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【小春の着付教室】第35号●伊達締め

こんにちは。着付師・着付講師の *小春*です(*^^*)
本日もよろしくお願いいたします。

伊達締め(だてじめ)

伊達締めをお使いの方は多くいらっしゃると思います。
胸紐を掛けた後に使用しますね。
どのようなタイプの伊達締めをお使いでしょうか。

 *正絹博多織(しょうけんはかたおり)
 *芯入り伊達締め
 *サッシュ
 *サッシュ(留め具付き)
 *着物ベルト

などがあり、すべて使用目的は同じですが使用感に違いがあります。

厚みの無い伊達じめの方が、着上がりが美しくなります。
それでは詳細についてお伝え致しますね(*^^*)

正絹博多織伊達締め

正絹博多織は薄手で、大変気持よく整えられます。

中心部分はハリのある織りで、結ぶまたはからげる所はしなやかで柔らかくなっていますので、小さな結び目またはからげとなります。結び目やからげたところのコロコロが小さければ、体への負担は少なくて済みますね。
一度お使いになったことのある方は、正絹博多織伊達じめの良さを純分に実感されていることでしょう(*^^*)

一度締めればしっかりと締り緩むことがありませんので着崩れる心配も減ります。それだけ頼れる伊達締めですのに厚みなく、長襦袢と着物それぞれに使用しても着膨れすることなくスッキリと着上がります。

正絹博多織伊達締めは本場筑前となりますと高級品となりますが、お手頃価格も販売されていますので、お買求めの際は、いろいろと調べてみましょうね。
価格で判断するのは正しくないかもしれませんが、良いもののお値段はそこそこ致します。その質の違いは使用していると実感できます。

芯入り伊達締め

素材は化繊が多いですね。レーヨンやポリエステルなどですね。
胴に巻く部分(中央部分)には芯が入っていて、その他には芯は入っていません。

昔の着物の着付け小物で多かったのではないでしょうか。現在も伊達じめとして販売されています。

芯の入っていない部分に配慮されているように感じますが、普通の化纖生地で厚みがありますので先程の正絹博多織伊達じめのように結び目がスッキリとは参りません。これを結びますとゴロゴロします。大きめとなりますのでその部分が膨らんでしまいますので、結び方、からげ方に配慮する必要があります。

購入される場合は、出来るだけ生地が薄手になっているもの、結んだ時、からげた時の状態をよく考えてお決めになると良いですね。

着付け小物のセット品などには、こちらのタイプが含まれていることが多いと思います。
七五三のセットに入っている伊達締めもこのようなタイプですね(^^)

サッシュ

着付け学院の教材としてお馴染みの伊達締めです。

こちらもポリエステル素材などの化繊が一般的です。
中央部分にはやはり芯が入っていまして、その他の部分には芯が入っていません。
そして、脇にはゴム(シャーリング)が入っています。伸縮する為、フィット感があります。

生地ですが、こちらは大変薄手になっていますので、結び目がゴロゴロすることがなく大変楽です。

留め具付きサッシュ

次回にお伝えしますね。

着物ベルト

私がこちらでお伝えするのは、伸縮する厚手の生地にマジックテープのついているタイプです。

マジックベルトの呼び名の方が親しまれているかもしれません。

こちらのタイプ、お家にあるわ!という方、多くいらっしゃるでしょうね(*^^*)
ええ!
我が家にもありますわ。むか~しね、母が使っていたものです。先ほどご紹介の芯入り伊達締めと一緒にありました。

幅の広さがいろいろありますね。色も豊富で見ていると楽しくなりますでしょう。
マジックテープということもあり、また裏が滑り止めになっていますので、
簡単に使いこなせますね。

し・か・し!

こちらの伊達締めはお勧めできません(汗)
お持ちの方は、ぜひ注意してご使用頂きたいと思います。

(1)マジックテープの為、他の生地を傷めることがある
長襦袢の着用時は問題ないと思いますが、他の物にマジックテープがついてしまわないように注意が必要です。刺繍など施されているお着物や唐織などの帯にマジックテープが触れないように配慮しつつのお着付けが必要です。

(2)滑り止めのため、通気が悪い
どうしても汗をかく場所に使用するため、通気が悪いと蒸れます。長襦袢や着物の汗ジミに注意が必要です。

(3)使用時に、きつめに着用しがち
崩れさせないようギュウギュウに巻きつけると、後で苦しくなり具合が悪くなることも起こり得ますので締めすぎに注意が必要です。

お持ちの方は充分に気をつけてご使用になってくださいね。
これから伊達締めの購入を考えている方は、
こちらのタイプ以外のお品を、お選び頂きたいと思います。

おわりに

さて、わたくし着付け師小春がお勧めする伊達締めは、博多織とサッシュ(留め具付き含む)です。
とにかく薄いということが一番!
そして、しっかりと伊達締めの役目を果たしてくれることがポイントです。

お使いになっている方はきっと、「うん!うん(^^)!そうよね~♪」と思ってくださっていることと思います。

今お持ちの伊達締めは大切に使ってくださいね。せっかく伊達締めをお持ちなのですから、新たに購入する必要はありません。
傷んでしまったりして、新しく購入をお考えになる時にこれらのポイントを思い出して頂けるとお役にたてるかもしれません。

また、私とは異なるご経験やお考えもあるでしょうから、参考のひとつとしてお受け取りくださると嬉しいです。

それでは、また明日に続きます♪
最後までお読みくださり、ありがとうございました。

■次回予告

*留め具付き伊達締め

※この内容は、私が販売する着付け・帯結びテキストご購入者様向けに2009年より配信していた内容を一部修正および加筆編集し一般公開として掲載しております。

● 小春日和*小春流着付*着付師さん応援ブログ


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