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【小春の着付教室】第40号●長襦袢:背中の処理

こんにちは。着付師・着付講師の *小春*です(*^^*)
本日もよろしくお願いいたします。

見えないところの処理が大切

衿元を決め、紐や伊達締めなどの処理を終えると、ひと安心。
さぁ!着物~(*^^*)
と、気持は先へ進みますが、まだまだです。
手を加えておきたいところが沢山あります(*^^*)
ここで手を抜いてしまうと着崩れなどを起こしてしまいますから、しっかりと整えて参りましょう。

何度も書いておりますが、見えないところの処理はとっても大切です♪

この見えないところの作業を丁寧に行わなければ、着付け時間は短縮されるでしょう。でもね、この見えないところの作業をしないのは、私は「手抜き!」だと思っています。
だって、着上がった直後だけ綺麗でもダメでしょう。
その後過ごす時間を楽しく送って頂かなければ・・・。
自装も他装も一緒です(*^^*)

背中のシワ・たるみ

伊達締めをする前のコーリンベルトや紐の時点で、シワを脇へ寄せ綺麗に整えても、伊達締めをかけるとどうしてもシワが出てしまいます。

伊達締めの前に後ろ姿を鏡で確認してみましょう。綺麗になっている状態を確認できましたら伊達締めをかけた後にもう一度背中を見てみましょう。先程のように目立つシワは無いはずですが、気になる箇所が見つかると思います。気付かずふりをせず(笑)、再度シワとたるみの処理を丁寧に行います。

■背中の処理!実践しましょう(^^)!

【1】背中心を引く
【2】背中心から両脇へ少しずつ引き下げる
※ここまでで、背中のもたつきは解消されます
【3】身八ッ口から、左右のシワを脇へ寄せます
※脇だけを引いてもダメ。背中心の方から引き寄せます
【4】伊達締めの下から指を入れて両脇へシワを移動
【5】「1」「2」の作業をもう一度!

これで背中はシワ・たるみなどのもたつきがない綺麗な状態になり、衣紋もしっかりと固定されます。

胸元も一緒

背中の処理を終えたら、胸元も確認しましょう。もたつきがあれば丁寧に処理します。後ろと同じく、シワは脇へ(*^^*)

衿元が動い崩れてしまう原因として、胸元のもたつきの処理がされていないことも考えられます。
この処理をすると、衿がビシッと決まります(*^^*)

■胸元の処理!実践しましょう(^^)!

【1】衿を押さえ、胸あたりのもたつき分を引き下げます
※衿を押さえないと衣紋が詰まってきます
【2】シワを脇へ(後と同様)
【3】上前だけでなく、下前も忘れずにね。

前後の処理が終わったら身八ッ口の処理

前後のシワ・たるみがなく綺麗に整いましたら、身八ッ口を整えます。

【1】後の生地を前の方へ引きます
【2】前の生地で後ろの生地を覆います
【3】脇縫い線を下に引きます

これで終了となります。いかがでしょうか?
全体の流れがスムーズになりますと、身八ッ口の処理は前の処理のときに同時に行えるようになります。
文字にすると手順は多く感じてしまいますが、流れは単純、簡単です。

この流れをご自分のものにしてしまえば、自然と手が動きますから、他装でも忘れることなく処理できます。

おわりに

着付け学院で教わったことも含まれていると思います。懐かしく思い出される方がいらっしゃるかもしれません。思い出してみてくださいね(*^^*)

どうしてこの作業をするのかを考えると、必要性をご理解頂けると思います。ぜひ、この流れをつかんでくださいね。

この流れを実践した後に、衿元と衣紋を確認してみてください。
今までと違った着心地の良さを実感できるはずです。
特に、動いても着崩れしない点には驚かれることと思います。
少しでも今までとは違う何かを感じ取って頂けましたら嬉しく思います。

着物の着付けは長襦袢までがベースです。ここまで美しく着付けられていましたら、着崩れはほぼありません。

それでは、また明日に続きます♪
最後までお読みくださり、ありがとうございました。

■次回予告

*長襦袢:身八ッ口

※この内容は、私が販売する着付け・帯結びテキストご購入者様向けに2009年より配信していた内容を一部修正および加筆編集し一般公開として掲載しております。

● 小春日和*小春流着付*着付師さん応援ブログ


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