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ACESの行動指針(Value)と狂気的なアルゴリズムネイティブな文化

こんにちは、ACESの田村です。この記事では、ACESの大事にしている行動指針(Value)とカルチャーについて話したい思います。
本当は会社のValueだけを書くはずだったんですが、ACESの雰囲気を知っていただくと言う意味では、行動指針/Valueの根底にあるフィロソフィーも知っていただけたら嬉しいなと思い、頑張って書くことにしました。

1. Issue driven, simple solution.

最重要の課題発見から、最高の課題解決をしよう。

「人生は何かを成し遂げるためにはあまりにも短い。」
「やるべきことは100分の1になる。」

イシューから始めよ

安宅和人さんの「イシューからはじめよ」は私のバイブルの一つです。上記のキャッチフレーズ、とても素敵ですよね。

冗談じゃなくて皆さん月に1回はこの本を読んで欲しいです。私は、カバーのデザインも含めてこの本が好きで、いつも家のデスクの目の届く場所に置いています。

ACESはAI/Deep Learningのアルゴリズムを扱う会社ですし、テクノロジーやソフトウェアが好きな人間が多く集まっています。そのため、ちょっと油断すると、「最新の論文だ」「優れた技術だ」と言うソリューションの議論や主張が多くなってしまいがちです。
けれども、AIを社会実装して価値を生み出すために最も重要なことは、「イシューからはじめる」ことです。

ACESの事業は一貫して、業界・企業・経営・働き方のイシューを特定し、解くべきイシューの解像度をとにかく上げてから、「AIアルゴリズムでどのように産業構造や働き方が変わるのか?」という独自の問いを立てることからはじまります。

Deep Learningは複雑な問題を複雑なまま解くことができるポテンシャルを持つ優れたアルゴリズムですが、そもそも、今のAIは、解くべきイシューを構造化して判断・決断したり、タスクを汎用的に解けるほどは賢くないです。

そのため、Deep Learningが今までのアルゴリズムに比べてどれほど優れていたとしても、解くべきイシューを人間が決断する必要があります。
イシューを構造化する知的プロセスと、「問い」を立てて決断し、周りを巻き込むリーダーシップは、今まで以上に高い価値を持つようになるでしょう。
逆に言えば、「AIで何かできないか?」という問いを立てている時点で詰んでいる可能性が高いです。

また、難しいこと・できる人が少ないことと、価値が高いことは必ずしも関係ありません。
偏微分や行列計算を駆使してイヌとネコの画像分類することに、価値はどれほどあるのか。私の実家の飼い犬のピナちゃんもイヌとネコの区別ができます。

「一方ロシアは鉛筆を使った。」と言うジョークが有名ですが、
ACESは、難しいソリューションや高度なソリューションにリスペクトを払いつつも、それは「ベスト」とは限らず、Issue Drivenに導かれた最もシンプルでこだわり抜かれたソリューションを「ベスト」と考えます
そのため、Issue driven, simple solution.の和訳が、最重要の課題発見から、「最高」の課題解決をしよう。となっています。

この考え方は、ACESでの働き方においても一貫しています。
「人生は何かを成し遂げるためにはあまりにも短い。」わけですから、やったら良さそうなタスクやMTGをやっている場合ではありません。こうした働き方を続けると、特殊な能力と情熱を持った天才でなければ(一握り天才・超人的な人も存在しちゃうのですが)、時間と労力がかかる割には、産んだ価値がほぼないと言う悲しい結果に終わる可能性すらあります。

  • 今週の最優先事項はなんですか?

  • 今やっているタスクのゴールはなんですか?どのイシューを解こうとしていますか?

この質問にすぐさま/具体的に答えられない場合は、黄色信号です。
ACESでは、週次単位でタスクを自己管理することで、Issue driven, simple solution. を徹底することを強く推奨しています。(下記参考)

Issue driven, simple solution. を徹底すれば、「やるべきことは100分の1になる。」
そうすれば、私のような凡人でも100倍の価値を生み出すことができると信じています。

2. Fact based, build trust.

客観的事実を大切にし、信頼関係を構築しよう。

売上や利益、KPIなど、事業をやる上でこうした数値と向き合い続ける必要があります。しかし、当然と言えば当然ですが、数値にならない/数値化しにくいけれども、大切なことはたくさんあります。
その中でもACESは「信頼関係」を重じています
短期的には、独りよがりな行動や不誠実な対応でも数値を出せる/見せかけることはできるかもしれませんが、そうした価値観では信頼を失い、長期的には磨耗していくことだと思います。

そしてACESは、「Fact」を積み重ねることで「信頼関係」を構築することをValueとしています。
数値にならない/数値化しにくい「信頼関係」を構築するために、だからこそ勘や忖度、馴れ合いではなく、数値や客観的事実に基づいて行動し、Factとなるアウトプットを資産としてコツコツと積み重ねるべきであるという考え方です。

アカデミアの「巨人の肩の上に乗る」という思想が背景にあり、ACESらしいvalueだなと我ながら思っています。
どんなに個人で優秀だったとしても、結局一人でできることは限られてしまう。だからこそ、チームが積み上げた資産をFactとして信用・活用することで個人の成果を最大化させ、個人もアウトプットをしっかりとFactとして提供することで、チームの資産を最大化させます。

具体的には、特に以下を徹底しています。

  1. 定量化できるものはできるだけ定量化し、数値で議論する

  2. タスクは必ずやり切り、アウトプットをファクトとして提供する

  3. 情報/アウトプットは共有資産としてドキュメント化し、とにかく透明化する

営業状況や採用状況は全てデータベース的に管理され、KPIがダッシュボードとして透明化されていますし、経営会議/社内会議を含めた議事録はすぐに共有されます。
サーベイした内容や開発・検証結果も、ドキュメントにすることが要求されます。
また、最近はACES Meetを社内で活用して、ほぼ全てのMTGの書き起こしと共有をAIでサポートし共有する体制を作っています。

短期的には、上記を誰かがやらなくても/できなくても、その人は個人として結果が出せるかもしれません。けれども、それは一方向的で「信頼関係」とは言えまえんし、段々とチームの結果は個人に依存し、大きなことを成し遂げられなくなります。

顧客や社会、そして会社のメンバー同士が信頼で繋がること。
チームで/社会で大きな成果を出していくために最も重要なことだと考えています。
「信頼関係」は一夜にしてならないものですから、一つ一つ、継続してやり切ることが重要です。

3. Gemba first, verify quickly.

自分の足で情報を得て、自分の手で検証しよう。

論語に、「知行合一」(知ることは行為の始めであり、行為は知ることの完成である)という教えがあります。

知行合一(ちこうごういつ、ちぎょうごういつ)は、中国のときに、王陽明がおこした学問である陽明学の命題のひとつ。知(知ること)と行(行うこと)は同じ心の良知(人間に先天的に備わっている善悪是非の判断能力)から発する作用であり、分離不可能であるとする考え。論語の為政第二にある「先ず其の言を行い、而して後にこれに従う」が元になっている。

wikipedia

ACESは勉強が好きな人も多いので、どうしても頭でっかちになりがちです。しかし、知行合一という言葉にある通り、行動を伴わない知識は未完成です。考えているだけ・口だけである人と、実際に頭と手と足をフル稼働させて、行動を起こす人には天と地ほどの差があります。

ACESは「現場(英: Gemba)」を大切にし、足を動かして一次情報を取得することを基本とします。研究開発であっても、ACESは論文から始まるのではなく、必ず事業の「現場」の「Issue」からはじめます。
これはまだ会社の課題ではありますが、意思決定も本来は「上司」や「マネージャー」ではなく一時情報を持っている「現場」がするべきもので、「現場」の意見が常にリスペクトされる姿を目指したいと考えています。

また、ACESは仮説検証をどれだけ速く回せるかを重視して事業を行っています。ACESが博士をリスペクトし、採用している理由は、当該分野の専門性も当然ありますが、自らの手で仮説検証を正しく・速く回す高い能力を持っているからです。

この「仮説検証の速さ」というものは事業をやっていく上で非常に重要です。仮説検証スピードを上げることができれば、足元の総資本経常利益率も向上するだけでなく、不確実性の高い領域(研究や新規事業など、ハイリターンな領域)において圧倒的な競争優位性を発揮するからです。

ACESでは、仮説検証の速さとその再現性を高めるべく様々な仕組み化と工夫をしています。個人の意識レベルで言えば、社内ではよく

  • 今意思決定するか、いつ意思決定するか今意思決定する

  • 迷ってる(≠考える)くらいならまず手を動かしてやってみる

ということを話しています。
理論を展開することよりも、まず動くものを開発したり、1円でもいいからマネタイズすることの方が優先です。

4. 狂気的にアルゴリズムネイティブな文化

ここまで、ACESが大切にしている3つのValueについて紹介してきました。
文章を書いていく中で、これらの3つのValueはそれぞれ独立に存在しているのに、どこか似たような雰囲気があるのだと気づきました。

Valueの根底に「アルゴリズムで社会はもっとシンプルになる。」というACESのVisionとアルゴリズムを重んじるフィロソフィーがあるんだろうと思います。

ACESは、

  • 「AIアルゴリズムでどのように産業構造や働き方が変わるのか?」という問いを立て、既存産業をヒトの代わりにアルゴリズムで事業を実行

  • 属人的なヒトの知見をアルゴリズムにする研究開発を行い

  • アルゴリズムを搭載したソフトウェアを提供

  • アルゴリズムで経営を行う

アルゴリズムネイティブな会社です。
他所から見ると、「狂ってる」レベルにアルゴリズムな会社だと思います。

アルゴリズムを開発することはまあイメージ通りかと思いますが、会社全体として徹底して「アルゴリズム」しているのです。
例えば、

  • 予実管理は営業状況に応じて期待値と分散でコントロール

  • 事業実行期待値に合わせて将来必要なリソースがHR側に自動で伝達され、採用アクションが数値管理

  • KPIは木構造的にノードとエッジで表現されている

  • 事業実行プロセスがユニークなIDを持ち、IDごとに原価管理や工数管理が行われる

  • IDごとに収益性が評価され、個人が顕在化させた粗利益が計算可能

  • ドキュメントのタイトルは正規表現で標準化されている

ということをやっています。
ちょっとやりすぎ?
でもそれが我々のフィロソフィーだし、アイデンティティなのだと思っています。

絶賛採用中

ACESの行動指針/Valueや文化について書きましたが、ちょっと尖って/怖そうに見えてしまったかもしれません笑
一言補足させていただくと、中にいるメンバー自身は明るく・優しく・大人で、とっつきにくそうに見えても気さくな(ちょっぴり変なだけな)人たちです。

ACESは引き続き、絶賛採用募集中ですので、よかったらカジュアル面談してください、、!



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