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【小春の着付教室】第20号●半衿付けの縫い糸

こんにちは。着付師・着付講師の *小春*です(*^^*)
本日もよろしくお願いいたします。

ミシン糸と手縫い糸

半衿を縫い付ける糸は手縫い糸が一般的でしょう。
丈夫ですしね。

ミシン糸を使う方も多いのではないかしら?
皆様はいかがでしょうか。

ミシン糸を手縫いに使うと、とっても縫いにくいんですよね。
ご経験はありますか?

手縫い糸とミシン糸では、糸の撚りが逆の為、ミシン糸を手縫いに使用すると不都合が起きるんです。更に撚りがかかってしまうのね(汗)
縫い進めていきますと撚りがかかってしまい何度か変に絡まったりしますものね!ミシン糸は手縫いには不向きなのです。
手縫いにはやはり手縫い糸がベスト! ということです。
手縫い糸は手縫いの進み具合に最適な撚りで作られた糸ですから、ストレスなく縫うことができます。

私は手縫い糸ではなくミシン糸を使用していました。
昔はです(*^^*)
やはり撚りが邪魔をしてとても縫いにくかったです。
でもね、慣れると自分で撚りを戻したりして、上手に進めれるようになるものですが、半衿付けのように長めの糸となりますと、半分を過ぎたくらいから撚りに邪魔をされて(笑)糸を途中で着る羽目になったことが何度もあります(汗)

私はミシン掛け大好きですから、糸の色は豊富にストック!
どんな色の半衿だって大丈夫♪
な~んて感じでした(笑)

しつけ糸(しろも)

しつけ糸で半衿を付けたことはありますでしょうか?
私のブログで何度かご紹介したことがありますから、お試しになったことのある方もいらっしゃるかもしれません。

しつけ糸って、ホント素晴らしい糸です。
洋裁で仮に縫い留めておくときに使用されるしつけ糸(しろも) お裁縫好きの方のお家にはお馴染みの糸と思いますが、興味のない方は無縁の糸かもしれません。「しつけ糸」「しろも」という言葉を初めて知ったという方もいらっしゃるでしょう。

しつけ糸ってね、

*長さが決まっています
*撚れないから縫いやすいです
*手で簡単に切れます

素晴らしいでしょう。

って、これだけじゃ解りませんよね。
ゴメンナサイ。
それではこのしつけ糸が半衿付けに最適であるという点、素晴らしい点をお伝えしますね(*^^*)

しつけ糸で半衿を付ける

しつけ糸は、糸の長さが決まっています。
ミシン糸のようになっているタイプのしつけ糸や手縫い糸のように厚紙に巻かれているタイプもありますが、私がお勧めしているしつけ糸は上の写真のタイプです。ええ、昔ながらのしつけ糸です。

▼ミシン糸のようになっているしつけ糸

▼手縫い糸のように厚紙に巻かれているしつけ糸

この2タイプ、よくご覧頂くと分かりますが、絹糸なのです(*^^*)
着物や長襦袢が仕立て上がってくるとしつけ糸がかかっていますよね。そういう目的の絹のしつけ糸となります。
もちろん半衿付けにもご使用いただけます。

が、

今回私がお勧めしているしつけ糸は洋裁をするときに使用するしつけ糸となります。
最初にご紹介したタイプのこちらになります。

Amazonでのご紹介ですのでお値段が少し高めのようですが、手芸店でしたら150円ほどで良いしつけ糸が手に入ります。

大変失礼ながら、100円ショップのしつけ糸はお勧めいたしません。私の好みで無いのです(^-^;
糸が違う、縫いにくい、太め・・・と感じたからなのですが、このようなタイプがお好みの方がいらっしゃるかもしれませんし、私が見た頃よりも良いしつけ糸が揃っているかもしれませんので、関心のある方はチェックしてみてくださいませね。

ご紹介しました洋裁用のしつけ糸、この長さが半衿付けにちょうど良いのです。

●半衿の端から端まで一本で縫えます
●しつけ糸二本で半衿がつけられます

表分で1本。裏分で1本です。
しつけ糸は購入しましたらすぐに使えるようにセットします。
そして必要なときにスルスル~と糸を抜き出します。
これで準備完了です。

手縫い糸ですと半衿の長さを測ってハサミで糸を切る手間があります。長さを測るって結構面倒だったりします。
また測りにミスがありますと、縫い進めていて最後の方に残り糸が足りないかも?と焦ることもあります。

測らずに済むしつけ糸が手元にあると本当に助かります。
半衿をつけましょう♪と思ったら、しつけ糸を二本引き抜くことで用意完了。すぐに縫い始められます(*^^*)
大変素晴らしいと思いませんか?

半衿を外す

半衿は汚れを落とすためのお洗濯が必要です。せっかく縫い付けた半衿ではありますが、お洗濯しなければなりませんから長襦袢から外しますね。
外してからお洗濯、そしてまた半衿を縫い付けます。

この外す作業、結構面倒です。
糸をハサミでチョキチョキ切りながら・・・(^-^;

しかし!
しつけ糸でしたら外すのが簡単です。
ハサミは必要ありません(*^^*)

しつけ糸は外すとき簡単に取れるようブチブチブチッ~と手で切りやすくなっています。ですから、ザクザク縫っているところのどこからでも糸を引っ張りだしその糸を手で切る、そして引き抜く、この繰り返しで半衿を外すことが出来てしまいます。プチプチ切っていけば良いのですから簡単でしょう。そしてなんて楽なのでしょう!

しつけ糸で作業が楽に!

しつけ糸は、しつけ後には外してしまう糸ですから簡単に外せるよう弱く作られているんですね。
弱めの糸であっても、半衿を付けた状態では何ら問題となることはありません。扱いが簡単なのですから、半衿付けに使用しないのはもったいないと思うのです。

簡単に外せるというのは大きなポイントです。
外す作業が簡単でしたらお洗濯が億劫にることもありませんわね。まめにお洗濯するようになりますから、衿はいつも綺麗です。とても良いことですよね。

しつけ糸で半衿をつけたことのない方は、ぜひお試しになってみてくださいね。本当に楽です。

しつけ糸のお色

しつけ糸の色は先ほどご紹介した写真のように生成りカラーが一般的です。洋裁用しつけ糸には、他にもカラフルな色つきのしつけ糸もあります。
色落ちすることはないと思いますが、着物では汗ばむ季節の使用には少し不安がありますので、色物は避けた方が良いかもしれません。
たぶん大丈夫だとは思いますが、念の為ね。

カラフルなお色ですと半衿付けのときテンションが上がり良さそうですが、色落ちの心配がない方が安心と思ってしまいます。
何色で縫っても見える心配はありませんので、こちらもお好みでどうぞ(*^^*)

しつけ糸で縫ったことのない方は、まずお裁縫箱をチェックしてみてくださいね。こっそり隠れているかもしれません。
見つかったら、今後は大活躍してくれることでしょう!

着付け師*小春*好みのしつけ糸

しつけ糸はひとつ購入すれば何年も持ちます。半衿の付け会の頻度にもよりますが、相当な糸の本数が用意できますので、簡単には使い切れません。

しつけ糸はメーカーによって糸の太さが微妙に違ったりします。
迷いましたら、太めよりも細めの方が縫いやすいのでお勧めです(*^^*)

私が好んで使用しているしつけ糸は「トンボ」
こちらは和裁用との表示で、その違いは分かりません(汗)
ユザワヤの実店舗購入していますので、下の写真は多分同じお品だと思います。私の購入したしつけ糸はもう少し生成りでしたがブラウザの関係かもしれません(汗)
もしもお近くにユザワヤがありましたら、手にとって確認してみてください。縫いやすくてとても良いしつけ糸です(*^^*)


おわりに

しつけ糸で半衿を付ける方法は、いかがでしたでしょうか?
しつけ糸の見方が変わりますでしょう(*^^*)
とっても優れものですよね!

私は、着物を着るようになってから10年ほど経ってから、半衿付けにはしつけ糸で縫うと良いことを、その頃ご縁のあった私の恩師、親先生から教えて頂きました。もう目からウロコ・・・でした(*^^*)
なるほど、納得です。
ホント、もうびっくりでした。

●半衿付けが楽になるということ
●外すときも億劫にならないということ

は着物生活をする上でとても大切なことです。
楽して綺麗な衿元を作りましょうね(*^^*)

それでは、また明日に続きます♪
最後までお読みくださり、ありがとうございました。

■次回予告

*その他の半衿付け

※この内容は、私が販売する着付け・帯結びテキストご購入者様向けに2009年より配信していた内容を一部修正および加筆編集し一般公開として掲載しております。

● 小春日和*小春流着付*着付師さん応援ブログ


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