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南アフリカワインと料理のペアリング解説 Part 2

はじめに

南アフリカワイン専門のワインショップ「アフリカー」が、先月中旬に新たにオープンした、南アフリカワインと料理のペアリングに特化したレストラン「ヘルマナス714」。ご縁をいただき、ワインディレクターとして参画させていただいています。

こちらのお店は、全てのメニューに合わせて南アフリカのワインをペアリングするという、他では類を見ないワインレストラン。

今回は、第2弾となるワインペアリングコースが新しくスタートするということで、その内容を特別公開し、それぞれのワインと料理のペアリングについて、詳しく解説をさせていただきます。

料理とワインの合わせ方の参考にもなると思いますので、ぜひご覧ください。


アミューズ・ブーシュ(小さな前菜)とロゼスパークリングワイン

ハム いちご モナカ
▶︎グラハムベック ロゼスパークリング 2015
○ピノ・ノワール90%、シャルドネ10%

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生ハム、いちご、 モナカの中に、水切りヨーグルトと生ハムのペーストを合わせて。

生ハムチップ、イチゴ、バジル、クリーミーな泡立ちに対して、チャーミングなラズベリー、イチゴ、レッドチェリーのフレーヴァーをもつピノノワール主体のスパークリングロゼワインをペアリング。

イチゴとヨーグルトのフレッシュな甘味と豊かな風味、クリーミーかつなめらかな酸味を持つソフトなモナカにこのワインがよく合います。

生ハムの旨味と脂質に、ピノ・ノワール主体のスパークリングの心地よい渋みと、コクのある旨味が相乗し、味わいをさらに引き出します。


一品目の前菜と白ワイン 

ホタテ 蕪 柚子▶︎ドーランス シュナンブラン

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ワインは、コンクリートエッグタンクで発酵&熟成したスタイル。

ホタテは表面だけグリル(バーナーではない)して、コリアンダーでマリネ。ほとんどレアで仕上げている。蕪はスライスして柚子 コリアンダーを効かせた、軽い千枚漬けのイメージで。

上に蕪の葉、さらに蕪の葉を使用した西洋わさびのグリーンソース、そしてマスタードピクルスとエストラゴン、アンチョビソースの2種を添えて。

柑橘フルーツのフレッシュなアロマ、スモーキーでミネラリーなニュアンスが、表面だけグリルされ旨味を引き出されたホタテ、アンチョビ、柚子の風味によく合います。

ワインにわずかに感じる独特な植物的アロマに蕪や西洋わさびが、シュナン持ち味である生き生きとした酸味にピクルスの要素が綺麗に重なります。


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