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拙作語り⑧~扶桑奇伝、追記

※こちら、自作の近世日本風伝奇FT小説『扶桑奇伝』に関し、極小部数自費出版@同人誌印刷所の後で「あぁ、これは書いておかないとアカンかった…」がいくつかあり、SSL・スマホ対応しネット再公開する時には書き足そうと思っていた事項を、筆者覚書的にメモしておくものです。とりあえず過去記事「拙作語り⑦」は目を通しておかないと意味不明になります。また、多少ネタバレとなる箇所もありますので、あしからず。。

要追記事項①:大社・大宮のはじまりと呼称の別について

過去記事「拙作語り⑦」の該当箇所を何処かで追記する(汗)

要追記事項②:稜威いつ有嘉ゆかを知っている件

有嘉は、物語の序盤、内乱勃発の報を受けて王都を後にする兵衛ひょうえ三位さんみあかね愛鶴まなづるの前に現れる、大鎧をまとった謎の女性。兵衛に乗馬の心得があると見取り、自身の愛馬・疾風はやてを貸し与えたのも彼女であり、以降もあちこちで出会うこととなる重要人物ではあるのだが。

後半部の第一章となる「再起」章で、有嘉は先ず白菊の前に現れる(これは本編「木の章」で描写済)。さらに稜威が目を覚ますと隣に居たのが彼女なのだが、彼が何を見、彼女と何を語ったのかが本編本文には一切出てこない(というのも、本編本文は主人公・兵衛視点の三人称が基本であり、彼だけでフォローできない=彼がその場に居ない状況に限って、主に他の準主役格である白菊しらぎく早矢はや瑞樹みずきの視点での三人称というスタイルにしているから;)。
なので、稜威がいつどこで彼女と面識を持ったのかも、本編本文では明かされることがない(爆)。「実は、あの時…」くらい、一言でも稜威が簡潔に説明してもいい気がしている(正直な気持ち)。

要追記事項③:王と王后、第二王女のその後

話の流れで一緒に過ごした時間が長かったからか、王女・ともえと旅の仲間・賢木さかきは非常に仲が良い。賢木がまだ幼い少年であり、また人当たりがよく誰とでも割と仲良くなれる性格だからというのも理由ではあるのだが、実はそれだけじゃなくて。
巴は思うところあって、今回の争乱で身寄りと郷里とを失くした賢木を、自身の大叔父にあたる人物に引き合わせる。
王女の大叔父(先代王である祖母の弟。つまり先々代王の王子)は都から少し離れた、瀬戸の海を臨む播磨はりまの浦の小離宮に住んでいた。そこは播磨の浜宮はまみやと呼ばれ、一時住む者がなくなり荒れ傷んでいたのを、大叔父君が訪ね、懐かしさがこみ上げて大層気に入って、修理し住まうこととしたのであった。以降、大叔父君もまた「播磨の宮」と呼ばれるようになる。

この播磨の浜宮の由来は、時を遡ること三百年ほど前。
内乱の終結後、王太子・けいが即位した。新王は内乱のおりに陣中に現れて潮の流れを告げて加勢し、敗北を知り海へと身を投げた叛乱軍中の妹姫を自ら海に飛び込んで救い上げてくれた――そのお陰で妹から全ての経緯を聞き、心残りのない別れをすることが出来た――大魚マラカを友とする海女あま海姫みきを忘れがたく、都へ呼び寄せる。海姫は王との間に一男二女をもうけるが、第二王女をもうけて以降体調を崩しがちになる。生まれ育った海から離れ、慣れない都暮らしが長くなったせいだろう、と、王は后と末子とを海の傍に建てた離宮へと移らせた。
しかし時の流れの中で、第二王女も浜宮から離れてしまった……という次第であった。

播磨の宮は賢木もまた大魚マラカを友としていることを知り、
「大魚の主が、この浜宮に戻ってきた」
と喜ぶ。そして彼を自身の養子として迎え、播磨の浜宮さらに「播磨の宮」の名を継ぐ者と示したのであった。

つまり、実は賢木もまた王家の末裔であり、王女・巴にとっては遠い親戚…ではあるのだった。
さながら『物くさ太郎』のようなことが起こっているのであった(墓穴)

それにしても、王太子(後の王)・圭の周辺には妙齢の女性が何人も居たはずで、自ら里に出向き協力を要請し自陣に迎えた忍・木蘭もくらんとも結構親しげな感じがしたし、何事もなく都生まれ都育ちの何処ぞのお嬢様を后に迎えるのが順当だったかもしれんけど、結局海姫を選んだんだなぁ……でもその方が巴と賢木が仲良しこよしになることに説得力がつくからなあ、、なんて筆者も思ってみてたわけです(更に墓穴)

追記するほどのことじゃないのだけれど…

決戦前夜的な箇所で、例によって本編本文は主人公の兵衛視点の話だけ語られるのだけれど。
他キャラも自身を案じてくれる家族や知己たちを思い返し、「いざ最終決戦の地へ」となるのだけど。
そういえば、この部分で実は早矢が瑞樹に「戦いが終わったら結婚しよう」と、これまた例によってナチュラルにも程がある的プロポーズをしていて。だから終章で稜威が「あれ、あの二人って結婚したんじゃなかったの?なら揃って伊勢に居ると思ってたけど」となるんだったなぁと(汗)
で、そのナチュラルなプロポーズにもネタがあって;
「戦いが終わったら結婚しよう」
という早矢の言葉に、瑞樹は嬉しくもあるが戸惑い、
「本当にいいの?私なんかで…」
と返すと、
「そんなこと訊くなよ」
続いて、
「決心が揺らぐじゃないか」
美人だが怖い瑞樹を逆上させるに充分すぎる失言だった。。という話(爆)
どこまでも計算などなく思うがままに生きている早矢らしいエピソードではある(正直な感想)


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