見出し画像

【小春の着付教室】第32号●長襦袢:着付け小物

こんにちは。着付師・着付講師の *小春*です(*^^*)
本日もよろしくお願いいたします。

いよいよ!長襦袢の着付けに入ります。
まずは長襦袢の着付けに必要な着付け小物からお伝えして参りますね。
お手持ちの着付け小物を手にしながら、ご確認頂きますと分かりやすいと思います。

どうぞお付き合いくださいませね。

着付け小物について

腰紐をお持ちでしたら、腰紐だけで着物を着付けることが出来ます。
着物の仕上がりまで含めて、3~5本の腰紐があれば充分です。

腰紐以外にある着付け小物は、「便利小物」となります。
これらを使用することにより、簡単に!楽に!便利にお召しになることができます。

様々な組み合わせがありますので、お好みで、またお手持ちの小物を上手にご活用くださいね。足りない物のみ、本当に必要とする物のみ買い足しましょう。

長襦袢に使用できる着付け小物の種類

 *腰紐
 *コーリンベルト
 *伊達締め
 *留め具付き伊達締め

などがあります。

腰紐(こしひも)

腰紐とは、着物の裾合わせの際に使用する「腰紐」ですが、他にもいろいろな使い道があります。着付けに使用する紐で、単に紐状になっているものを
「腰紐」と呼んでいます。

この腰紐を使用せず便利小物のみで着付ける場合でも、念のため1~2本の腰紐は用意されておかれた方が良いです。
長襦袢丈が長い時に丈調整のために使用する場合など、腰紐があると助かります。

色や素材は様々で、目的に合わせた使い方が大切です。

 *モスリン
 *正絹
 *ポリエステル
 *綿
 *麻

など種類は豐富です。

Amazonで販売されている様々な種類の腰紐をご紹介いたしました。
本当に豐富でしょう?これら全て「腰紐」です。

初めに揃えるにはモスリンの腰紐がお勧めです。毛100%素材で滑りにくいため紐掛けしやすいこと、着崩れしにくくことが着付けに向いています。

コーリンベルト(着物ベルト)

コーリンベルトは、衿元を綺麗に落ち着かせ、衿を固定できる優れた便利小物です。呉服店でも手軽に手に入ることから、既に一般的な着付け小物となっていますね。

皆様のお家にひとつくらいはあるのではないかしら。
我が家にもありました(*^^*)

*コーリンベルトまたは着物ベルトともいいます。
 呼び名は違いますが、仕様は一緒です。

伊達締め(だてじめ)

伊達締めは、腰紐またはコーリンベルトで衿元を決めた後に使用するのが一般的です。整えた状態をしっかりと保ってくれ、ずれることを防いでくれます。
長襦袢の場合は腰紐やコーリンベルトを使用せずに、伊達締めのみを使用する場合もあります。

だてじめの種類もいろいろあります。

 *正絹博多織(しょうけんはかたおり)
 *サッシュ
 *ファッションベルト(着物ベルト)

など。

用途は一緒でも、素材や作り等の違いがあります。お勧め品もありますし、お勧めできないお品もあります。回を改めましてお伝え致します。

留め具付き伊達締め(とめぐつきだてじめ)

この着付け小物は、「伊達締め」でご紹介した「サッシュ」に留め具がついたものです。

着付け学院でもお授業で使用されています。私も愛用しています♪
着物ファンデーションをお使いの方は、この留め具付き伊達締めは長襦袢では必要ありませんので、留め具のついていない普通の伊達締めにしましょう。

※着物ファンデーションには長襦袢の衿を留める為の金具がついている為

組み合わせ

これらの着付け小物はお好みでいろいろな組み合わせが可能です。
腰紐を使わずに、便利小物だけでも着付けられます。
便利小物は、お持ちの方も多いでしょうね。

慣れないうちはどのように使っていいのか、全く見当もつかないでしょう。
上手に使いこなせない方もいらっしゃると思います。
でもね、練習を重ねていくうちに必ず理解できますからご安心くださいね。

慣れてきますと、今度はどのように組み合わせたらご自分にとってベストな使い方となるのか、いろいろと気になることでしょう。
出来るだけ、簡単で、着崩れすることなくお召しになりたいですものね。

それでは組み合わせを見てみましょう。
同じ組み合わせでされている方はいらっしゃいますでしょうか。
貴女はどのタイプがお好みでしょうか?

【その1】
 *コーリンベルト
 *伊達締め

【その2】
 *着物ファンデーション
 *伊達締め

【その3】
 *留め具付き伊達締め

【その4】
 *コーリンベルト
 *腰紐
 *伊達締め

【その5】
 *伊達締め

【その6】
 *腰紐
 *伊達締め

【その7】
 *着物ファンデーション
 *腰紐

これらの組み合わせ以外にも、まだあるかもしれませんね。
長襦袢にお紐が縫い付けられている場合もありますしね(*^^*)
いろいろな組み合わせ方があり、正解や不正解はありません。

大手着付学院の場合は、生徒さんが全員同じ着付け小物で進めますから、お手持ちの着付け小物をお教室に持って行くことは許されない(笑)と思いますが、個人のお教室の場合などは、手持ちの着付け小物の使用が可能でしょうから、上手に組み合わせて着物をお召になってみてくださいね。

その際、何故、この着付け小物が良いのかをよく考えて進めますと、その必要性が理解できます。
明日から、順番にお伝えしますね(*^^*)

ご注意ください!

名称は製造元やお店によっても違います。
「着物ベルト」に関しては、呼び名は一緒でも、全く違うお品となる場合があります。

お買求めの際は、どこの箇所に、どのように使用するものなのかを良く理解した上でお買い求めくださいね。

名前だけ覚えて、呉服店に行き買い物したら、違う「着物ベルト」だった・・・なんてことも起こり得るので充分にご注意くださいませね。

おわりに

出張着付けに伺うと、いろいろと学ばせて頂く機会を得ます。
ええ。本当にいろいろな・・・です。

思いもよらないことが起きてしまうのは当たり前。
着付け小物に関しては毎回、パズルのように思います(*^^*)

お客様がお持ちの着付け小物を拝見し、長襦袢に使用する小物、着物に使用する小物に分けます。
その際、長襦袢と着物のどちらに使用した方が良いのかを考えながらねっ♪

出来るだけ本数を減らせるよう、そこから更に絞り込みます。
小物を沢山使えば、着崩れしないのは当たり前。
いかに少ない本数で着崩れしない着付けになるか、これが着付師の技!

一番嬉しいのは、お客様の着付け小物を余らせた時。
「あら~!?前に着付けてもらったときは、これを全部使ったんですけど・・・」って。お客様はとっても驚かれた様子で、不思議がっています。

小物は使おうと思えばいくらでも使えます。
でも、減らそうと思えば必要最低限の小物だけで着付けは美しく出来るんですね。着崩れせずにですね(*^^*)

まさに「技」です。

着付けの度に、この着付小物は、

 ・何故、必要なのか、本当に必要なのか、
 ・何故、必要ないのか、本当に必要ないのか、
 ・何故、使わない方が良いのか、

を常に考えながら着付けると、省けるものが増えてきます。
ご自分の着付の際も、ぜひ考えながら進めてみてくださいね。

それでは、また明日に続きます♪
最後までお読みくださり、ありがとうございました。

■次回予告

*腰紐

※この内容は、私が販売する着付け・帯結びテキストご購入者様向けに2009年より配信していた内容を一部修正および加筆編集し一般公開として掲載しております。

● 小春日和*小春流着付*着付師さん応援ブログ


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?