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【小春の着付教室】第7号●浴衣スリップ

こんにちは。着付師・着付講師の *小春*です(*^^*)
本日もよろしくお願いいたします。

和裝肌着はどちらが良いの?

1.ワンピースタイプ
2.裾よけ+肌襦袢

浴衣の季節になりますと、「浴衣スリップ」として、初心者にもカンタンに着用できるワンピースタイプが多く出回りますね。
昔はワンピースタイプは浴衣メインの雰囲気でしたが、近年ではワンピースタイプも着物に合わせることが多くになってきました。

「1.」と「2.」のどちらが良いのかと考えることもあるかと思います。
着付けに関してはどちらでもOKということになります。着やすい着にくいはあると思いますが、美しい着付けの為の不都合につながるわけではありません。
極論としてはどちらのタイプでも良いのですが、体型やお好みによって選ぶ際の注意点をお伝え致します。

肌着の素材

問題にしたいのはまずは素材です。裾よけと肌襦袢の記事をご覧頂きますとそのこだわりをご理解いただけると思います。


ワンピースタイプの生地が楊柳などの綿製品ですと、肌触りは良いので問題はありませんが、ポリエステルの製品もあります。裾よけ部分としましては滑りは良いかもしれませんが肌襦袢部分には快適さは望めません。

浴衣に合わせるのでしたら、やはり汗を吸収してくれる綿製品がお勧めですね。夏には汗を多くかきますのでしっかり吸収させたいことと、ポリエステルでは通気が良くありませんので、暑いです!

その他着物の時でも、肌触りの良い綿製品がやはりお勧めですが、ワンピースタイプの全ての生地が同じ場合は裾よけ部分の裾さばきが気になります。

あとは総丈ですね。浴衣用は短めになっていますので着物に合わせるには丈が足りないということもあります。
逆にお背の低い方には、ワンピースタイプは丈が長すぎてしまうこともありますので、着付けで丈を調整する手間が増えます。または予め丈のお直しが必要となります。

私は、着物にはワンピースタイプの肌着は好みませんので、「2.裾よけ+肌襦袢」派です(*^^*)
ワンピースタイプの肌着を購入される場合には、

・総丈
・肌襦袢部分と裾よけ部分の素材

をよく確認しまして失敗のないお買い物をされてくださいませね。

ワンピースタイプの肌着の紐

ワンピースタイプは背に一ヶ所、または上前と下前に紐がついていますね。その紐を結んで留めるということなのですが、結ぶ紐が細めですと気になりませんが、少し太めまたは厚みがあるお紐ですと結んだ紐の結び目の大きさが気になります。

肌着の結び目は無い方が良いのです。肌着の上に少しずつ重なっていく長襦袢や着物の紐や伊達締めなど、それらに押されて小さな結び目でさえ肌への食い込みに痛みを感じたり、その部分のかゆみとなる場合もあります。

紐付きの場合、その紐がどうしても必要であれば使用し、補整等で処理出来れば、それらの紐は結ばないようにするのが肌に優しい着付けとなります。
不要と思い切れるのでありましたら、その紐は外してしまうのが一番です(*^^*)

着付け師*小春*としましては

浴衣スリップを着物用に着用する場合、季節にもよりますが少し薄手に感じます。裾さばきに関しても、やはり裾よけの方が自然で動きやすくも感じています。
ワンピースタイプの場合、裾よけとは違い右腰骨まで上前の生地がかかりません。そのため裾は広がりやすくなってしまい、裾さばきがよろしくありません。
着物には裾よけ+肌襦袢の肌着が、やはり良いのではないかと思う私です。

あくまでもお好みです。合わせてはいけないということではありません。
「着物を着ようと思ったとき、浴衣スリップがあった」のであれば、あるものを着用された方が良いですし、何度かお着物をお召しになっているうちに「やっぱり普通の肌着の方が良いかも!?」と思われたら、その時にお買い求めになればよろしいのではないかと思います。

周囲の方々の感想も参考にされると良いですね。体型によっての使い勝手やこだわりは人それぞれですので、自分に一番近しい思考の方の感想がお役に立つと思います。

とりあえずは今お手元にあるものを上手に活用して、着物の着付けを楽しんで頂けたらと思います(*^^*)

▼正絹のワンピースタイプの肌着


▼綿×ポリエステルのワンピースタイプの肌着

▼晒と絽の浴衣スリップ


それでは、また明日に続きます♪
最後までお読みくださり、ありがとうございました。

■次回予告

*着物ファンデーション

※この内容は、私が販売する着付け・帯結びテキストご購入者様向けに2009年より配信していた内容を一部修正および加筆編集し一般公開として掲載しております。

● 小春日和*小春流着付*着付師さん応援ブログ


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