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ライターは落ち込みやすい?現役ライターの落ち込んだ時の対処法


このnoteを読んでくださっているのはライターさんが多いかと思いますが、ライターをしていて落ち込むことってありますか?

私は、ありますーーー!!!

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迫りくる納期に営業、確定申告にクライアント様との関係などなど。

私は、8月中になぜか気分の落ち込みがひどくなり、書くペースがいつもよりも格段に落ちてしまっていました。その期間を乗り越えたからか、9月はすっかり気分は晴れて、いつも通りのペースに戻っています。

「なぜ、あんなに落ち込んでいたんだろう……?」

と落ち着いて考えてみると、環境要因と個人要因の2種類が影響していたことがわかりました。


【環境要因その1.】先行きのみえないコロナ禍

これに関しては、どの職業の人でも同じ状況かもしれませんが、不安に感じている人も多いかと思います。私は2回目のワクチン接種を8月中に終えましたが、やはり「自分や家族が新型コロナウイルスに感染するかもしれない不安」に長期間さらされることで、心が疲れてしまっていたんだなと実感していました。

【環境要因その2.】夏の酷暑

身体的な面になりますが、夏の間、埼玉県では連日37度を超えるような暑さが続きました。我が家は少し暑さが溜まりやすい家なので、冷房をかけても在宅ワークがかなり身体にこたえた面も。今年のことを踏まえて、来年の8月は少し仕事のペースを落とすようにしよう……と学びました。

【個人要因その1.】SNS疲れ

Twitterでは気が付けば多くのライターさん達とつながるようになり、調べようと思わなくてもたくさんのライターさん達の目覚ましい活躍を目にします。他の方達の活躍を目にして「自分はライター5年生なのに、あまり前進できていないな……」と気分が下向きになることも。その時期は、なるべくSNSから離れるようにしていました。

【個人要因その2.】孤独感

1人でもくもくと作業することは好きですが、それでも時々在宅で仕事をしていると「世間から置いていかれるような感覚」になることがあります。2年前に個人事業主になってから、自宅のパソコンに向かう時間はそれまでよりも格段に長くなりました。8月中は、友人と話せるタイミングがなかったため、孤独感がより一層強まってしまっていたのかな?と後から思います。

【個人要因その3.】育児と仕事のバランス

3歳の娘は旦那さんの送迎ではご機嫌で保育園に向かいますが、私の送迎では泣いてしまって離れるのを嫌がるようになりました。「泣いている子どもを置いてまで、文章を書くべきなのか?」と、自分が保育園へ送迎をする日には、仕事と子育てのことについて落ち込んだり悩んだりしています。


こうやって書き出してみると、悩むことがたくさんですね(笑)。

8月は身体面でも精神面でも、少し疲れが溜まっていたんだと思います。

それでもやっぱりライターが好きなのは、クライアントさんや読んでくれた人が「喜んでくれる瞬間」があるからなんだと思います。


なお、フリーランスとメンタルヘルスの関係に関して、以下のような統計が出ています。

フリーランスのうち10.0%に「仕事に支障をきたす健康問題」があり、30.5%は「メンタルヘルスの不調」を自覚していました。

(引用:Waris

メンタルヘルスの不調を自覚しているフリーランスは、おおよそ3人に1人!

想像していた以上に多い印象ですが、フリーランスの皆さんも多かれ少なかれさまざまな問題を抱えているのだなと感じます。ちなみに、「メンタルヘルスが良好なフリーランスは生活習慣や仕事スタイルの工夫をしている」そうです。

ここからは、私の落ち込んだときの対処法と現役ライターさん達の落ち込んだときの対処法をご紹介します。


落ち込んだときの対処法~私の場合~

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私の場合は、大好きなキャラクター小物や文房具を購入して愛でます。

「パソコン周りはすっきりとさせています」

というライターさんが多いんだなあとTwitterをしていて気が付いたんですが、私のパソコン周りには、いつもなにかしらのキャラクターが鎮座しています。それを見て、「よし、がんばろ!」と小さく背中を押してもらっています。

スタメンは、郵便局ver,ドラえもん・のらねこぐんだん・タヌキマリオ。

「変だ」と思われるかもしれませんが、可愛い雑貨をツマミ(見ながら)にして、お酒を飲めます(笑)。

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あとは、趣味のゲームに没頭するのも、大切な息抜きです。

仲間と気持ちよく連携が取れた瞬間や、チームの勝ちに貢献できたときの達成感は日常生活ではなかなか味わえません。大人になってから、ここまでゲームにハマるとは思わなかったです。ゲーム仲間とマリオカート8デラックスで対戦しているときには、嫌なことは全て忘れて熱いレースに熱中してしまいます。


最後は、家族やライター仲間、気心の知れた友人に、「話を聞いてもらうこと」。

これが、一番大切なのかもしれないなあと思います。

話すことで心のもやもやがほどけて、それまで見えなかった問題点や解決策がわかるようになることもあります。あまり溜めこみすぎてもいけないなと、育児+仕事をしていて感じています。

落ち込んだときの対処法~現役ライターさんの場合~

「現役ライターさん達はどんなときに落ち込むんだろう?」「どうやって気分の落ち込みに対処しているんだろう?」と気になったので、お話を伺いました。

私が落ち込むのは決まって「人(編集部さんなど)に迷惑をかけたかな?」と思ったときです。一度思い込んだら「きっと皆がそう思ってる!もう私なんて…!」というネガティブ思考のループにはまり、仕事も子育ても手につかなくなります(だいたいPMS期)。
でも、少し落ち着いたときに、「でも待てよ?」と考え、じつは周りの人って、皆忙しいよな?私のことなんて、誰も気にしてないかも?と冷静になり、必要なら謝罪のメールなどを入れて、PMSが終わると同時くらいにポジティブに切り替わります…!
毎回ホルモンの影響も大きいので、本当に悩ましいです。

私もPMS(月経前症候群)がかなり重いので、すごく共感します!PMSの時期になると、すべてがマイナス思考になってしまうことも。ホルモンのバランスの変化と上手に付き合えるようになるのは、まだまだ時間がかかるのかなと感じています。

PMS期を乗り越えた後は、「どんなことでもどんと来い!」という爽やかな気持ちになってしまうから不思議です。

【どんなときに落ち込むか】
・シンプルに、先方のご要望に沿えなかったとき。いつも、求められている内容に対して10%増しで対応しているつもりだが、先方のリアクションを見て、「今回は80%くらいだったな……」と分かってしまったときは力不足で落ち込む。
・編集者さんからたくさん赤が入っていたとき。それも、「取材時のツッコミが足りない」などの理由で「ここはもう少し掘り下げないと、内容として足りないです」と言われてしまうと、その通りなので、凹む。
・原稿の進みが遅いとき。ありがたいことにお仕事が多くいただけているので、書かなきゃいけない原稿が5本以上重なることもある。そんなときに真っ白な画面を見ると落ち込む。

【解決策】
・とにかく手を動かす。イヤでも画面を開く。「何も進んでいない」のが一番しんどいとわかっているので(修論で痛感した)、1文字でいいから取り掛かる。
・筋トレ。体を動かすと謎の元気が湧いてくる。頭もカラッポにできてgood!
・それでも対処できなければ飲酒。リモートの良さがここにある。8%〜13%くらいの酒をラッパ飲みすると大体のことがどうでもよくなってくるので、フワフワしてる間に仕事を終わらせる(後日、シラフの状態でチェックはする)。
・大体は上記で解決するが、それでもどうにもならなければ、むしろ超遊ぶ。映画を見たり、旅行に行ったり、めちゃくちゃゲームしたり。それで2日くらい過ごすと、「なんだ、サボってても誰も怒らないじゃん。もうちょい力抜いてやっていこ」という気持ちになり、進みやすくなる。

同時に5本執筆する大変さは味わったことがないですが、真っ白な画面をみて「どこから手をつけたら良いんだろう」と呆然としてしまうことは私もあります。

「1文字でも良いから取り掛かる」ことを以前教えていただいてから、執筆がストップすることがほとんどなくなってきたように思います。どうもありがとうございます!!

【どんなときに落ち込むか】
・オンライン取材して、録画データを見返すとき。自分のデブ具合に落ち込み、さらに話し方とかのへたっぴさをつきつけられている気がしてウンザリする(落ち込みとは少し違うけど)
・私は仕事を整理してきているので、親しくしてきた担当者や編集者に対してお断りするとき。その理由として「内容が私のやりたいことではない」にプラスして「報酬も低いです・・・」と伝えるときに、なぜかこちらも落ち込む。
・子どもが小学生のときに外の取材で留守番させて、帰宅した途端にパソコンに向かい、忘れないようにとアレコレ書いていると「ボク、おかえりって言ったのに、聞こえなかったの」「ボクは留守番がんばったのに、どうして怒った顔してパソコンしてるの」と言われたことがあって、子どもにちゃんと「ただいま、留守番大丈夫だった?」とまず聞いてあげようともしなかった自分、頑張ったねと笑顔で褒めてあげなかった自分に落ち込んだ。
・幼稚園や小学生の時期は取材をいれておきながら前日に子どもが高熱をだすとドタキャンせざるをえず、それが年に何度かあって、たまたま同じクライアントだったりすると、申し訳なさで落ち込んだ。
・何度書いてもうまくいかない原稿。才能、とか、能力、という言葉が頭をよぎる。

【解決策】
・ウンザリしてるときは、推しの選手の動画とか見てニンマリする。まずは気分転換。シーズンなら野球見て大声で(家でですが)応援して、相手をボロクソ言い(とても他人さまには聞かせられない罵詈雑言)スッキリする。
・お金で解決できることはする。高級なワインを購入し、グラスを揺らしながら悦に入る。美容院に行き、おしゃれをして夫と待ち合わせてレストランでしこたまワインを飲む。今はそれができないので、生ビールサーバーも炭酸水作るやつも購入し、わが家をビストロやバーに変身させている。
・子どもに関しては、落ち込むのではなく反省して直す。たとえば原稿を書いている時でも「あのさ」と話しかけられたら、手を止めて聞くようにしている。幼稚園児〜くらいのときは夜中にライティングするのを、子どもが小さい時にはなるべく避けるようにしたら、そのほうが私は疲弊感が少なくなり、落ち込みやすい精神状態になりにくいと感じた。
・子どもが小さい時に外の取材を入れるときは、一応、病児保育のサービスに登録はしておいた(熱さえ下がれば預けられるから)、あとは当時は3人ほどママライター仲間(全員、都内在住)で、子どもに何かあったときにはピンチヒッターでお互いに融通をつけられるようにしていたことがある。

ご近所にママライター仲間がいると、本当に心強いだろうなと思います。小さな子どもを抱えながら仕事をしていると、「熱が出たので迎えに来てください」と急な連絡が保育園から入ることもあるので……。

私も最近夜型ではなく朝型にシフトしていますが、心なしか毎日気分がスッキリとしているように感じます。子どもが「あのさ」と話しかけてきたときには、手をとめて向き合えるように、私も心の余裕を持ちたいなと思います。

自分の中ではぜんぶ人のせいにしているので基本的に落ち込みません。
「やりたくない~!」「働きたくないー!」とは思ってますが……笑
力不足だったり、迷惑かけちゃったかなって時もありますが、
基本「もっといいライターいるのに、わたしなんかに頼む先方が悪い!」って思うようにしています。
あっ、でも書き起こしで自分の声とか話し方を聞いてるときは落ち込んでるかも……笑

「人のせいにしているので落ち込まない」精神、素晴らしいです!

自分を守ってくれるのは自分だけ、という場面もあるので、「思い切って相手のせいにしてしまう!」というのも1つの方法なんだと学ばせていただきました。

書き起こしで、モゴモゴと喋る自分の声を聞いて落ち込むこと、私もしょっちゅうあります(笑)。

【どんなときに落ち込むか】
・インタビュー文字起こしで自分のトークに「そこ追い質問して掘り下げて!」「相手が全然乗ってきてないんですけど!」「その返し意味わからん!」「全然情報を得られてないんですけど!!」とツッコミ満載のとき
・↑からの延長線上になるのですが、取材で情報量を得られず内容の薄い記事しか納品できなかったとき
・編集で原形が無くなるほど赤入れされたとき
・納品日を守れなかったとき
・使える写真が少なかった時(ピントが合ってなくてボツ、同じ角度・構図ばかり)
【解決策】
・取材で同席者が自分の後に質問したときは内容をメモに残して質問リスト作る。次から自分が質問できるようにする。
・取材で情報量が得られなかった場合は、例えば過去の話ならその年の大きなニュースとか時代の潮流を加筆したり、公式サイトから情報をひっぱってきて、言ってはないけどきっとこれが言いたかったんだろなと入れたりする(基本は言ってないこと書いちゃダメだが致し方ない!)
・原形がなくなるほどの赤入れはそもそも構成のすり合わせができていないので次回から構成案を提出して事前に確認する。メディア方針ありつつ、やはり編集さんの好みもあるため参考記事を数本提示してもらう。
・納期はごめんなさい
・事前に欲しい写真の構図をメモしておく(例:オーナーが喋ってる右・正面・左、手に商品持ってる正面、商品は右・正面・左、遠くから、入れ物と背景変えて等)、撮影は連写して奇跡の1枚の打率を上げる、その場で写真確認 

インタビューの音源を聞いているときに、本当に自分に思わずツッコミを入れている日々なので「取材ライターさんが落ち込みやすいポイント」なんですね。

「もっとこんな構図の写真を撮ればよかった!」と、取材後に後悔することがあるので、現役取材ライターさんの解決策がとても参考になります!情報量が得られなかったときの加筆するポイントも、目から鱗の対処法でした。

【どんなときに落ち込むか】
・画像が暗かったり少なかったとき(取り返しがつかないから)
・スケジュールをまちがえてたとき
【解決策】
・画像:lightroomでだいぶ改善された。後からでもめちゃくちゃ明るくできるので良い課金だった
・スケジュール:ごめんなさい

取材をするようになってから後から追加しづらいのは「写真」なんですね。lightroomを調べてみたところ、暗い画像もかなり鮮やかな写真にしてくれそうなソフトでした。私はPhotoShopを利用していますが、必要な場面が訪れたらlightroomの導入を検討してみます!

スケジュールの確認を怠らないようにするため、私はスマホとパソコンで共有可能なGoogleカレンダーを利用するようになりました。

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精神科ナースとして働いた20代に気づいた「うつ病」になりやすい人の特徴

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メンタルヘルスの不調は「心の風邪」とも呼ばれ、自分では気付きづらいものです。

熱が出たり身体のだるさを感じたりすれば休息をとりやすいかもしれませんが、「落ち込んでいる」だけでは意識的に休もうと思う人は少ないかもしれません。

ここからは、20代に精神科ナースをしていて気付いた「うつ病になりやすい人の特徴」について話します。「当てはまることが多い!」と思う場合は、意識的に休息をとってストレスから離れてみてはいかがでしょうか?


まず、うつ病になる患者さんは、頑張り屋さんで「落ち込んでいる心に蓋をすること」が上手な人がとても多かった印象があります。

辛い・疲れた・悲しい・苦しいという思い・体調を抱えていたとしても、仕事や育児があると、立ち止まることが難しい人も少なくないと思います。

その結果、限界まではりつめた糸は、ほんの些細なストレスがきっかけでぷつりと切れて「ほとんど動けない」状態になる方もいらっしゃいました。


では「ほとんど動けない」状態になる前に、何が必要なのか?

それは、「自分が落ち込んでいることを、自分が認めてあげること」が大切なのかなと感じます。きっちりと閉めていた心の蓋を開けて、「こんなに落ち込んでいたんだね」と認めることで、精神科に受診する・休息をとるなどの次の行動に移りやすくなります。


ちなみに、うつ病といわれているのは以下のようなサインです。

・眠りたいのに眠れない・食欲がない・趣味の時間も楽しく感じない

・憂鬱な気分が続く・疲れやすい

特に不眠や食欲不振などが顕著で、日常生活を送ることも難しいと感じたら、早めに精神科受診することをおすすめします。


「でも、精神科の門を叩くのはハードルが高い!!」と感じる人もいるかもしれませんが、精神科のドクターやナースはユニークな人が多いな……!と当時は感じていました。

もちろん、患者様も、とってもユニークです。

そして、とても純粋な方が多かったです。


もしも精神科への受診を迷うほど落ち込みが強くなってしまったら、「今の気持ちを整理しに行く」つもりで受診してもよいかと思います。医師との相性もあるかもしれませんが、自分のグルグル巻きになってしまった心をほどくお手伝いをしてもらえます。


メンタルヘルスの健康を守りながらライター生活を送ろう!

ご協力いただいたライターさん達、どうもありがとうございました!

メンタルヘルスの不調を放っておくと、うつ病を発症してしまう可能性もあります。ライターをはじめとしたフリーランスは、心と身体に不調を感じやすいという統計も出ていることから、セルフメンテナンスする時間も大切にしたいですね。

お互いに上手に息抜きしながら、フリーランス生活を送っていきましょう!

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