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ワイングラスの選び方

はじめに

レストランで長年ソムリエの仕事をしてきて、特に大切にしていたことの一つに、「ワイングラスのセレクト」があります。

ワインごとに相性の良いグラスを選び、サーヴをすることは、一見簡単で当たり前のように見えますが、知識と経験、そこに対するモチベーションが必要となる。

当然ながら、ただ高いグラスが良いわけではなく、そのシチュエーションに合ったものを、予算内できちんとした数を準備し、適切な選択の下サーヴし、最後は、破損しないように洗浄、ふきあげをして、きちんと管理しなければなりません。

これまでに様々な飲食店でサーヴをし、ワインをセレクトし、食事をしてきてきましたが、ワインや日本酒を提供しているお店の中でも、グラスにまでしっかりとこだわっているところは、飲料のオーダーも多く、お店自体も繁盛しているケースが多いように感じています。

グラスがワインの香り、味わい、心理に与える影響は、多くの人が思っている以上に大きく、それを理解している人は、ワインをより美味しく楽しむことができ、レストランであれば、よりゲストに美味しく提供できるのは間違いありません。

ワインと料理にマリアージュが存在するように、ワインとグラスのマリアージュも存在する。その相性がぴったりと重なりあった時、ワインと料理のマリアージュの完成度をさらに高め、我々を感動させてくれるのです。

今回は、私が考えるワイングラスの選び方を、数多く存在するポイントを踏まえながら、たっぷりとお話させていただきたいと思います。

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