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栄養内科・経絡内科・漢方(ホメオ)内科という3ステップ

 統合医療における診療の原則を多元主義においてきたので、必要以上にこれまでは「体系化」をしてきませんでした。多様性を維持するためには、或る意味、個別対応が重要な意義を持つからです。
 しかし、ここきて少し体系的にこれまでの諸々の方法論を、実臨床に応じてまとめても良いかなあと思うようになり「経絡内科」「栄養内科」といった概念を抱くようになりました。これらには当然、実臨床で頻繁に用いている「漢方」「ホメオパシー」といった方法論が入っていないので、ここにこうした伝統系自然療法をいれた「漢方(ホメオ)内科」を追加で構想するにいたりました。

 これにより当院の診療の基本的な<3本柱>として、「栄養内科」「経絡内科」「漢方(ホメオ)内科」を掲げてみました。実際の診療方法はさらに詳細に分化していきますが、とりあえずの大枠の3本柱といった感じです。

 先日、久しぶりにオシュマン著『エネルギー医学の原理』の「環境中の電磁気」の章を見返していて、「シューマン共鳴」のところで、この原理はかなり実際の治療モデルに近いのではないかと、はたと気づきました。
 この共鳴は、地球と電離層が一つのシステムとして破たんしていなければ、その間に存在する大気圏においてシューマン共鳴と称される定常波が形成されるというお話。
 電離層・大気圏・地球が過不足ない一定のシステムとして機能している状態を、「健常の状態」と考え、この状態を形成するのに必要な視点を「栄養内科」に見てとります。十全な状態により初めて全域に情報が伝達できるということです。
 続いて電離層・大気圏・地球(大地)に「伝達系システム」を見て取ります。これを身体における経絡システムに相似させれば、皮部・経脈・経筋といったところでしょうか。定常波としては、神経系・血管系、とりわけファッシア系などが相当していると考えられます。そして瘀血や気滞などの病理部位がこれらの伝達を阻害します。逆にこれらが十全に機能していれば、修復力としての自然治癒力も機能するということになりそうです。
 それに加えて、臓器・組織特異的な局所的「病変」の存在です。そこにある種の特異的な治癒のベクトル性を持たせて、方向性をつけることが重要になります。これが漢方・ホメオパシー等の伝統医学的方法論ではないでしょうか。漢方の腹診、ホメオパシーのSRPに代表される諸症状、経別による臓腑との接続も重要になってきます。つまり「漢方(ホメオ)内科」はこの三段階の最後に位置づけられそうです。ただし、これらは必ずしも、ここにあげた順序である必要はないように思います。つまり実臨床での順序は異なっていても問題ないようです。これら三つの相互作用でしょう。

 一人一人の症状の変化により、多元的に多くの選択肢が挙げられますが、一つのモデルケースとしてこの3ステップは捉えられるでしょう。実臨床に特化したケースのご質問は、個人的にお会いした機会などにお尋ねください。備忘録的な体系のメモとして記載してみました。

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