蟻は食べられるんでしょうか。食糧危機を危惧しています。(ラジオ相談室3)

ファストファッションブランドのポロシャツとチノパンを身に纏った青年、こうすけが、おっさん金魚のところにやってくる。
彼は若干栄養不良気味に見えるが、実のところ栄養不良だった。

おっさん金魚はちょうど自分用の珈琲を淹れたところだったので、軽く舌打ちをして彼にそのカップを渡す。

裕福な家庭に生まれたこうすけは、実家からの十分な仕送りで一人暮らしをする大学生である。
しかしながら、個人的な信条から、彼は栄養不良であることを選んでいる。

(こうすけ)
蟻って食べられるんでしょうか?

学生団体の活動で難民支援をしてるんですが、飢えの問題って先進国も他人事じゃないですよね。
近い将来、間違いなく水や食べ物の奪い合いが起こる。

その前に、人間が食べられるものの幅をもっと広げておいたらいいんじゃないかと思うんです。

たとえば蟻とか。
蟻って家畜みたいに大規模な設備もいらないし、砂糖で育ちますよね。個体数も多いし、蟻が食べられるなら結構なカロリーになるんじゃないでしょうか。

(おっさん金魚)
今どきの学生は、授業に出んと学生団体活動に精を出す子が多いなぁ。
まぁ、珈琲でも飲もうや。

今日の珈琲はグァテマラの中深煎りやで。
グァテマラといえば浅煎りで酸味を楽しむものってのが王道やけど、ちょっと煎りを深くすると、バニラのような、熟成した果実のような香りが出てくる。

さて、蟻が食べられるかどうかって話やけど、マジレスすると実際にすでに食べられてる蟻はおる。
オーストラリアのアボリジニって人たち知ってる?
その人らが住んでた熱帯雨林には、蜜蟻って言って、ちょっと甘酸っぱい液体を腹に溜めた蟻がおる。
僕も食べたことあるよ。

まあ、腹は膨れへんけどな。

蟻の料理家とかなったら、YouTubeで流行るんちゃう?
どう?
興味ない?

「こんなのアリ!? 蟻のパフェ」
とか。
決め台詞は「毎度アリー!」で決まりやな。

ただ結局のところ、地球上の元素の総数は変わらんわけやし、種の保存って観点では人間が人間を食べる以外に食糧危機を乗り切る方法はないんちゃうかな。

大丈夫。
ほんまにそうなる頃には、心理的なハードルもなくなってるはずやから。
今は深刻になりすぎずに、このチーズケーキでも食べとき。君、具合悪そうやで。

1人にできることはそんなに多くないねんから、気負い過ぎんとな。

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