わたしがお菓子をつくる理由
数年前から趣味がお菓子づくりになった。
料理好きな母はことあるごとにお菓子やパンをつくっていたので我が家には製菓グッズはある程度揃っていて、わたしはというと誕生日やバレンタインなどのイベントごとでしかお菓子をつくっていなかった。あるとき母から教えてもらったカップケーキのレシピがあまりにも簡単なのに美味しくて、そこから日常的にお菓子をつくるようになり、今では「趣味、お菓子づくり」と言えるくらいにはなったと思う。
ここ最近の定番ラインナップは
・カップケーキ
・チーズケーキ
・パウンドケーキ
・ショートケーキ
・ロールケーキ
・シュークリーム
・サーターアンダギー
・アイスボックスクッキー
と、こんな感じ。(偏りがすごい)
わたしがお菓子をつくる理由はふたつ。
①作っている工程が楽しいから
②上手にできたときが嬉しいから
これは結構びっくりされるのだが、食べることにはほとんど興味がなく、あくまでつくる過程と完成させることが楽しくてつくっている。デコレーションケーキやアイスボックスクッキーがその最たるものでナッペと飾り付け、模様の成形がお店のようにきれいに出来たときの快感を得たくてつくっているのだ。
小さい頃、パティシエになりたいという夢があった。
ケーキやお菓子はもちろん好きだったのだが、食べたいからという理由よりあのショーケースに並んだキラキラしたケーキたちをつくりたいという気持ちが大きかった。ケーキやクッキーを買って食べることより落書き帳に自分でデザインしたケーキをたくさん描くことに夢中になっていた。割と本気で製菓学校への進学を考えた時期もあったのだが、「もしかして、つくったものを食べることも必要なのでは?」という当たり前のことに気づき、別にケーキを食べたいわけじゃないし食べること自体があまり好きではないので「美味しいものをつくる」という探究心は産み出せないと悟り、パティシエの夢は潰えたのだった。
そこから時が経ち、「食べ物に興味のないあなたがこんなにつくるようになるなんて」と母に感動されるくらいには色々つくるようになった。
でもやはり「上手にきれいにつくれるか」のほうがわたしにとっては重要なので食べることにはさほど興味がない。つくったとしても味見として一切れ食べるくらいで、残りは家族に食べてもらったり友人に配り歩いている。「美味しい」と言ってみんなが食べてくれることと見た目に拘りがちなのでみんながお世辞でも「売り物みたい!」と褒めてくれるのがつくるモチベーションになっている。
見た目に拘りがちだがちゃんとレシピを見てつくっているので味もそれなりにできている、と思う。友人とよくカフェ巡りをするのだが、大変失礼ながらケーキをいただいて「このケーキ一切れが600円…なら自分でつくるなぁ」なんて考えてしまう時もある。(ていうか最近の菓子類、小麦粉やバターの値上がり、物価高本当におそろしい…ケーキ屋さんはさぞ大変だろう…)
地元に幼少期から大ファンなケーキ屋さんがあって、そこのケーキだけはいくら払っても買いたいと思うし、家庭の味では決してつくれないクオリティ。以前そのケーキ屋さんで働いていた人と知り合ったことがあり、あのお店のケーキはどうしてあんなに美味しいのか尋ねたら、「相当いい材料使ってましたからね!」と言われたことがある。そりゃそうだよなと思った。
お菓子づくりを仕事にしたいとはあまり思っていない。前述したとおり「味」に対する探究心がないので、人様に提供して、お金を頂戴するようなクオリティを保てる自信がない。でも、家族の誕生日や友だちのためにデコレーションケーキを作れるくらいにはなりたい。夢を語るのであれば、毎日ショーケースにお菓子を並べるような量産はできないが、オーダーをもらったり、イベントのみ出店するような小さなお菓子屋さんをしてみたいな〜とか、保護猫カフェを開いてそこで提供するお菓子を自作したいなぁなんてことは思っていたりいなかったり。夢は自由だからね。
まだまだ全然人様に提供できるクオリティじゃないので練習あるのみだが、如何せんホールケーキは消費するのに時間がかかる。今は近くに友人がいないのでなかなか気軽に食べて!と持っていけないのが辛い。試作でいいからちょうだい〜と言ってくれる友が近くにいたら毎日のように作るのに(笑)
ずっとずっと、何も予定のない日に何か没頭できる趣味がほしいと思っていた。それがいつのまにかお菓子づくりが趣味になっていた。お菓子をつくっている時間はわたしにとって癒しになっているし、ネガティヴなわたしが唯一「反省点はここだな、次はこうしてみよう!」と前向きに捉えられるのがお菓子づくりかもしれない。
最後に、過去のお菓子たちを。
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