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10万円金貨を持っている人、要注意!もうすぐ高値で売れなくなる?

金の価格が上がっていることは、もう皆様ご存知ですよね。

むかし買った金のアクセサリーや、家のタンスに長い間しまってあった金貨の価値は、購入時の何倍にも上がっているんです。金は今が売りどき!なんてキャッチコピーを、最近は街中でもテレビでもよく聞きますよね。

金の価格は日々変化していきます。
長期的な価格推移を見ると、金の価格は2000年ごろからずっと右肩上がり。ということは、今売っても高いけど、もっと待てば、さらに高くなるのでは?という考えになるのは普通ですよね。

しかし、10万円金貨を持っていて、売り時を考えている人は要注意です!
もしかしたらこの10万円金貨、今現在のように高値で売ることができなくなるかもしれません。


額面金額と原価の逆転

天皇陛下の御即位時や、在位◯◯年など節目に発行される記念金貨というものがあります。
例えば10万円金貨であれば、その名のとおり10万円の貨幣価値を有する金貨であり、貨幣としてはそれ以上でも以下でもありません。
しかしここ数年、この10万円金貨の買取価格が20万円、30万円を超えるという事態が生じています。

昭和61年〜62年に天皇陛下御在位六十年記念硬貨が発行されたとき、金1グラムあたりの価格は1,900円ほどでした。硬貨は1枚が20グラムなので、原材料価格は、
製造時■1,900円×20g=¥38,000円
ということになります。

しかし、現在(2024年初旬)の金価格は、1グラム=約13,000円くらいとなっています。ということは、
現在■13,000円×20g=¥260,000円

額面金額は10万円だが、素材(金)の値段は約26万円ということになっています。

銀行に持って行けば10万円、しかし買取り店に持って行って売ればそれ以上、かなりの高額で買い取ってもらえるわけです。

今売っても高額、しかし、金価格がさらに上がればもっと高額になる。それを見越して、まだ売らずに手元に置いておこうと考えている人もいると思います。
しかしこの10万円金貨、高値で買い取ってもらえなくなる可能性があります。

10万円金貨の買取価格が下がる!?

その理由には、貨幣損傷等取締法が関係してきます。
貨幣損傷等取締法というのは、「現行硬化を故意に損傷、鋳つぶすこと」を禁じている法律です。
みなさんが普段からよく目にしている500円玉や1円玉、10円玉なども、この10万円金貨も、意図的に曲げたり、潰したり、溶かしたりすると、罪にあたるんです。

何度も言いますが、現在の金価格の高騰によって、買取店に金を売りに来る人がたくさんいます。そして、買取店には金が集まってきます。
買取店に集まった金の一部は、まとめて溶かして再成形し、インゴットとして換金されていました。

500g(20gの10万円金貨25枚)=250万円
500g(インゴット)=650万円

そりゃ溶かしますよね?って感じですよね。
しかし、10万円金貨を溶かすことは違法なのです。そして最近、違法で製造されたインゴットの買い取りを拒否されるという事例が出てきているようです。

買取店としては、10万円金貨を溶かすことはできない→高価買取りしても儲からない→高価買取拒否となるわけです。

まとめ

今回の記事は、貴金属専門の買取店などで、10万円金貨の高価買い取りを拒否する店舗が出てきている、という話でした。
現在10万円金貨が手元にあり、換金のタイミングを考えている人は、今後の市場の動向をよく見極めた方がよさそうです。注目しておくようにしてくださいね!

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