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僕なりのブラジルサッカー考察 ~ブラジル代表(セレソン)編~

Bom dia !  Tudo bom?

実質一発目の記事で何ついて書こうか迷っていましたが、やはり小学校からずっとやっているサッカーについて書こうと決めました。

僕はこのブログを通して、ブラジルサッカーを情熱も持って語らせていただきます(笑)


今日はその代表編ということでいわゆるセレソン(Seleção)について語ります。

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外出自粛が始まって二カ月が経ちました。

サッカーがやりたくて仕方がないのですが、その気持ちを抑えて、YouTubeで歴代のブラジル代表の試合を見あさりました。すると自分なりにブラジルの伝統的なサッカースタイルっていうものが分かってきました。

彼らの持ち味は言わずもがな攻撃です。ではその攻撃スタイルの特徴はどのようなものか。結論から言うと、ボール保持時の選手の距離間が狭い点です。

イメージでいうと、ボールを持っている人に味方が群がっていく感じです。サッカー経験者ならわかると思いますが、これをやると普通怒られます。基本的には、相手のいないところにポジションをしっかりとって、いい距離感を保つのがセオリーです。

彼らは違います。味方選手がかなり近い距離に立ち、何度も簡単なパス交換しながら相手のほつれを伺い、一気に楔の縦パスを入れ、総攻撃をします。ここにスピードの緩急が生じて崩れやすくなるのです。タテパスが入った後も、ボール保持者の近くにサポートする選手が必ずいます。だから彼らは固い守備をワンツーやドリブルで抜けていくことができます。

この戦術はリスクが高いです。例えば密集したら相手も、密集して取りに来くるので取られやすくなるし、カウンターを受けやすくなります。なので相手をかわしたり、いなしたりする相当な技術が必要です。しかし、さすがブラジル人。これが本当に大得意です(笑)

長友選手が「ブラジルにはサイドバックにイニエスタがいる感じ」と言うように、簡単にいなされてしまうのです。僕も草サッカーでつくづく感じます。だからブラジルの選手がこの戦術を使っても、ほかのチームは飛び込めません、かわされてしまうからです。

密集地帯でいなす技術は、子供のころから養われているのでしょう。ブラジルはストリートサッカーやフットサルからサッカーを始めていくので、小さいスペースでかわす技術は教わらなくても、自然に身についていきます。よくブラジル人選手は派手なフェイントを使ったり、トリッキーなプレーをすると語られますが、それは本質ではないと僕は思います。このいなす技術がブラジル人の真骨頂であると思います。。

以上をまとめると、ブラジル代表の伝統的攻撃スタイルは、ボール保持者との距離を極端に縮めてプレーするスタイルであり、それを戦術を可能にする「いなす技術」が体に染みついていることが分かりました。

これを知ったうえで歴代ワールドカップのブラジル代表の試合を見てください。

すると面白いことにこのスタイルが失われてきていることが分かると思います。このスタイルは2006年ドイツワールドカップまでは見られますが、その後だんだんと、冒頭に述べた「セオリー通りのサッカー」になっていると思います。くしくもそのスタイル失ってからのブラジル代表の成績は良くありません。


ブラジル代表はなぜ弱くなったか、国内で度々議論を呼んでいます。

僕は二つ理由があると思います。

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一つはブラジルの選手のヨーロッパ化。冒頭のセオリーは、だいたいヨーロッパサッカー界で言われていることが基準になっています。

最近ブラジルでは20歳に満たない若い選手が次々と青田買いされるケースが目立ちます。これにより、ブラジルのサッカーを覚えないまま、ヨーロッパ行き、ヨーロッパ化されてしまいます。現在の代表選手の経歴を調べてみてください。全くブラジルでプレーしないままヨーロッパに行っている選手が多いです。これが例えば10年、20年前だと、国内でしっかり経験を積んでからヨーロッパにもしくは、ヨーロッパへ行かずにブラジルでキャリアを積む選手が多いのです。

こうしたヨーロッパ化の結果、今のブラジル代表のサッカーは昔と違うのが見ていて感じますし、らしくないなって思います。。

二つ目は、ブラジルの都市化。ブラジルは、毎年最低賃金が更新されるほど、経済が発展している最中で、どんどん都市化しています。それに伴い、子供がストリートサッカーをやる場所がなくなったり、サッカー離れが進んでさえいます。

サッカーは今や教えられるものになってしまった、とサッカー関係者はよく嘆いています。昔はサッカーが上手いおっさんがその辺にうじゃうじゃいたのに、今は、ほんとにいないよな(僕はそう思いません(笑))なんてことも言われてます。

以上の理由からブラジルのアイデンティティーであったセレソンの弱体化は、否めないと僕も思います。

セレソンは弱体化してしまいましたが、この国にはサッカーが文化としてがっしりと根付いています。外に出れば公園でサッカーをやっていたり、ビーチでもサッカーバレーをしていたり、居酒屋に行けば、おっちゃんたちがあーでもないこーでもないとビールを飲みながらサッカーをしています。僕はセレソンが再び伝統的サッカーを取り戻してあの魅力的で強かった、ブラジルを取り戻してくれると思います。

まだセレソンについて書きたいことはありますが、今日はこの辺までにしておきます(笑)。

今日僕が書いた内容を踏まえながら、ぜひセレソンの試合を見てみてください!

ではまた!


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