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哲学や思想との付き合い方 ─ そして、ぼくが好きなお兄さんやおじさんたち(おねえさんがいなくて、残念!)

Twitterの足し算(若干補足している。)

言語教育関係でも哲学や思想に関心をもっている人は一定数いる。ただ、皆さん口をそろえて言うのは「哲学や思想の本はむずかしい!」です。(しばしば「できるヤツの謙遜」があるので、日本人の場合は要注意!) 哲学や思想の本をむずかしいのは、その哲学者や思想家の哲学・思想を理解しようとするからです。

「主体的に読む」というのは、自身の興味や関心に基づいて読むということ。だから、言語教育の人が哲学や思想を読むときは「おじさん、このわたしの興味・関心に合致すること、何を教えてくれるの?」というスタンスで読めばいい。(ハンナ・アーレントまではだいたい「おじさん」でした。)

どの哲学者も思想家も「自身の関心」の下に書いています。哲学・思想を読むことの重要点は、自身の興味・関心に合致する・応えてくれる哲学者・思想家を選ぶこと、消極的に言うと「出会うこと」、です。僕自身は、さんざんいろいろなおじさんの「お話を(ある程度)聞いた(読んだ)上で、ぼくにとっては、バフチンが最重要と(当面?)しました。

そしてバフちゃんは、この約20年ほど、僕の期待を裏切ることはありませんでした。そして、まだバフちゃんには、僕が知り得ていない「深み」がある。ただ、バフちゃんのほかもさらにあれこれ気になる哲学・思想を勉強してきて、バフちゃんがあまり目を向けてこなかった方面や観点が最近よく見えてきた。

では、ここで「コマーシャル」。バフチンの入口としてぜひ『生きることとしてのダイアローグ─ バフチン対話思想のエッセンス』(桑野隆、岩波書店)をお読みください。桑野先生がやっと書いてくださった本です。出典がロシア語文献およびそのページとなっていて辿れないのが「玉に瑕」。

哲学(西洋哲学)の概略を知りたいというむきには、『反哲学史』と『現代の哲学』がオススメ。これに、やや難の『哲学と反哲学』(これは論文集)が加われば最強。いずれも、木田元です。この3冊で、哲学の概略を理解した上で、近代哲学(デカルト以降)と現代哲学がよくわかる。(ぼくは、たぶん? わかった!)

いなせメルロ=ポンティ兄貴も最近は好き。ただ、メルロ=ポンティ兄貴について重要なのは、兄貴の思想は実はユクスキュルやマックス・シェラーにつながっていること。その上で、フッサール爺さんやハイデガー親父も取り入れていること。

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