マガジンのカバー画像

○日本語教育・日本語教育学評論

58
日本語教育と日本語教育学などで折々に感じたことを発信しています。
運営しているクリエイター

#indicator

Can-doが忘れていること

 プログラム評価の世界では、ゴールに至るためのロジックモデルを作ることが大切だと言われています。  カリキュラム開発においては、「まずゴールを設定して、そのゴールから逆に戻っていく形で一歩ずつサブゴールを明らかにして、そういう作業をした上で、スタートからゴールに至る経路を設定するのがよい」としばしば言われます。これを、カリキュラム開発におけるロジックモデルと言う場合もあります。  「在野」の?日本語教育では、ロジックモデルの以前にゴール orientationさえありませ

Can-doを考える

 磯村一弘さんがTwitterで、Can-doをめぐって、「数学も実生活に結びついたCan-doを立てて、それを達成するために必要な要素として学習項目を立てればいい。例えば『金融経済の予測ができる』、『測量して地図を描くことができる』、『ミサイルの軌道計算ができる』などの到達目標を立てる。そのためには、三角関数が必要。だから三角関数を学ぶ』というような発信をされました。以下、それへの返信及びその後のぼくの考えをまとめたものです。 1.Can-doをめぐって  この発信全体