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【小春の着付教室】第25号●長襦袢:寸法(3.指定寸法)

こんにちは。着付師・着付講師の *小春*です(*^^*)
本日もよろしくお願いいたします。

前回、前々回の寸法についてをお読み頂き、いかがでしたでしょうか?
少し難しく感じられましたでしょうか。

美しい着付けに仕上げる為にも、ご自分の寸法についてよく知っておくことが大切ですから、興味のあるところからご自分のものにされてくださいね。

今回お伝えする指定寸法についても、知っておいた方が良いと思う部分です。
お役に立てましたら嬉しいです(*^^*)

居敷当て(いしきあて)

「居敷当て付き」のお仕立てはオプションとなり、お尻の部分に生地を当てて仕立てることです。補強のためです。
動きによっては、ヒップ部分に結構な力が加わりますから、裂けてしまわないように居敷当てをつけ丈夫にします。

また、単衣時期には着物が薄くなりますね。生地が薄めの長襦袢地(反物)を選ぶこともありますし、単衣ですから着物には裏物がつきません。下着のラインが表に響かないよう、分からないように居敷当てを付ける場合もあります。着物にも居敷当てを付けて仕立てることもお勧めです。

もちろん居敷当てを付けて仕立てをお願いすると別途料金が発生します。
それでも、お品によってはつけておかれた方がいいのでは?と思うものもあります。
作る長襦袢はどのくらいの期間、何年ほど着そうなのか、よく考えてお決めになると良いですね。

繰越(くりこし)

通常の繰越は2センチ。繰越を多く指定しますと衣紋を抜きやすくなりますが、この寸法は今までの着物や長襦袢との兼ね合いもありますので変える場合は慎重に。
長襦袢の繰り越しを3センチにしたら、着物も同寸にした方が良いためです。

繰越多めのお仕立てがお勧めの方は、首周りや肩がふっくらしている方で、普通に衣紋を抜いたのでは、衣紋の抜きに変化を感じられない場合、衣紋が抜きにくい方は多めで仕立てるとゆったりとした首回りとなり快適です。
お仕立ての際には、手持ちの着物や長襦袢等を考え、呉服屋さん等でよく相談してみましょう!
分からなければ手持ちの着物や長襦袢を持参して測って頂くと安心です。

衿幅(えりはば)

長襦袢の衿幅、どなたに仕立てをお願いしても一緒、という訳には参りません(涙)
Aの呉服屋さんと、Bの呉服屋さんでは、衿幅に違いがあるかも知れません。

衿幅を気にするのは、後ろの衿の幅です。着物よりも長襦袢の方が広いと困るからです。
長襦袢の衿が、着物の衿よりも上に出てきてしまったら、着付けで手間がかかります。場合によっては直してもすぐに上がってきてしまい、常に後ろの衿は出た状態となってしまうかもしれません。

せっかく誂えるのですから、着やすいことが条件です。
仕立てをお願いするとき、念のため聞いてみると良いですね。また、ご自分の着物や長襦袢の後ろの衿の幅を確認しておくと安心です。

関東仕立てと関西仕立て

長襦袢の前身頃には、仕立てが2通りあります。

*関東仕立て
*関西仕立て

お勧めのお仕立ては、着物で言う衽(おくみ)を付けて仕立てる関西仕立てです。
画像を用意できませんでしたので、ネットで「関西仕立て 長襦袢」と検索してみてくださいませ。画像一覧に比較の写真がいくつかご覧頂けると思います。
男性用長襦袢での説明であっても、女性用も一緒ですので、「関東仕立て」と「関西仕立て」の二つの違いをご確認くださいね!

過去記事ですが、仕立ての違いによる衿合わせについて書いています。

仕立の際にお店側から聞かれなかったら、多くはこの関西仕立てで仕上がってきます。地域によっての違いがある場合もありますので、念のためご確認くださいね。

おわりに

これだけ知っておけば、仕立てをお願いするときにスラスラ~って、ご自分の寸法が言えますね。呉服屋さんには「この方凄い!」と思われることでしょう。
そうするとね、このお客さんには下手なことを言えない、ごまかせない、こちらの都合でことを運ぶことが出来ない(汗)と思って頂けます。
一目おいて頂けると、扱いが変わりますよ。
あっ!でもね、自慢しちゃうと嫌われてしまいます(笑)

それでは、また明日に続きます♪
最後までお読みくださり、ありがとうございました。

■次回予告

*長襦袢:衣紋抜き

※この内容は、私が販売する着付け・帯結びテキストご購入者様向けに2009年より配信していた内容を一部修正および加筆編集し一般公開として掲載しております。

● 小春日和*小春流着付*着付師さん応援ブログ



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