自分の幸せに必要なお金を知ること(おっさん金魚ラジオvol.5)
(おっさん金魚)
なあ、宝くじ当たってん。1等。10億円。
(ちひろ)
え!!!
まじですか!!!
うらやま!!
悠々自適の隠居生活!
分けてください!
(おっさん金魚)
嘘や。
(ちひろ)
なんでやねん。
いや、ほんまは当たってるのに、私にたかられたくないから、嘘やっていう嘘をついた?
(おっさん金魚)
ほんまに嘘や。
そもそも、金魚がどうやって宝くじ買うねん。
(ちひろ)
たしかに。しかも、宝くじなんて当たらんでも、すでに悠々自適生活ですもんね。上げ膳据え膳。
ええなー。
(おっさん金魚)
まあまあ、カフェインレスのうまい淹れ方みつけたから、珈琲でも飲んで聞いてや。
自分、10億円当たったらうれしい?
(ちひろ)
当たり前じゃないですか。
私の人生、金の心配が7割ですよ。
保育園落ちたら会社辞めなアカンのかしらとか、子を抱えてパン屋のバイトもできへんし、飢えて死ぬんやろうかとか。
(おっさん金魚)
それ、実際どれくらい起こりそうなん?
自分の貯金額とか、夫の収入とか、両親の援助っていう最終手段とかを考えて。
(ちひろ)
0%ですね。
夫に万一のことがあっても、終身保険と収入保障保険と遺族年金と、私が生来の性格のおかげで学生時代から貯め続けている貯金で、餓死はしないと思います。
節約レシピにも精通してるし、物欲もないし、小銭は数え間違えるけど簿記の資格も持ってるので家計簿も複式簿記でつけれるし、日本には最悪の場合のセーフティネットもありますからね。
いや、0.1%くらいはあるかな…南海トラフで全財産を失うとか、娘が難病を発症してその治療に2億くらいかかるとか、世界的な食糧危機とか。
(おっさん金魚)
ふーん。
で、その0.1%のために、人生の7割を金の心配して過ごすって、どうなん?
コスパ悪すぎん?
(ちひろ)
いや、ほんまそれですよ。
金の心配したくないです。
(おっさん金魚)
なんでそない心配になるんやろな?
(ちひろ)
自分が社会で稼いでいける自信がないからです。
サラリーマンとしても、個人事業主としても。
期待に応えようと変に頑張りすぎてしまって、しんどくなるのを繰り返していることとか、
ビジネスってやつを好きになれないこととか、
あまり目立ちたくないこととか。
世界は好きだし、好きな人間もたくさんいるけれど、人間社会は苦手。そういうイメージです。
(おっさん金魚)
ほな、いくらあったら安心なん?
(ちひろ)
サラリーマンの生涯年収が2億でしたっけ?
2億かな。あ、でもそれやと不測の事態に対応できへんのかな。
3億?
(おっさん金魚)
じゃあ、ここに10億あって、まったく何の見返りも求められずに、いくらでも持っていっていいよって言われたとして。
自分、3億もらって残りの7億捨てれる?
(ちひろ)
うーん、どうでしょうね。
7億を慈善団体に寄付するとか、10億もらってそれを投資信託に突っ込んで、運用益で生きていって余った分を寄付するとか、
NPOとか立ち上げるかもしれません。
(おっさん金魚)
浅はか!
自分、めっちゃ浅い人間やん。けーべつ。
(ちひろ)
自分でも言ってて思いましたわ。
やっぱり10億いらないです。
金を目の前にすると、浅い人間になってしまいそう。
結局、いろいろ頑張ってたいタイプなんで、専業主婦ってガラでもないですし。
働いて喜んでもらえると、むちゃくちゃうれしいし。
地味に生きていくほうが幸せかも。
今のところ、幸せに生きていくのにそこまでお金もかからない生活をしていますし。
(おっさん金魚)
そこやねん。
自分が幸せに生きていくために必要なお金を知っておくのは、大事やで。
贅沢が悪いわけじゃない。そら、地球環境的には悪いとか、そういうのはあるかもしれんけど、
フェラーリに乗らないと不幸、フェラーリがあれば幸福って人もいていいやん。
外食が楽しみとか、服を買うのが好きとか。
(ちひろ)
うちは中古のフィットですけど。
外食も嫌いですし、服が増えるのもまじでストレスです。
(おっさん金魚)
それ、ラッキーやねんで。
少ないお金で幸せになれるタイプは、「最低限の確保ライン」が低く済むから。
そこさえ確保しとけば、あとはいろいろ忘れて気楽に生きたらええねん。
大事なのは「お金に換算しないこと」。
(ちひろ)
というと?
(おっさん金魚)
最低限の収支をしっかり管理しておけば、あとのことは幸せの大きさで決めたらいい。
「週末の予定は○○円使っていい」とか、「今日の外食は一人○○円」とか、「誕生日プレゼントは○○円までね」とかじゃなくて。
それで自分や相手がどれだけ幸せになれるかで決める。
たとえ、公園でお弁当を食べる週末やったとしても、「お金をかけずに楽しめた」というふうには考えない。
「今日は、これが一番幸せな過ごし方やった」と思う。
自分の幸せに必要なお金を知っておくというのは、そういうことやな。
たぶん、心配も減るし幸せは増えるはずやと思うで。
(ちひろ)
ええ話でした。
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