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コンビニエンスストアのワインと料理のペアリング⑯ 〜コンビニワインの3つの強み〜

はじめに

コンビニワインペアリングシリーズも今回で第16弾となりました。第1弾を投稿したのが今年の5月25日。ちょうど4ヶ月が経ちました。

これまで長年レストランの中でワインに向き合い続けてきた私ですが、このように、ある意味で最も身近に存在していたコンビニエンスストアのワインに向き合うきっかけをいただけたことは、今のご時世になったことでのプラスの効用とも言えます。

どんな価格帯のワインであっても必ずそのワインに合った、最も輝けるシチュエーションが存在する。そこを追い求めるのがワインディレクターしての私の使命であり、ワインという存在に対しての敬意の証明。

それが多くの方の日々の飲と食の楽しみを広げ、「今」を存分に楽しむきっかけとなれば、これ以上嬉しことはありません。ワインは学ぶことで楽しみは広がりますが、必ずしも「勉強」が必要なわけではありません。それらを職分とする我々が、その楽しみ方を日々わかりやすく提案することが、とても重要だと考えています。


今回のワインを選んだ経緯

通勤途中によく立ち寄るセブンイレブンで見かけた小さな瓶に入った白ワイン。恵比寿から代官山へと続く道の途中にあるこのセブンは低価格帯のラインから、イタリアワインの王とも呼ばれる「バローロ」まで、幅広いラインナップが揃っています。

しかも先述した小瓶のワインも充実していて、料理とのマリアージュを気軽に楽しみたい人にもとても便利。ここで気になっていたその小瓶に入ったワインの一つが、今回ご紹介させていただくチリの白ワインカッシェロ デル ディアブロ シャルドネ」です。

価格も大きさも、まさに「いつでも買える」このアイテム。この生産者は先に金のカレーとのペアリングアイテムとして、ピノ・ノワールをご紹介させていただいたことのある信頼の造り手。

長年よく知るその銘柄のワインとコンビニのフードをペアリングするなら何をセレクトするのか。今の自分自身のセレクトに興味を持ちました。

そして、小さくも存在感のあるそのボトルをしっかりと握りしめ、いつものように真剣な表情でフードコーナーへと向かったのです。


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