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【essay 19】進化の未完成作品: 私たちの脳

ハッタリストです。今日は脳の話をします。

私たちの脳は、約1400立方センチメートルの容積で、約860億のニューロンと数兆のシナプスを抱えています。これらの要素が相互につながり、我々の思考、記憶、感情、そして意識そのものを生み出します。

しかし、この壮大なシステムは完璧とは言えません。我々は情報過多になりやすく、誤解や偽の記憶に誤導されやすく、また、時には自身の行動の理由を理解できないことすらあります。これらは、脳が過去数百万年の間に進化を続け、その途中で一部の「バグ」や「特性」を引き継いできた結果だと考えられています。

たとえば、私たちは未だに「戦闘または逃走の反応」を示すことがあります。これは、我々の祖先が危険な環境で生き抜くために必要だった反応ですが、現代社会ではほとんどの場合、それほど極端な反応は必要とされません。

また、「認知的バイアス」にも影響を受けやすいです。これは、我々が情報を処理し、理解し、意思決定する際に生じる系統的な誤りのことを指します。これらのバイアスは、我々の祖先が素早く決断を下し、生存に直結する行動を取るためには有用だったかもしれません。しかし、現代の複雑な問題を解決するためには、それらが障害となることも多いのです。

これらの「欠点」にもかかわらず、私たちの脳は依然として驚異的な機能を持つ機械であり続けています。それは学習と適応の能力を持ち、新たな知識とスキルを絶えず獲得し、それを利用して新たな問題を解決します。そして、脳のこの驚異的な能力は、科学者たちが脳の秘密を解き明かす上で最大の課題ともなっています。

つらつら書きましたが、驚異的だけれども未完成なところに僕はお茶目さを感じています。これはAIにも言えることだと思います。私たちがそれらの驚異的な能力と欠点について学ぶことは、私たちが自身と世界を理解する鍵となっていくのだろうと想像します。

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