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【小春の着付教室】第11号●肌着:背中の処理

こんにちは。着付師・着付講師の *小春*です(*^^*)
本日もよろしくお願いいたします。

背中のシワ

着付けの流れで、長襦袢や着物の時には背中のシワを脇へ寄せることを意識しますね。しかし肌襦袢は肌着のためでしょうか、背中の処理までは意識しにくいものです。またご存知であっても、ココは忘れがちの箇所です。

ここの処理を省いてしまっても着付け上がりに影響はないように思うかもしれませんが、やはり影響はあります!(キッパリ!)
背中のシワの処理はとても大切なのです。

普段背中のシワの処理をされない方は、肌着の着付けが終わり長襦袢に入る際に背中の状態を鏡でご覧になってみてくださいませ。
どのような状態になっているかをご覧になると、背中のシワを取る作業は必要であるとご実感頂けると思います。

何もしない状態は物凄いことになっています!
大きなシワ、または細かいシワがたくさん背中に寄っていませんでしょうか?
肌襦袢の背中のたるみもそのままになっていませんでしょうか?

この状態ではお出かけ先で着崩れを起こします。動きとともに衣紋から肌襦袢が見えてしまったりします。なぜなら、しっかりと固定されていないのですもの。
中途半端な状態ですから、肌襦袢の生地は動いてしまいます。
背中のシワを綺麗に整え、生地のたるみを取りますと、肌襦袢の生地が動くことはありません。しっかりと固定をすることで崩れなくなるのです。

背中のシワの処理方法

処理方法は長襦袢や着物と同じです。衣紋や衿合わせに影響しないように
順番に整えていきます。

1.背中心を引き下げ、背中心から脇へ左右それぞれ引き下げていく
2.身八ッ口から、シワを脇へ寄せる
3.再度背中のシワ、たるみがないかを確認しあれば引き下げる

以上です(^^)
着付けの流れとして、しっかりと身につけておくと安心ですね。

着付け終了直後は衣紋から肌襦袢は見えていなかったのに、数時間後に左右のどちらか片方だけ肌襦袢が出てきてしまうということも防げます。

肌着の中に空気を残さないように処理することで身体に心地よくフィットします。そうなっていますと肌襦袢の生地は着付け完了後も動きようが無いため着崩れを起こしません(*^^*)

肌襦袢の前の処理も同様に

肌襦袢の後ろの処理と同様に、前も肌襦袢の生地のシワやたるみを
綺麗に処理しましょう。空気を追い出す感じです(*^^*)
その時、合わせがずれていないことの確認も忘れずにします。

前後ともに身体の中心から左右対称に整えられていることが大切です。中心の確認は美しい着上がりにするためにも長襦袢、着物でも同様に大切なポイントとなります。

着物ファンデーションやタオルなどの補整をした時は、中心がどちらかに寄ってしまったり肌襦袢の合わせがずれてしまうことがあります。その後に確認し直すか否かで大きな差が生じてしまいます。
「シワは脇へ移動!」とても重要なのでございます(*^^*)

身体への負担軽減のためにも

肌襦袢は肌に触れるものですから、肌触りは良いですね!多少のシワがあったとしても、肌への負担は少ないとは思います。
ただ長時間お召しの場合は帯に締められ肌着の凹凸のあとが残ってかゆみとなる場合があります。お肌のデリケートな方には特に不快な状態となってしまいます。
シワが無い状態でしたら凹凸はありませんからお肌への負担もありません。

大きめの肌襦袢の場合にはシワを脇へ寄せただけでは余り生地がまだ残る場合もあります。その場合は脇寄りにタック(肩揚げのような折りひだ)を取っておきますとお肌への負担はありません。

着崩れをなくすためにシワは脇へ!
肌への負担を軽減するためにタックを!
腕の動きを良くするためにも!

そうお考え頂き処理し忘れることの無いよう、丁寧に整えることをお勧めいたします。

それでは、また明日に続きます♪
最後までお読みくださり、ありがとうございました。

■次回予告

*肌着:身八ッ口

※この内容は、私が販売する着付け・帯結びテキストご購入者様向けに2009年より配信していた内容を一部修正および加筆編集し一般公開として掲載しております。

● 小春日和*小春流着付*着付師さん応援ブログ


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