしまうことにもなりかねません。
こうした状況への対応のカンファとなったのですが、これにとても参考になるのが以下の書籍です。
そこで、これを次回(8月)のジャングルカフェの課題図書に決定しました。2014年出版なので、少し古い書籍になりますが、この手の内容に新鮮さは関係ありませんので、これを次回カフェまでに読んで皆で語り合うことにしました。
著者の尾谷幸治さんは、エリクソン催眠の研究者かつ実践家であるばかりでなく、教育カウンセラーなど幅広い分野に催眠関連の技法を応用されている方で、わたしも10年以上前にセミナーを受講したことがあります。当時は、エリクソン催眠として知られる、にわかには信じられないような高等テクニックを、いくつも眼前で見せて頂いた記憶が鮮明に残っております。
こうしたことも思い出しながら、来月のカフェは久しぶりにこの本を読み直してみたいと思っています。100ページほどの薄い書籍で、対話形式の非常に読みやすい文体です。
気になる方は、ぜひ読んでみてはいかがでしょうか。いきなりエリクソンの原典はかなりハードルが高いので(笑)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?