見出し画像

【小春の着付教室】第30号●長襦袢:プレタの長襦袢

こんにちは。着付師・着付講師の *小春*です(*^^*)
本日もよろしくお願いいたします。

プレタ長襦袢

プレタ(プレタポルテ・仕立て上がりの既製品)の長襦袢をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
私は着付けを習い始めたころに購入した経験があります。

プレタ長襦袢は反物を購入してお仕立てして頂く流れではなく、Sサイズ、Mサイズ、Lサイズなどと大まかな寸法に仕立てられていますので、ご自分の体型がプレタに合っていれば購入後すぐに着用できますし、お手頃価格となりますので大変お買い得です。

寸法が合わない方の場合は、無理に購入しない方が無難です。着にくければ、結局着る機会が減ります。
お洋服でも同じでしょう。
セール品を買ったり、イメージを変えたものを買っても、着にくいものであったり、コーディネートしにくいものの場合は、結局着ることはないですよね。

「買わなきゃよかったわ・・・(涙)」
「買うんじゃなかった・・・(涙)」

となってしまいますね。
お買求めの際は慎重に、ご自分のサイズに合うかを忘れずにチェックしましょうね。

寸法の確認

大切なことはプレタ長襦袢の寸法の確認なのですが、それよりも先にご自分の着物寸法を知っておかなければなりません。
着物は全て細かい寸法が大切です。美しく着る為には!ですね(*^^*)
アバウトで良い、とお考えの方には関係のない内容となります(汗)

まず大切なのは裄丈
細かく言えば袖幅と肩幅もです。
ココだけは絶対に確認しないといけないのです。
価格が魅力のプレタ長襦袢ですから、気になる寸法の箇所があっても妥協して購入、後にご自分で寸法直しを出来る方でしたら問題ありません。

次に長襦袢丈
これは着付けで丈調整することが出来ますので良いのですが、出来れば着付けの際の手間を省きたいですから、ご自分の長襦袢丈ピッタリを購入したいですね(*^^*)
夏以外でしたら、長襦袢丈は短めであっても問題ありません。

そして身幅
ここは着方で調整できますので、極端な細めやゆったりサイズでなければ問題ありませんね。
ただ、ご自分の身幅でない場合は、着にくいであろうことは覚悟しておく方が良いです。

裄丈を詰める

購入したプレタ長襦袢の裄丈が長い場合は、ご自分で直すことになるでしょう。購入時に自分で直す!と心に決めたのですから(笑)、お針仕事を頑張りましょうね。

袖幅と肩幅、どちらが長いのかを確認し、長い方を長い分つまみ縫います。
つまむのは、袖幅でしたら「袖山」、肩幅でしたら「肩山」です。

縫うのは、袖山(または肩山)から、前後それぞれ、おおよそ手幅ひとつ分くらいでOK!
見えないところですから粗めでも大丈夫です。神経質になるとなかなか縫い進められなくなってしまいますので、思い切って一度縫ってみましょう。

着用の度に縫うのではなく、ずっと縫ったままにしておくのでしたら丁寧に縫った方が良いですね。

袖幅が長い場合は、袖山をつまむことで袖口からは見えなくなりますが、
振りから見えてしまいう場合があります。

ここでひと工夫。
着物の袖丸みのあるところ、長襦袢のこの部分を少しだけ折りかえしますと振りからで出にくくなります。
折った角は縫い留めなくても大丈夫ですが、滑る生地で気になるようでしたら角を折ってひと目ふた目縫っても良いですね。
安全ピンで止めてもOKですが、安全ピン使用の場合は針に充分気をつけてくださいね。また、長襦袢に安全ピンの穴があきますこともお忘れなく。

長襦袢丈を詰める

着付けで簡単に丈調整出来る方は手をかける必要はありませんが、着付けの度の調整は面倒と思われる方は初めに縫ってしまいましょう。
その方が着付けのとき楽です(*^^*)

裾から丈を短くするのは、ちょっと面倒ですね。
お針仕事の好きな方にはこちらの方が綺麗に仕上がりますからお勧めです。
スカートのすそ上げの要領でね!
ただ厚みの出てしまう部分がありますので、出来ればウエスト部分をつまんで丈調整するのがお勧めです。長い分だけをつまんで、裄丈調整の時と同じように縫います。今度は丁寧に。ちょっとだけ慎重にね。

この場合、一度縫ったら、縫いしろを落ち着かせるため、また補強のために、縫いしろ分を身頃に縫い付けます。
こうすることで衣紋を抜く時や背中のシワを取る時などに、力が加わっても耐えられますのでしっかり縫っておきましょうね。

縫うところは必ずウエストに入るところです。腰にかかるところやヒップあたりを縫うと、着姿に影響します。着姿が美しくなるよう考えて、縫う場所を決める!
これ、とっても大切です(*^^*)

プレタも手を加えると着やすくなります。
もしもプレタ長襦袢をお持ちで、寸法が気になって着ていないという方がいらっしゃいましたら、ぜひお試しくださいね。

また、お若い頃に作った長襦袢の丈が長く感じている方も同じように調整して頂けます。ご自分で直せたらその長襦袢の袖を通す機会が増えます(*^^*)
ぜひお試しくださいませね。

長襦袢の寸法についてはこちら

私はプレタ長襦袢が苦手です(涙)
身長が低いですし、裄丈も合いません。袖幅と肩幅は絶対に合わせたいと思っているため、購入したい気持ちまで至りません。
お値段はとても魅力ですが、気にくければ着ることがありませんものね。

今は、仕立て代が込みとなっていて簡易寸法から選べるものもありますので、完全なプレタではないものも良いですね。
どちらかと言うと、こちらのタイプの方が着やすい寸法に仕上がるためお勧めです。

何を選ぶにしても、ご自分の寸法を知らないことには話になりませんから、ご自分の着物寸法は手帳に記しておきましょうね。

またまた前回の続き

お袖に関しては、今日でおしまい。
もう続きませんので、ご安心ください(笑)

単衣の長襦袢を作ると、お袖が余ります。
前回までの方法とは別の方法をお伝えしますね。

仮に、単衣の長襦袢を二枚作ったら・・・。
同じ生地質で作ったら・・・。

の話です(^_-)-☆

うそつき用のお袖を作るのに、二枚分のお袖を裏表に合わせて仕立てますと、袖無双のお袖が出来ますね!
表分と裏分の生地を変えることで、色柄が変わっていますからステキでしょう。

袖幅の中心から袖口側と振り側で分けて作ると、袖口から見える色柄と振りから見える色柄が異なります。違う色柄~(*^^*)

目にされた方は
「えっ?何で…?どうしてなの???」
と思うはずです。

そこで、「これはね~♪・・・・・!」とお伝えして差し上げると、驚かれると思います!
何とまぁ~!素敵な!お洒落方法をご存知で(^^)!とね。

組み合わせがポイントとなります。
似たお色だと、気付きにくいですね。
また、楊柳生地には楊柳生地。
綸子には綸子を合わせましょうね。

そうしませんと、生地の垂れ具合が異なりますので、後から不都合が生じる場合もあります。

実際にこのように作ることはなくても、ちょっとお話しされるだけでも面白いでしょう。楽しいお話のひとつに加えてみてくださいね。
周りの方の驚くお顔、ちょっと見てみたい時にぜひどうぞ。

それでは、また明日に続きます♪
最後までお読みくださり、ありがとうございました。

■次回予告

*長襦袢:正絹と化繊

※この内容は、私が販売する着付け・帯結びテキストご購入者様向けに2009年より配信していた内容を一部修正および加筆編集し一般公開として掲載しております。

● 小春日和*小春流着付*着付師さん応援ブログ


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?