見出し画像

【小春の着付教室】第3号●足袋

こんにちは。着付師・着付講師の *小春*です(*^^*)
本日もよろしくお願いいたします。

足袋の種類

どのような足袋がお好みでしょうか?
やっぱり白足袋?
お洒落にカラー足袋?
もっとお洒落に柄足袋?

ちょっとよそ行きに刺繍足袋?
または、ワンポイント足袋?

季節によってはレース足袋?
または、別珍足袋?
いえいえ、足袋ソックス?

普段着物でしたら、いろいろと楽しめますね。
それぞれにステキです(*^^*)

足袋だけを見てみると種類ごとに素敵なのですが、和装全体のコーディネートによっては、「お洒落ではない!」「野暮!!」との印象を受ける場合もあります。しかし、現代ではそれもまた個性となり否定できない部分もあります。普段着物の場合は堅苦しいことは抜きにして、自分の感性をフルに活かし楽しむの良いですね。

全体を考えて選ぶ

自由に!も良いのですが、和裝でのポイントを理解しておくと深く楽しめるかと思います。
まずは着物と帯のコーディネート。ここがメインですものね。
次に半衿や帯締・帯揚を合わせますね。
ここまで決まりましたら、次に足袋のことを考えてみましょう。
その日の着物は、どのような柄、配色でしょうか?そしてその着物の上に重なる帯の色柄、ゴチャゴチャしていませんか?
もしもここで何となくゴチャゴチャしている印象を持ちましたら、帯をワンポイント柄(お太鼓柄)にしてみるとかなりスッキリします。着物と帯をすっきりコーディネートさせられましたら足袋に色柄が入っても嫌味になりにくくなります。

足袋に一番近いのが着物ですので、着物が華やかな色柄でしたら足袋はスッキリさせると着物の色柄がより引き立ち全体を美しく魅せられます。着物に色柄、足袋も色柄の組み合わせの場合、どちらがメインか分からなくなります。膝から下、足元を見た時「えっ?何かおかしい…!?」なってしまう場合は足袋の色柄をもう少し控えめにするとスッキリします。

また草履の台座や鼻緒のお色によっても雰囲気は変わってきますので、足袋だけ単独に考えるのではなく、着物全体のコーディネートで考えるのがベストです。

迷ったら写真を撮ってみましょう。スマートフォンで手軽にコーディネートを残せる時代です。
いくつかのコーディネートを撮ってみたら容易に比較できますし、客観的に判断することも出来ます。直感も大切ですが、迷ったら他のものの濃淡で足したり引いたりしてみるとこれだわ!というこだわりコーディネートが誕生いたします。

足袋のサイズ

ご自分の足にピッタリの足袋を履いていらっしゃいますか?
ご自分の足にあった足袋ですと、見た目に美しいだけでなく足の疲れがなく快適に過ごせます。ご自分の足のサイズよりも0.5センチ小さめを選ぶと良いと私は教わりましたが、あまりきついと足の爪が痛くなりますので私はジャストサイズで選ぶようにしています。

大き過ぎる足袋は、ブカブカと見た目が悪いだけでなく安定感が無いため歩きにくくなり、草履を履いたときの足の収まりが悪くなります。
きつめの足袋ですと、爪が痛くなる為こちらもまた歩きにくくなってしまいます。きつい足袋の場合はその痛みをカバーしたくなる気持ちから歩き方までぎこちなくなってしまいます。

ご自分の足にピッタリの足袋をお誂えして頂くと大変快適です。機会がありましたら、「お誂えの足袋」お試しになってみてくださいね。
そうは言っても…。
お誂えはなかなか難しいですね。

やはり市販の足袋が一般的かと思います(*^^*)
市販の足袋といいましても、一般的な足型の足袋や甲高の足袋、幅広の足袋など種類がありますし、それぞれメーカーによっての大きさの違いや微妙な違いによっての履きやすさは変わってきます。
これほど種類があるのは白足袋となります。

どの足袋が合うかは初めは分からないものですから、まずは一足、お試しで購入。そしてそのメーカーの足袋が履きやすかったら、まとめて購入しておくと良いですね。

ご自分にピッタリの足袋が見つからないうちに、いくらお安いからといってまとめて購入してしまうのは大変キケンです。
失敗のお買い物となってしまわないよう慎重に~(*^^*)

柄足袋やカラー足袋などは、作りの違いなどの展開はあまりなく、主にストレッチ足袋として伸縮ある生地で作ることにより万人に対応しています。
それでもご自分には合わない足袋となることもありますので、やはり慎重に選ぶことをお勧めいたします。
足に合わない足袋でのお出かけほど辛いものはありません。

こはぜの数

4枚こはぜが一般的な足袋、5枚こはぜは礼装用になります。
普段着物に合わせるには4枚こはぜで良いということですね。

今は、礼装用にも4枚こはぜということもあります。ご存じないために4枚こはぜの足袋をご購入されるケースとなりますので、あまり気にしなくても大丈夫ですが、このことを思い出して頂けましたらせっかくですから5枚こはぜをお選びになってくださいませね。
5枚こはぜの足袋ですと足首を覆う部分が高くなりますので、階段などで脚の肌を見せてしまうことがなくなります。4枚こはぜの時は肌を見せないように配慮したいですね。

足袋の素材

足に馴染むのは天然素材ですが、お洒落な足袋の中にはポリエステル、テトロンなどの素材もありますね。麻の足袋は夏には快適です。

普段には天然素材の綿100%がお勧めですが伸縮がよろしくありません。昔ながらの足袋です。これだからこそ気持ちがいい!と感じる方も多いのですが、着物にあまり慣れていない方の場合はそれが窮屈に感じてしまうこともあります。

綿100%素材以外には化繊が少し入った混紡素材の足袋もお勧めです。多少伸びるタイプで作られていますので足に優しく心地よい足袋です。混合率は綿が多いほどいいですね。

化繊100%は、静電気が起きやすく、着物に埃を吸い寄せます。静電気の起こりやすい季節は、出来るだけ化繊でない足袋がお勧めです。静電気の影響で裾さばきが悪くなってしまいますし静電気を帯びているときの立ち姿はあまり美しいものではありません。足袋をお洗濯する際に柔軟剤を使用するのもお勧めですが、黄ばみやすくなりますので長期保存空く際は柔軟剤を使用しない方が良いです。
また「せいでん糸」を足袋の裏面など目立たないところに縫い付けて静電防止対策をすると安心です。

▼せいでん糸

静電糸は化纖の着物や長襦袢の縫い線に合わせて何ヶ所か手縫いでせいでん糸を縫い付けておきますと効果があります。私は化纖足袋は履きませんので足袋にせいでん糸を使用することはありませんが、他用途では愛用しいろいろと助かっています。

レースの足袋

レース足袋は、浴衣に合わせる方も多いですし人気ですね。
透け感のあるレース足袋は、夏の普段着物にはそのまま履いても涼しくて良いですし、ちょっとよそ行きのときには白足袋にレース足袋を重ね履きしても雰囲気が変わり素敵です(*^^*)
私はどちらの履き方も楽しんでいます。

私、着付け師*小春*愛用の足袋

伸びる足袋はとっても履きやすく足への負担がありません。化繊100%のストレッチ足袋は静電気が起きること、滑りやすいことの理由から好みませんが、綿が90%以上の混紡率の足袋は、綿100%素材の足袋と変わりない肌触りで優しく伸縮します。伸びる足袋とは思えない見栄えです。

▼愛用しているストレッチ足袋はこちら

きねやの特級4枚こはぜ( 高級綿キャラコ)足袋はもう20年以上前から私の定番足袋として履き続けています。綿100%で伸びないためこれも好みなのと6種類の足型から選べますので、足にピッタリくる感じが本当に心地よい足袋です。きねやさんだからこそのこだわりなのだと理解しています。今も好んで履いています。

▼ 愛用している綿100%足袋はこちら

本麻の足袋は気温や湿度の高い日、夏用に愛用しています。麻素材はやはり夏向きでさらりと気持ちが良いです。少しでも快適に過ごす為にも、夏には麻足袋が欠かせません。天然素材でも綿と麻の違いはハッキリしています。

▼愛用している本麻足袋はこちら

白足袋にワンポイント!

私好みの足袋はやはり白足袋 です。全体を引き締めてくれますし、清潔感がありますから、あれこれ考えなくて済むのも良いです。
個性的なコーディネートはほぼしませんし、正統派着付けが好みの私にはやはり白足袋が心地良いです。

そうは言っても、普通の白足袋ではつまらないのですね。普段の着物を楽しむのですから、ちょっとお洒落したくなるものです。
先にご紹介しました白足袋に白のレース足袋を重ね履きしたり、私のこだわりとして「白足袋にワンポイント」を楽しんでいます(*^^*)

刺繍やアップリケなど、「ワタシ流」を作ってみるのが楽しいのです。さりげなく~がポイントです。
立ち姿では気付かず、ふとした時に「あれっ?」と思って頂くのが嬉しいの。話が弾みますしね。

画像1

画像2

昔の写真のため粗くて申し訳ありませんが、伝わりますでしょうか。白足袋にアイロン接着の転写シールを貼りました。立っているときには着物で隠れている位置ですが、歩いたり少し動くとチラチラッとこのワンポイントが出てきます。
この様なさりげないお洒落が好みの私です。

それでは、また明日に続きます♪
最後までお読みくださり、ありがとうございました。

■次回予告

*和装ブラジャー

※この内容は、私が販売する着付け・帯結びテキストご購入者様向けに2009年より配信していた内容を一部修正および加筆編集し一般公開として掲載しております。

● 小春日和*小春流着付*着付師さん応援ブログ


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?