国際人道法は「殺しのライセンス」なのか ガザで起きている過剰な「付随的損害」
「ガザにおけるテロとの戦いで起きていることを『コラテラル・ダメージ』と定義することは誰にもできない」─。2月14日、ローマ教皇庁の公式メディア「バチカン・ニュース」は論説でこう指摘した。コラテラル・ダメージは「付随的損害」(注1)などと訳される。軍事行動に伴って発生する民間人・施設の被害のことだ。国際人道法では、過剰でない限り、ある程度の民間被害が出ることは許容されている。しかし、パレスチナ自治区ガザでは、イスラエル軍の攻撃による死者が女性・子どもを中心に3万人を超えており、